2021年の節分に恵方巻きを食べる方角は南南東です!
そして、2月2日が節分に当たるのは、
なんと124年ぶりのこと!
もうすっかりお馴染みになった節分の恵方巻きですが、
今年はどちらを向いて食べるといいのか、
2021年の恵方巻きを食べる方角について、
また、今年の恵方を知る方法についてまとめてみました。
節分に恵方巻きを食べるという行事の由来や、
恵方巻きの中に入れる具材について、
その意味などもまとめています。
節分に食べる恵方巻きの正しい食べ方(?)を守って、
一年が良い年でありますように、
縁起のいい福を招く節分の恵方巻きを召し上がってください。
恵方巻きを食べる方角 2021年はどっち?
節分とは、立春の前日にあたり、
冬と春の季節を分ける日のことを指して節分と言います。
恵方巻と言うのは節分の日に、
その年の恵方に向かって、無言で巻きずしを丸かぶりすると、
縁起がいいとされる行事です。
では、その巻きずしを丸かぶりする方角『恵方』とは、
どちらの方角で、それは誰が決めるというのでしょうか。
恵方とは、歳神様がいらっしゃる方角のことで、
恵方は明きの方『吉方』とされています。
歳神様は陰陽道で、その年の福徳を司る神様で、
お正月に各家庭に帰ってこられるご先祖様でもあるのです。
歳神様がおられる恵方はどっちで、
それは誰がどのようにして決めるのかって不思議に思いますが、
恵方と言われる吉方は、暦に記されています。
歳神様は陰陽道の神様で、
陰陽道では、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説で、
これを五行説または五行思想といいます。
恵方の決め方は、十干(じっかん)という暦に基づいて決められています。
十干(じっかん)とは【甲乙丙丁戊己庚辛壬癸】の10種類で、
五行説の木・火・土・金・水には、それぞれ陰と陽があります。
十二支(じゅうにし)【子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥】の12種類にも陰と陽があり、
『子』から数えて行きますが、奇数番目を“陽”偶数番目が“陰”になります。
この十干と十二支が組み合わさるとき、
陰と陽の組み合わせはなく、陽と陽、陰と陰の組み合わせのみとなり、
その組み合わせは60通りになるのです。
ですから、60歳の人は『暦がひとめぐりする』という意味で。
『還暦』と言うことになるのです。
干支は年齢だけでなく方角を表すのに使いますが、
陰陽五行説で言うところの恵方とされる方角は、
16方位の中でその年に歳神様がおられる方角とする、
『東北東』『西南西』『南南東』『北北西』の4つの方角しかありません。
ではその年の恵方はどうすればわかるのかと言うことですが、
わかりやすい簡単な方法として、
その年の西暦の下一桁の数字が、
4もしくは9の場合は『東北東』
0または5の場合は『西南西』
1・6・3・8のいずれかの場合は『南南東』
2または7の場合は『北北西』が恵方となります。
ですから、2019年は『東北東』が恵方になり、
恵方巻きは『東北東』に向かって食べることになります。
恵方はその年の吉方ですので、
年の初めに、その年の恵方にある神社仏閣をお詣りして、
一年の幸福を願うことを恵方詣りと言います。
今後の恵方は、
2020年は『西南西』、2021年は『南南東』、2022年は『北北西』になります。
また、節分の日(立春の前の日)がいつになるのかというと、
近年は節分の日は2月3日が定着していますが、
2月2日が節分に当たるのは、なんと124年ぶりのことなんです!
立春の日付は天体の運行により若干変動するので、
節分の日は今後、
2025年以降しばらくの間は4年に一度「2月2日」となり、
2104年には約120年ぶりに「2月4日」となる予定です。
恵方巻きを食べる行事の由来といつから全国周知されたのか
節分に恵方巻きを食べるのは、今や定番の恒例行事となりました。
2021年の恵方は『南南東』
節分にその年の恵方に向かって、
巻きずしを無言で丸かぶりすると福を招いて縁起が良いとする風習は、
突如として流行しだしました。
節分に恵方巻きを食べるのは、
商都大阪発祥の風習と言われていますが、
節分に恵方巻きを食べる風習は古くから花柳界にもて囃されていたようです。
1980年頃までは大阪市内でも知名度はほとんど無く、
一般家庭にはそれほど浸透していたわけではありません。
節分に恵方巻きを食べるのは、お座敷での御遊びのひとつだったようで、
その起源の定説は未だ存在していません。
大阪海苔問屋協同組合が、
バレンタインデーのようなアタリを狙って、
営業を仕掛けたことがきっかけで全国に広まったとも言われています。
宗教的な意味もなく、縁起がいいとか福を招くということも、
