口が渇く、喉や唇が渇くといった症状を感じたことはありませんか?
それはドライマウスかも知れません。
ドライマウスとは、唾液の分泌量が低下することで、
口の中がひどく渇く病気のことです。
ドライマウスの症状にはどのようなものがあるのか、
その原因となるものは何かをまとめました。
ドライマウスの原因を知ることで、
何科の病院を受診すればいいのかも違ってきます。
ドライマウスの症状を感じたら、
早めに受診することをお勧めします。
また、専門的な治療法とは別に、
ドライマウスは生活習慣を改善することで、
症状がやわらぐこともあります。
ドライマウスの治療法についてお伝えします。
ドライマウスの症状と原因は?
ドライマウスの症状として、口が渇くと、
どのような症状が現れるのでしょうか。
ドライマウスの症状には、
★口の中が激しく渇き、口の中がネバネバして気持ち悪い、
★舌や喉が貼り付くようで話しにくく、滑舌が悪くなり、
人によく聞き取れないと言われる。
★唾液が少ないので、食べ物が飲み込みにくくなり、
よく咽ることがある。
★むし歯や歯周病になりやすくなる。
★口臭が出やすく、口が臭いといわれる、
★味覚障害を起こしやすくなる。
★インフルエンザなどの感染症にかかりやすくなったり、
肺炎を起こしやすくなる。
などといった不快な症状を感じます。
なんと日本にはドライマウスの症状を訴える患者さんが、
約800万~3000万人もいると推定されていて、
その多くが中高年女性だということです。
そんなドライマウスの症状が現れる原因には、
👄 老化
👄 シェーグレン症候群
👄 糖尿病や腎臓病などの基礎疾患
👄 薬の副作用
👄 中枢神経や末梢神経の神経障害
👄 ストレスによる自律神経失調症
👄 不規則な生活や食生活の乱れ
👄 口呼吸をしている
など、いくつもの要因があります。
ドライマウスの症状を感じたら何科の病院を受診すればいいのか
ドライマウスの症状を感じたら、
何科の病院を受診すればいいのでしょうか?
ドライマウスの症状は、
いろいろな病気によって現れます。
症状を感じた時、まず原因を考え、
その原因に応じた病院を受診することになります。
ですからどんな病気が原因でドライマウスの症状が現れたかによって、
何科の病院を受診するかが違ってきます。
〇 老化
高齢者になると、唾液を作る唾液腺の機能が低下し、
唾液の分泌量が減ることがあります。
また、高齢になるといろいろな生活習慣病になる人も多く、
お薬を常飲することになります。
使っているお薬によっては副作用があったりするので、
ドライマウスになりやすいと言われています。
いつも飲んでいるお薬を処方してもらっているお医者さんや、
かかりつけ医に、ドライマウスの症状を相談して見てはいかがでしょうか。
〇 シェーグレン症候群
シェーグレン症候群は膠原病の一つです。
膠原病は、自分の免疫システムが、
誤って自分の正常な細胞を攻撃してしまう病気です。
シェーグレン症候群は、
涙腺と唾液腺を標的とし攻撃することによって発症し、
50歳代の女性に圧倒的に多くみられる病気です。
シェーグレン症候群が疑われる場合には、
唾液腺の造影検査や病理検査、血液検査などを行います。
指定難病のひとつですので、
シェーグレン症候群の可能性が考えられるときには、
リウマチ膠原病を専門としている内科を受診しましょう。
〇 ストレスによる自律神経失調症
唾液の分泌は自律神経によってコントロールされていますので、
自律神経が乱れると、唾液が出にくくなることもあります。
ストレスを感じていたりするときも唾液の分泌量が減る場合もあります。
また、抗うつ薬や抗アレルギー薬、降圧薬などの副作用として、
唾液の分泌量の低下がみられることもあります。
こちらもお薬を処方してもらっているお医者さんに相談するようにしましょう。
〇 不規則な生活や食生活の乱れ
睡眠不足や暴飲暴食も
自律神経に悪影響を与えることになります。
まずは生活のリズムを正すことが大切です。
〇 口呼吸をしている
口呼吸をする大きな原因は肥満です。
寝るときにいびきがきつかったり、
無呼吸症候群の原因も肥満が大きいといわれています。
口を開けて寝ていることで、
口が渇いてドライマウスの症状になっている場合もあります。
鼻炎や花粉症で花呼吸が出来ず、
口呼吸をするのでドライマウスの症状が見られる場合もあります。
循環器内科・心臓血管外科・糖尿病内科・睡眠呼吸器科など、
いろいろな診療科が該当しますが、
口の中の異常は歯科・口腔外科の専門分野ということで、
『ドライマウス外来』もできています。
ドライマウスの症状と原因 治療法は?
『ドライマウス外来』で、ドライマウスが疑われる場合は、
検査でその原因を探っていきます。
口の中を確認し、乾き具合や炎症があるかどうかを見ます。
診断のために唾液分泌検査が行われ、
決められた時間でどれだけの唾液が出るか調べます。
ドライマウスの治療では、まず、
その原因を取り除くことから行われます。
ドライマウスの治療とは別に、
ドライマウスの症状を緩和するための対策方法があります。
〇 洗口液(マウスウォッシュ)
保湿剤が入っていて、口をゆすいで使用します。
〇 保湿スプレー
口の中にスプレーして使用します。外出先で使用しやすいのが特徴です。
〇 保湿ジェル
ジェルを指で口全体に塗ります。
この時唾液腺が刺激され、唾液が出てくる効果も期待できます。
〇 マウスピース
医療機関でその人に合わせて作ります。
夜寝る時に、上あごに装着して使用します。
上あごには唾液を分泌している腺がたくさんあるので、
これを覆うことで唾液の蒸発を防ぎます。
〇 夜間口呼吸防止テープ
寝る時に唇に貼り付けて口を開かなくすることで、
口呼吸による唾液の蒸発を防止します。
これらはドライマウスの症状を和らげる対処法ですが、
マウスピース以外は、ドラッグストアなどで手に入ります。
ドライマウスの原因に対する対処法(治療法)は、
原因となる疾患の診療科で診てもらいますが、
ドライマウス外来で受診することもできます。
しかし、ドライマウスの症状を判断しにくいときは、
何でも相談できるかかりつけ医があると安心ですね。
あとがき
テレビや新聞、雑誌など、
いろいろなメディアでも目にすることが多くなってきたドライマウス。
そんな病気があるのか~。くらいに思っていたのですが、
『なんだか口が渇くわ~』って感じた時、
もしかしてこの症状は‥‥。
原因もいくつか心当たりがあります。
老化・運動不足・肥満
老化はどうしようもないのですが、
運動不足と肥満は自分で解決しないといけませんね!