京都のお漬物の歴史は、
寺社の歴史とともにあるようです。
そのお漬物を京都観光のお土産にお考えでしたら、
独断と偏見のランキングと、
京漬物の老舗有名店をご紹介します。
京漬物の歴史は?
京都で漬物が発展したのは、京野菜に代表されるように、
上等な野菜類が獲れる土地だったことや、
京都では、もともと優れた保存技術を持っていたことなどが挙げられます。
野菜本来のうまみを活かした、
うす塩の味付けで作られるお漬け物には、
千枚漬け、すぐき漬け、しば漬け、壬生菜(みぶな)漬け、花菜(はなな)漬けなどがあり、
香りや色合いを大切に、
あっさりと上品な味わいで作られています。
京都では気候的に質のよい野菜がとれ、
寺社を中心に精進料理が発達し高い保存技術を持つ地域であったため、
京漬物の文化が作られたといわれています。
京都で収穫される「京野菜」を歴史に彩られた伝統の技術で漬けられる京漬物は、
日本が誇る伝統食品です。
漬物の歴史は相当古く、
古来より日本人にはなくてはならないものでした。
漬物のルーツは明らかになっていませんが、
一説によると、3000年~4000年も昔、
まだ野菜もない頃、
芹やワラビなどの山菜を海水で漬けたのがはじまりともいわれています。
ただ、中国から伝わってきたことは間違いないようです。
京漬物 人気の種類ランキング
|
京都観光のお土産にも選ばれる京漬物ですが、
お漬物といえども、見た目に美しくどれも美味しそうで、
選ばれる方は迷ってしまわれるようです。
そこで、京の漬物の人気の種類ランキングを作ってみました。
ランキングといっても、どれもとっても美味しいので、甲乙つけがたいところですが、
メジャーなもの、よく売れているもの、個人的に好きなものを吟味して、
独断と偏見でランキングしました。(ごめんなさい!)
でも、どのお店も美味しいですし、独特の風味や味わいを大切にされていて、
お店ごとにお味も違います。
|
千枚漬け~ベストオブ京漬物!
千枚漬
千枚漬は、約140年前に、
御所の大膳寮で料理方をつとめていた大藤藤三郎の発案です。
ある漬物屋が売っていた、かぶらの漬物からヒントを得て改良を加えたのが、
今の千枚漬の始まりです。
千枚漬は、薄く削ったところから
「千枚にも削ったのでは」と言われたことに由来します。
千枚漬は京都の伝統野菜である「聖護院かぶら」を使っています。
これを薄く薄く切って、コンブと赤唐辛子の入ったお酢で漬けます。
ゆず大根
香り高い柚子を使い、
拍子切りにした大根の歯切れの良さと柚子の香りが絶妙な逸品。
お店によって甘みや酸味が違います。
デパ地下などで試食して、お好みの味を探してみては?
柴漬け~ポリポリとした歯ごたえ!
しば漬
大原の名刹三千院の賢僧、聖応大師が創成したのが起源と言われています。
茄子、胡瓜、茗荷などを、
大原の里の名産である赤紫蘇の葉とともに塩漬けしたものです。
大原のあたりは水質もよく、
盆地の地勢や気象条件など、良い紫蘇が育つ条件がそろっています。
さらに、十分な手数を加えて栽培されるので、
この辺で採れる紫蘇の香り高さは抜群です。
そのため大原ではどの家でも古くから保存食として漬けていました。
紫蘇の葉の色から「紫葉漬」という名前になったといわれます。
壬生菜~くせのない日常使いのお漬物
壬生菜の漬物
壬生菜は、京菜とも呼ばれる水菜によく似ていますが、
葉の先が丸く、水菜のような切れ込みがありません。
特有の辛味と香り、歯切れの良さで、
たいへん人気のある京都の伝統野菜です。
ビタミンCがホウレンソウよりも多く、食物繊維も豊富です。
みぶ菜の持つシャリシャリっとした食感と風味を残しつつ、
美味しく漬け上げた京漬物です。
筍の浅漬け~春野菜のお漬物
筍の浅漬け
若竹煮に焼き竹の子、木の芽和え、竹の子ご飯。
食卓に竹の子料理が並ぶと、京都はもうすっかり春です。
土から顔を出す前の、若くてやわらかい竹の子をあっさりと浅漬にしました。
名残りの竹の子の風味が、口の中いっぱいに広がります。
漬物ではありますが、細かく切らず、大きく縦に切ってお召し上がりになると、
シャキシャキとした食感がよりお楽しみいただけます。
ふぶき~みんな大好きキュウリのお漬物
嵯峨ふぶき
きゅうりとしょうがを細かくきざんでピリッと利いた味に漬けられていて、
もう、ご飯が止まりません。ダイエット中の方は要注意!