何ら根拠はなかったのです。
節分にその年の恵方に向かって巻きずしを無言で丸かぶりするという、
ビジュアル的にもおもしろい風習は、
マスメディアに取り上げられるようになりました。
節分に恵方巻きを食べる風習が全国周知されたのは、
2000年代以降のことで、驚くスピードで急速に広まっていきました。
今やスーパーやコンビニでも、節分が近くなると、
恵方巻きの予約を取るのに躍起になっています。
節分の当日なんかは、
スーパーやコンビニで山積みにされた恵方巻きを目にしますが、
それだけたくさん売り出されるということは、
節分に恵方巻きを食べる風習が定着し、
恵方巻きを求める人がたくさんいるということです。
恵方巻きの具材の意味と食べ方のルール
節分の恵方巻きとは、
節分に神様がいらっしゃる恵方の方角に向いて、
無言で恵方巻きを食すると縁起が良いとされる巻寿司のことだということは、
皆さんよくご存じのことです。
スーパーやコンビニでたくさん売り出されている恵方巻きですが、
どんな巻きずしのことを恵方巻きというのでしょうか。
もちろん人が作り上げた風習ですので、
こうでなければいけないというような決まりごとはありません。
ただ、これは後付けではあるのですが、
縁起がいいと感じるような恵方巻きの中身や、
その具材に意味を持たせて、節分の恵方巻きはブームとなっています。
たとえば、恵方巻きという巻きずしに巻く中身には、
これも縁起がいいとされる七福神になぞられた具材が用いられています。
七福神とは、福をもたらすとして日本で信仰されている七柱の神で、
恵比寿、大黒天、福禄寿、毘沙門天、布袋、寿老人、弁財天とされています。
この七福神の七柱の神様と恵方巻きの具材に意味を持たせて、
恵方巻きが作られています。
★恵比寿(えびす)様
恵比寿は「大漁追福」の漁業の神で、時代と共に福の神として、
「商家に商売繁盛」や「農民に五穀豊穣」をもたらす神となり、
唯一、日本由来の神さまです。
恵比寿さま=きゅうり(九の利を得て商売繁盛)
★大黒天(だいこくてん)様
大黒天は、大黒柱と現されるように、
食物・財福(金運アップ)・田の神・かまどの神・商売繁盛を司る神さまです。
大黒天さま=玉子焼き「伊達巻・だし巻き」(黄色は金運アップ)
★毘沙門天(びしゃもんてん・ヴァイシュラヴァナ)様
毘沙門天は、勝負事に利益ありとして崇められる、財宝・知恵の福の神さまです。
毘沙門天さま=高野豆腐(原料である大豆は邪気を取るので)
★弁才天(弁財天)(べんざいてん)様
弁財天は、七福神の中で唯一女性の神様で、
縁結び・財福(金運アップ)・音楽・知恵の得ある神さまです。
弁才天さま=かんぴょう(弁財天の羽衣が長いかんぴょうに似ていることで)
★福禄寿(ふくろじゅ)様
福禄寿は、長寿・財産・幸福をもたらす、寿老人と同一神とされる神さまです。
大きな福耳と顎髭で知られる神さまです。
福禄寿さま=しいたけ(大きな耳たぶはふっくらと炊いたしいたけ)
★寿老人(じゅろうじん)様
寿老人は、長寿延命・病気を治す神様で、
道教の神で南極星の化身の南極老人、頭が長く、長い髭で知られる神さまです。
寿老人さま=うなぎ・穴子(身の長い穴子は「永続」を象徴)
★布袋(ほてい)様
布袋様は、太っておおらかな風貌が好まれ、
手にした袋から財を出し与えてくれて笑顔をいつも絶やさず、
「笑門来福」「夫婦円満」「子宝の神」の神さまです。
布袋さま=桜でんぶ(幸せを連想する桜色)
これらのように、神様と恵方巻きの7種類の具材が意味づけられています。
恵比寿さま:きゅうり
大黒天さま:玉子焼き
毘沙門天さま:高野豆腐
弁才天さま:かんぴょう
福禄寿さま:しいたけ
寿老人さま:うなぎ
布袋さま:桜でんぶ
ですが節分の恵方巻きも、年々バリエーションが増え、
とんかつやエビフライ、ステーキなんかを具材にした豪華なものも現れ、
販売価格を上げているようです。
節分の恵方巻きを食べるときの作法(?)として言われていることがあります。
恵方巻きを食べている間はその方向だけを見るようにして、
よそ見をしてはいけません。
よそ見をするとご利益を得ることが出来なくなるというのです。
食べる前に恵方を向き、深呼吸をします。
食べ終わるまでそのままの方向を向き、
無言で一気に一本いただいてください!
一気に食べることが大事なので、
お年寄りやお子様用の恵方巻きは、少し細めに巻いておくといいですね。
あとがき
『節分の夜は恵方巻きを食べる』って決まっていると、
その日は献立を考えなくても良いので助かります。
我が家風の恵方巻きを作ってもいいですし、
子どもさんと一緒に作っても楽しいですね。
でもまあ、スーパーやコンビニにたくさんいろんな種類が売っているので、
この日ばかりは“手抜き”だとは言われないでしょう。
あとは、おいしいお吸い物でも作ることにしましょう。