いちじくの栄養成分と働き 期待される効果は?ドライいちじくとのカロリーの違い

グルメ

いちじくは初夏から秋にかけてが旬の美味しい果物ですが、
家庭でも栽培可能ないちじくには、
美容や健康に役立つ栄養素が豊富に含まれています。

そんないちじくの栄養成分や、
ドライいちじくとのカロリーについてまとめました。

また、いちじくの選び方や保存方法、
美味しい食べ方についてもお伝えします。

  

いちじくの栄養成分と働き 期待される効果は?

冷たくして食べると美味しいいちじくですが、
実は、いちじくには、
女性に優しい栄養成分がたくさん含まれているのです。

いちじくは、
貧血や貧血の予防、便秘解消、疲れ目、視力低下予防、
更年期障害の軽減や美肌効果のほかに、
PMSと言われる月経前症候群(月経周期に伴い現れる症状の総称)にも、
効果が期待される果物です。

≪いちじくの主な成分と働き≫

★鉄分
人間が生きていくために必要な酸素は、
血液の中の赤血球という成分に含まれる『鉄』によって全身に運ばれます。
ですから、
『鉄』が不足すると動機や息切れがしたり、疲れやすくなるといった、
貧血の症状が出てきます。

★食物繊維
食後の血糖値やコレステロール値の上昇を抑制する働きがあります。
また、便のカサを増し、便通をよくする働きもあります。

★アントシアニン
視力を守る働きがあります。
網膜に張り巡らされた毛細血管の保護・強化作用、血液循環の向上効果や、
角膜や水晶体に含まれるコラーゲンを安定させる作用があります。

★フィトエストロゲン
女性ホルモンのエストロゲンと同じような構造を持つ、
『植物性エストロゲン』です。
ホルモンバランスの乱れに起因する月経不順、生理痛、PMS(月経前症候群)、
更年期障害などの不調に効果が期待できます。
また、
エストロゲンが『美肌ホルモン』と言われるように、
フィトエストロゲンにも、
肌の水分調節機能や、コラーゲン生成機能などがあり、
美肌効果も期待できます。

≪いちじくに含まれる栄養と効能 ≫

・タンパク質分解酵素が、
いちじくのフィシンやアミラーゼが消化を促進します。

・食物繊維ペクチンの効能

・むくみを解消する栄養カリウムが豊富です。
いちじくは高血圧を防ぐ効能あります。

・骨を丈夫にするカルシウム、鉄分やビタミンで、
貧血や美肌対策のサポートをします。

いちじくの栄養成分とドライいちじくのカロリーの違いは?

生のいちじくとドライいちじくとでは、
カロリー(栄養価)に大きな違いがあります。

食べる目的に合わせて使い分けるといいでしょう。

生のいちじくは、全体重量の84%が水分で、
100gあたりのカロリーは54kcalです。

野菜や果物の中では、比較的カロリーは高い方で、
生のいちじくは、ビタミン類をバランスよく含んでいます。

同重量のドライいちじくに比べて、
生のいちじくはカロリーや糖質が少ないため、
カロリーや糖質を気にしている方におすすめです。

それに対して、ドライいちじくは、
水分が減少した分、食物繊維やミネラル(鉄分・カルシウム等)が豊富で、
鉄分が豊富といわれるプルーンより、
ドライいちじくの方が鉄分を多く含んでいます。

ですからドライいちじくは、
同重量の生のいちじくに比べて、食物繊維や鉄分が豊富なため、
便秘の方や貧血の方におすすめです。

ただし、ビタミンCの補給を目的にいちじくを食べる場合は、
ドライいちじくにはほとんどビタミンCが含まれていないので、
生のいちじくの方が適しています。

生のいちじくとドライいちじくの100gあたりの栄養価の比較では、
生のいちじくが54kcalなのに対して、
ドライいちじくのカロリーは292kcalもあります。

タンパク質は、 生のいちじくが0.6g、 ドライいちじくが4g
脂質では、   生のいちじくが0.1g  ドライいちじくが0.6g
炭水化物は、  生のいちじく14g    ドライいちじく76g
カリウム    生のいちじく170g   ドライいちじく840g
ビタミンC    生のいちじく2mg  ドライいちじくには含まれていません
鉄分      生のいちじく0.3mg   ドライいちじく1.4mg
カルシウム   生のいちじく26mg   ドライいちじく130mg

美味しいいちじくの選び方と保存方法

★生のいちじく 選び方のポイント

・全体にふっくらとして丸みのあるもの
・果皮がきれいで、良い香りがするもの
・ヘタまで色が付いているもの

生のいちじくを選ぶときは、このようなものを選びます。

切り口に白っぽい液が付いているものは新鮮な証、
お尻が割れかかっているものは、完熟している証です。

★生のいちじくの保存方法

・いちじくは傷みが早い果物です。
温度の高いところに長時間置かないようにしましょう。

・乾燥しやすい果物のため、
ビニールやポリ袋に入れ、いちじく同士が重ならないように保存しましょう。
保存期間の目安は、3~4日です。

・冷凍保存する場合
皮をむいて、食べやすい大きさにカットしてから、
フリーザーバッグに入れて冷凍します。
冷凍保存期間の目安は、1~2か月です。

・冷凍いちじくの食べ方
冷蔵庫に移して40分ほどかけて解凍させます。
半解凍の状態でシャーベットやスムージーにして食べたり、
加熱してジャムやコンポートにしても美味しくいただけます。

★簡単おすすめレシピ

≪ドライいちじくと生ハムのサラダ≫


ドライいちじくの甘味と生ハムの塩味がちょうど良く、
食欲が落ちやすい夏場にも嬉しい、爽やかな酸味のサラダです。

【材料は2人分】

ローズレタス 5枚
プチトマト  4個
ドライいちじく2個
生ハム    8枚
オリーブオイル大さじ1
ワインビネガー大さじ1
レモン汁   大さじ1
塩      少々
粗挽きコショウ少々

【作り方】

① ワインビネガー、レモン汁、塩、粗挽きコショウの調味料を、
すべて混ぜ合わせ、ドレッシングを作ります。

② ローズレタスは食べやすい大きさに、
プチトマトは4等分に切ります。

③ ②の野菜と生ハムをお皿に盛り付けます。

④ 千切りにしたドライいちじくをちらし、①のドレッシングをかけて完成です。

あとがき

いちじくはアダムとイブの話の中で出てくる”禁断の果実”で、
『無花果』と書きます。
“花がない果実”と書きますが、
通常食べている部分が、実は厳密には果実ではなく、
イチジクの花にあたる部分で、
果実のように見える部分は、花軸が肥大化したものなんだそうです。