|
すぐき〜京都の名産!カブのお漬物
すぐき
すぐき菜を樽漬けし、乳酸発酵させたものです。
|
江戸時代、
元禄の頃に出版された『本朝食鑑』に
「年を経て酸味を生ずるので酸茎と称す」』と記されています。
すぐきの原料、すぐき菜は土を選ぶカブラの一種で、
栽培地域が松ヶ崎より西、
北山通りより北部というきわめて狭い上賀茂地域に限られていました。
そのため、すぐきの栽培や漬物は、
上賀茂の社家から始まったと言われています。
しかし、
主に上賀茂地域でつくられていた理由には別の説もあります。
桃山時代の頃に上賀茂神社に奉仕する社家がすぐき菜の種子を手に入れ、
珍しい高級品として上層階級の贈答用に栽培したのが始まりで、
それゆえに永く製法は秘伝として門外を出なかったという説です。
三百年ほど前、
ある年の飢饉に難民救済のために製法を公開し、
ようやく急速に伸展しました。
京都の街でも売られるようになったのは明治も終わりの頃で、
大阪・東京へは大正時代になってからのことでした。
冬の風物詩となったすぐきの「天秤漬」(天秤を使って漬ける)は、
昭和初期からでてきました。
わさび長いも〜シャリシャリとした歯ごたえとツーン
一度食べたらやみつきになる味、長いものお漬物は大人気商品。
わさび長いもは、長年の経験と「味」へのこだわりが、
長いも独特のトロトロ感、シャキシャキ歯ごたえをしっかり残しなが らも、
絶妙なわさびのほのかに鼻に抜ける風味と、
漬け込んだ「だし」の風味がそのおいしさをさらに引き立てます。
茄子のからし漬~ツーンとくる感じがやみつきに
茄子のからし漬
茄子のからし漬のことを『雲母漬け』といいます。
雲母漬は小茄子を京都独特の白味噌で漬けたもので、独特な風味がします。
洛北一乗寺から比叡山・山王院に通ずる坂道を雲母坂といい、
山へ登る名僧達が「みそ漬」を賞味しこの地特有の風味を好評して
昔より「雲母漬」と名づけられました。
辛子がツンと効いて、「辛っ!」と思いますが、また一つ欲しくなるのです。
日野菜漬け~葉っぱも根っこも全部美味しい日野菜漬け
日野菜漬け
塩味と苦さが入り交じった独特の辛みが特徴で、
極めて美味であり、御飯によく合います。
一方、塩分を薄めにし、あっさりと漬けたさくら漬は、
漬物であるにも関わらずサラダの様で、その桜色の美しい色と葉の緑色は、
他の漬物を寄せ付けない艶やかさを持っており、さらに食欲をそそってしまいます。
京漬物 オススメの老舗有名店をご紹介
オススメの老舗有名店、こちらはランキングではありません!
