七味唐辛子は、ピリッと来る刺激と山椒の香りが食欲をそそって、
うどんやそばなどの麺類や、なべ物に欠かせないスパイスで、
もちろん京料理にはなくてはならない存在です。
そんな七味唐辛子が、なぜ京都のお土産として有名になったのか、
その歴史には、訳があったのです。
京都で有名な七味唐辛子の専門店をご紹介します。
香辛料の好みは人によっていろいろですが、
七味専門店もそのお店によって独特の香りや辛味をウリにしています。
お好みの七味唐辛子を見つけてください!
京都のお土産 七味唐辛子
七味唐辛子には、7つの何が入っているのかご存知ですか?
唐辛子、山椒、麻の実、黒胡麻までが基本ベースで、
そのあと、陳皮、紫蘇、けしの実、青のり 、生姜などが、
お店によって独自の配合で作られています。
京都の七味は、ひりりとした辛味のある東京の七味ではなく、
山椒と青のりがほんのり香るため、
薄い味つけの京料理にもぴったりと合った七味なのです。
日本で三大七味唐辛子と言われるのは、
京都 清水の七味家の七味唐がらしのほか、
東京都浅草寺門前の薬研堀(やげんぼり)七味、
長野県善光寺門前の八幡屋礒五郎七味の三つです。
薬研堀(やげんぼり)七味は、
1625年(寛永2年)に、江戸の両国薬研堀(現・浅草に移転)に、
「やげん堀中島」が創業し、
七味唐辛子が開発され販売されるようになりました。
当時の薬研堀には医者や薬屋が多く、
中島徳右衛門(徳兵衛)が漢方薬にヒントを得て開発し、
ごまの香りによって江戸っ子の舌にもうったえた、
れっきとした漢方薬で、食事と共に薬味が取れるということで、
やげん堀の七味唐辛子として名物となりました。
長野県善光寺門前の八幡屋礒五郎七味は、
1736(元文元)年、鬼無里村の勘右衛門が境内で、
七味唐辛子を売るようになったことがはじまりです。
生姜が薬味として入っており、
善光寺の再建では七味入りの汁が提供され、大工が体を温めたと言われています。
京都の七味唐がらしの始まりは、
東山区清水2丁目の「七味屋」が、
東海道五十三次ができる前から、
京と江戸とをつなぐ旅路の途中、産寧坂(三年坂)の角にあり、
当初「河内屋」として薬や草鞋(わらじ)を売る茶屋でした。
明暦年間(1655-1658年)には、冬には唐辛子を入れたからし湯を、
タダで配るようになり1816年に七味屋と改め、
明治の半ばにはその専門店となりました。
京都の七味唐辛子おすすめのお店ベスト8選
七味家本舗
七味唐がらし 練七味
『七味家本舗』は、明暦年間に創業し、
近くの清水寺の参拝客や修行した人に暖まってもらおうと、
『からし湯』を献上したのが始まりです。
350年の歴史を誇る七味家本舗による京名物『七味唐がらし』は、
一子相伝の技法により作られています。
細かく挽かれている山椒などの7つの味が見事なハーモニーを奏でます。
可愛い清水焼の薬味入れが付いているのも嬉しい!
また、伝統を守りながらも新しい七味を開発しています。
斬新な『練七味』は、生タイプの七味で、柚子や山椒の香りが漂います。
ご飯のお供や、和の麺類だけでなく、
和風ペペロンチーノのようなパスタ料理などにも使えます。
長ごす唐草、七味小袋15g付き…1242円(税込)
練七味70g箱入り…972円(税込)
京都市東山区清水二丁目221 清水寺参道
電話 フリーダイヤル 0120-540-738 075-551-0738
営業時間 9:00~18:00(冬季~17:00 清水寺夜間拝観期間中~21:30)
定休日 無休
長文屋
七味唐がらし
美味滋養、風味絶佳の文字が入った大きな木製の看板が掲げられている
『長文屋』の店内には、
山椒、麻の実、白・黒ごま、芥子(からし)…といった薬味が並んでいます。
オーダーを受けてから目の前で調合してくれるから新鮮で香りが高く、
辛さは小辛・中辛・辛口・大辛の4段階あります。
「山椒を多めに…」「芥子は抜いて…」といった、
わがまま注文にも応じてくれるので、マイ七味を作ることができます。
中辛入 小竹・・・800円
長文屋
京都市北区北野下白梅町54-8
電話 075-467-0217
営業時間 10:00~18:00
定休日 水・木
京七味 ぢんとら
ゆず七味
京の台所 錦市場にお店を構える『ぢんとら』は、
明治十一年の創業で、七味作りを始めた二代目の味を守り、
一子相伝の京七味を作り続けています。
この七味には、純国産のこだわりのゆずがふんだんに使われていて、
爽やかなゆずの香りが特徴です。
7つの味を合わせる七味唐辛子は、香りが命!
