マーガリンの危険性は嘘?加熱は危険なの? ネオソフトは体に悪いってホント?!

グルメ

「あれ?!ひょっとして今日はバターじゃないの?」

私が寝坊した朝、我が家はパン食が多い。

なぜなら、
トーストにバターそしてカップスープだけでも、
この切迫した状況が許してくれるからである。

旦那正解!

今日からバターじゃありません。

『パンにはやっぱり~♪』でおなじみマーガリン
なのだよ!

なぜって?それは家計にやさしいから&冷蔵庫から出したばかりでも、
適度に柔らかくてパンにすぐに塗れるから。
(時間のないとき特に便利!)

なんだったらよくわかっていないけど、
カロリ―1/2とか書いているしきっと体にいいはず!
と思って適当に買ったのはナイショ。

色々気をつかえてる!偉いぞ私!いけてるよマーガリン!

「マーガリンってたしか前に体に悪いって話題になっていなかったっけ?」

なんだよ旦那?!

「トラなんとか脂肪酸とかいうのが原因って・・・」

パッケージをよく見たら、
「トランス脂肪酸の量を少なくするよう努力しています」
てな内容が書いてある。

ん?!

少ないってだけで入ってはいるってことか?いいの?
本当はいけてないのマーガリン?!

  

マーガリンの危険性は嘘なのか?

そもそもバターとマーガリンって、
何が違うのかというところから見ていきましょう。

【バター】
 主な材料:80%以上が動物性脂肪(つまりは牛乳)
 製法:牛乳に含まれる乳脂肪分を抽出して固めたもの
(生クリームを泡立すぎて、
バターっぽい感じの塊ができるのは知っていた私。)

【マーガリン】
 主な材料:80%が植物性脂肪(オリーブ油、ごま油等)
 製法:植物油を固形化する技術で固めたもの

歴史的にみれば、マーガリンは後発。

ヨーロッパであった戦争で、バター不足のタイミングをしのぐべく、
試行錯誤の中生み出されたもの。

後発ゆえに、バター固有の弱点たちも見事に克服。

酸化の発生や肥満の原因であるコレステロール値を制限できたり、
冷えても適度に柔らかかったり、
変わったところでは、
ハーブやチョコレート風味までプラスすることも容易です。

そしてなんといってもお財布にやさしい!

おっ?!やっぱりマーガリンいいじゃん!

それでは、
ここからはいよいよ本題?!の「トランス脂肪酸」のお話しおば…

マーガリンの主な材料はオリーブ油やごま油と書きましたが、
これらはご存知の通り液体です。

この状態からどうやったらバターっぽく固体にできるかが、
マーガリンを作る上での課題だったわけですが…

これを実現しているのが「水素添加」という技術です。

そしてこの水素添加が行われる際に「トランス脂肪酸」が発生します。

えーっとはしょりすぎました。

もう少し詳しく書きますと…
「脂肪酸」というのがありまして、
バターとマーガリンでは原材料からこんな違いがあります。

バターの場合:
使われている動物性脂肪には、「飽和脂肪酸」が多く含まれている。
「不飽和脂肪酸」に比べ、融点が高い(つまり常温では固体)

マーガリンの場合:
使われている植物性脂肪には、「不飽和脂肪酸」が多く含まれている。
「飽和脂肪酸」に比べ、融点が低い(つまり常温では液体)

不飽和脂肪酸は、
仕組みとして「二重結合」とよばれる箇所=「水素」を、
足してあげれる余地があるわけなんですが(水素が飽和していない)。

ここに新たに「水素」を添加して「二重結合」を少なくしてあげると、
融点が「飽和脂肪酸」のように高くなり、固まりやすくなるわけです。

この水素添加の際に「トランス脂肪酸」が発生します。

うーん似たような言葉が続いてしまって、
ますますわかりずらくなりました。

再度力技でまとめ直してみます。

『バターに近づけるために頑張ったら「トランス脂肪酸」ができちゃった!』
以上! 解散!(ゾロゾロ…)

じゃあ、トランス脂肪酸の影響はといいますと、
「過剰摂取」によって、
心筋梗塞などの冠動脈疾患が増加する可能性が高いとされています。

そのほかにも、
肥満やアレルギー疾患などまで関連も認められています。

海外では、
その使用量や摂取量に制限を設けることや、
使用の際にはその量を明記するようルールを設けている国がありますが、
日本には現在そういったルールはない状態です。

対象のトランス脂肪酸の摂取量について制限を設けている諸外国より、
日本人は少ないというのがその理由のようですが…

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マーガリンを加熱すると危険なのか?

トランス脂肪酸は、
マーガリン以外の食用植物油(サラダ油やショートニング等)
でも含まれています。

これは製造過程で、脱臭を目的して加熱処理(200℃以上)するのですが、
この際にトランス脂肪酸が発生するのです。

繰り返し加熱する揚げ油が危険と取られがちですが、
家庭で主に調理する温度帯(160℃~180℃)での生成は、
ほとんどありません。

一部のファーストフード店やコンビニ店では、
このような状況を受けて使用している揚げ油について、
トランス脂肪酸に配慮したものを使っている旨の記載を、
するようになりました。

こちらは使い方としての別な見方ですが、
水分を多く含むマーガリンについては、
メーカーが加熱した際に、
水はねによるやけどの懸念があることから、
使いかたに注意するよううたっているものがあります。

また、
成分上でたんぱく質が多く含まれるマーガリンでは、
こげやすいことから『加熱は不向きです』としているものもあります。

ネオソフトが体に悪いと言われているのはなぜ?本当か?

2015年にアメリカの食品医薬品局が3年間の猶予の後、
「トランス脂肪酸の原因となる油の使用を禁じる」と発表したのを契機に、
日本でも大きな話題となったようです。

WHOが望ましいとしている限界量が、
1日に2gとしているところ、
国内での平均的な摂取量は1日に0.7g程度といわれています。

ちなみにトースト一枚で使うマーガリンの量は10g程度です。

そこに含まれるトランス脂肪酸はというと、
「ネオソフト」の場合は約0.08gとされています。

食いしん坊の旦那がトーストをお代わりしても、
WHOの数値までは余裕はありそうですね。

あとがき

いかがだったでしょうか?
たしかにマーガリンには体に悪いとされている成分が含まれているようです。

ただし摂取する量や使い方に注意することで、
そのリスクが減らせることもわかりました。

また、マーガリンだけでなく、
その他の食材についても含まれていることから、
特に健康に注意が必要な小さなお子さんや、
ご年配の方には「これってどうかな?」と、
日々の献立の中で意識を持てる余裕がほしいところです。

というわけで、我が旦那よ!
トーストに塗るのは【バター】?それとも【マーガリン】?

どっちがいいか選んでよし!