どのお店も味と歴史に自信を持つお店ばかりです。
土井志ば漬本舗 本店(八瀬花尻町)
住所
京都市左京区八瀬花尻町41
TEL
075-744-2311(代)
営業時間
9時から17時30分(土日祝日は18時)※季節により変動あり
定休日
年中無休
最寄駅
JR京都駅からは、京都バス17・18号系統大原行きで花尻橋下車
四条河原町(阪急河原町駅)からは、京都バス16・17号系統大原行きで花尻橋下車
京阪出町柳駅からは、京都バス10・16・17・18号系統大原方面行きで花尻橋下車
地下鉄国際会館駅からは、京都バス19号系統大原方面行きで花尻橋下車
駐車場
専用駐車場完備 大型バス10台 乗用車80台
大藤 麩屋町本店大藤の千枚漬け
大藤 麩屋町本店
営業時間09:00~18:00
3月~9月 木曜定休
10月~2月 無休(1月1日を除く。)
京都市中京区麩屋町通り錦小路下る
桝屋町510
TEL. 0120-02-5975
FAX. 075-256-5692
御すぐき處 京都なり田 上賀茂本店(北山)
〒603-8076
京都市北区上賀茂山本町35番地
電話:075-721-1567 FAX:075-781-5956
村上重本店(河原町)
冬季だけの千枚漬け
〒600-8019
京都市下京区西木屋町四条下る船頭町190
TEL 075(351)1737
営業時間 AM9:00~PM7:00
(土・日・祝日はPM7:30迄)
年中無休(元旦から3日を除く)
西利 本店(西本願寺)
洛中・西本願寺前
〒600-8581
京都市下京区西中筋通七条上る
菱屋町150-1
電話/(075)361-8181
営業時間/8:30~19:00
定休日/無休
大安 本店(岡崎南御所町)
京都市左京区岡崎南御所町45
(平安神宮東)
電話(075)761-0281代
FAX(075)771-8756
営業時間
9:00~18:00 年中無休
川勝總本家 本店(四条大宮)
京都市下京区大宮通五条上ル上五条町394
TEL:075-841-0131(代表)
フリーダイヤル:0120-0131-62
FAX:075-841-0645
E-mail:info@kawakatu.co.jp
info@kawakatu.com(ご注文専用)
営業時間:9:00~18:00
営業日:年中無休(1/1~1/3除く)
打田漬物 錦小路店(錦市場)
住所:〒604-8125 京都市中京区錦小路通柳馬場西入
電話:075-221-5609
ファックス:075-241-1296
営業時間:9:00~18:00
定休日:1月1日
最寄り駅
地下鉄 烏丸線「四条駅」
阪急電車「烏丸駅」 共に14番出口より徒歩3分
京阪電車 京阪本線「祇園四条駅」より徒歩15分
京都市営バス「四条高倉」停留所より徒歩3分
加藤順漬物店(神宮丸太町)ちりめん菜の花漬
【住所】〒606-8382 京都市左京区二条大橋東入る大文字町165-2
TEL:075-771-2302 075-761-5827
FAX:075-752-0290
E-Mail:info@katojun.jp
【営業時間】平日/土・日・祝日 9:30~18:30迄
定休日はありません(ただし1月1~3日迄はお正月休み)
【駐車場】お店の駐車場に6台分駐車可能です。
大こう本店(紫野東野町)
住所 〒603-8232 京都市北区紫野東野町20-16
(通称 北区紫野北大路通大徳寺南門西)
フリーダイヤル 0120-075-493
TEL 075-493-4649
FAX 0120-075-492
営業時間 9:00〜18:00
定休日 無休 1・2月のみ水曜定休 ※正月休み・盆休み除く
駐車場 あり
田辺宗(出町柳)「京漬物寿司御前」
〒602-0822 京都市上京区出町枡形上がる青龍町218
TEL:0120-06-1269
営業時間:10:00~21:00
定休日:水曜日
バスをご利用の方
「葵橋西詰」(弊社アナウンス有)「河原町今出川」下車、
河原町通を北に徒歩3分。
電車をご利用の方
京阪・叡山電車の出町柳駅から西に2本橋を渡り、
河原町通を北に20m(徒歩約3分)「葵橋西詰」
近為 京都本店(牡丹鉾町)
〒602-8475
京都市上京区千本通五辻上ル牡丹鉾町576
TEL:075-461-4072(代)
FAX:075-461-4770
営業時間 9:30~17:30
販売:年中無休(但し年始を除く)
お茶漬け席:12月1日~新年1月6日の間は休業
JR京都駅,阪急電車四条大宮駅から市バス
千本今出川停留所下車北へ徒歩5分
京つけもの もり
住所 京都市右京区太秦桂ヶ原町17-44 大映通り
TEL 075-802-1515
営業時間:9:00~18:00(年中無休)
毎月20・21・22日は、季節のおすすめ品を、月替わりで販売しております。
お車でお越し頂けるお客様には、専用ガレージを用意してお待ちしております。
あとがき
京漬物は本当に御馳走です。
「漬物ぐらいしかあらしまへんけど・・・」っていうような感じじゃないです。
お値段もそこそこゴチソウです。
お店もたくさんあって、どこのどれを選んでいいのか
ほんま、わからへん!