それぞれの特徴を引き立たせるため、ゴマや麻の実はその都度煎りたてを使い、
一度にたくさん煎らず、こまめに調合することで、作り立てが手に入ります。
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京七味 ぢんとら
京都市中京区錦小路通堺町西入
電話 075-221-0038 fax 075-221-0287
営業時間 9:30~18:00
定休日 年中無休
原了郭
黒七味
手間暇かけて丹念に手揉みされた黒七味は、その名の通り黒い色をした七味です。
ほんのわずか振り出すだけで香りが広がり、刺激的な辛さが旨みに包まれます。
その味わいに魅了され、鞄に忍ばせて持ち歩く人もいるくらいです。
料亭でも愛用されていて、
創業元禄十六年という300年余りの老舗ならではの逸品です。
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原了郭
京都市東山区祇園町北側267番地
電話 075-561-2732 「FAX」 075-561-2712
営業時間 10:00~18:00
定休日 無休(1月1日、2日を除く)
原了郭の黒七味 口コミ評判は?本店や取扱店の場所は?お取り寄せするには?
おちゃのこさいさい
青龍赤七味 青龍黄七味 舞妓はんひぃ~ひぃ~一味
産寧坂に本店を構え、様々な香辛料や佃煮を販売している
『おちゃのこさいさい』の名物「舞妓はんひぃ~ひぃ~」は、
その名の通り衝撃的な辛さで、京都産ハバネロと本鷹唐辛子を合わせていて、
風味豊かな辛さが味わえます。
赤七味は石臼で挽いた本鷹唐辛子に厳選した材料を加え、山椒の香りも高く、
黄七味は丹波の黄唐辛子を使用しています。
『舞妓はんひぃ~ひぃ~ラー油』も評判を呼んでいます。
おちゃのこさいさい
京都市東山区清水三丁目316-4
電話 フリーダイヤル 0120-831-314 FAX 075-531-2144
営業時間 9:00~18:00
定休日 無休
株式会社 祇園味幸
黄金一味
祇園の薬味処『祇園味幸』は、黄金と呼ばれる黄色い唐辛子を使った、
『黄金一味』の本家製造元です。
「日本一辛い」とうたわれ、辛味成分は赤唐辛子の10倍とされるため、
少し入れるだけで相当な辛さです。
こだわりの国内産の原料を使い、伝統の製法で作られていて、
辛い中にも深い味わいがあります。
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株式会社 祇園味幸 http://ajikou.com/
京都市東山区祇園町南側590
電話 075-551-4985 / FAX :075-541-0713
営業時間 10:30~19:00
定休日 月曜日(祝日の場合は翌日)
御所 雲月
八味仙
鷹峯・光悦寺の近くに店を構える料亭『雲月』が展開する懐石料理店
『御所 雲月』のおみやげには、七味ならぬ『八味仙』があります。
江戸時代から伝わる秘伝の味を、漢方録のままに再現したもので、
多種の薬味を合わせた味は奥が深くて香りも高く、
お料理を引き立ててくれます。
八味仙8g専用筒入り…840円
八味仙8g袋入り…315円
御所 雲月
京都市上京区寺町通今出川下ル二筋目角
電話 075-223-5087
営業時間 10:30~20:00
定休日 不定休
フレンドフーズ
風蓮堂 完熟赤山椒
フレンドフーズは全国の美味しいものが集う料理通御用達のお店です。
厳選食料が一堂に会し、充実ぶりについ長居してしまうお店です。
独自開発による商品も秀逸で、
『完熟赤山椒』は少量で立ち込める強い香りに驚愕します。
真っ赤になるまで樹上で完熟させた山椒の実を乾燥させ、
種や枝を取り除き、果皮だけを石臼で挽いたもので、
試行錯誤を経て完成した逸品です。
風蓮堂 完熟赤山椒10g缶入り…1260円
フレンドフーズ http://www.friendfood.jp/akasansho/index.htm
京都市左京区下鴨北園町10-6
電話 075-722-0451 FAX 075-781-4677
営業時間 9:30~22:00
定休日 無休
あとがき
辛いものが大好きな私は、
もちろん『マイ七味』持ち歩いています。
エエッ!と言われるほどかけてしまうのです。
お料理を作った人には失礼なことかも知れませんが、
汗をかきながら食べる熱いおうどんはやめられません。