夏バテ対策にみょうがが効果的だと言いますがホントでしょうか?
夏バテ対策にみょうがが効果的だと言われますが、
ミョウガにはどのような栄養成分が含まれていて、
みょうがの栄養成分が夏バテになぜ効果があるのか、
また、ミョウガの栄養成分で、
夏バテ対策に期待される効能とはどういうものかということを、
わかりやすくまとめました。
夏バテ対策にみょうがが効果あるってホント?
暑くなると食卓で見られるようになるミョウガですが、
みょうがは夏から秋が旬で、みょうがたけは春が旬です。
みょうがは蕾の部分以外に、茎を軟白栽培し、
弱光で薄紅色に着色させた『みょうがたけ』も食用野菜として利用されています。
しかし、みょうがたけは、
栽培に手間がかかるため、あまり流通していません。
ミョウガの仲間であるショウガは世界中で利用され、栽培されていますが、
ミョウガは日本以外では、、
中国・台湾・韓国などの一部地域でしか利用されていません。
中国の一部地域でも食用にされているようですが、
基本的には生薬としての利用が主です。
ミョウガを食材として認識し、
栽培しているのは、世界でも日本だけなのかも知れません。
みょうがは独特の香りが好まれ、
また特有の紅色が料理に彩りを添え、目を楽しませてくれます。
独特の香りが好まれることから、
主に香辛菜として利用されることが多いのです。
みょうがはそのほか、天ぷらや酢の物、味噌汁の具など、
独立した食材としても用いられますが、
農家では、山椒・ミツバとならび、果樹園・裏庭・屋敷林の木陰に、
薬味として、育てておく代表的な植物なのです。
俗にみょうがは「食べると物忘れがひどくなる」と言われていますが、
それには全く学術的な根拠はなく、
栄養学的にそのような成分は含まれていません。
それどころか、ミョウガには、
夏バテ対策に効果が期待できる成分が含まれていると言われています。
暑い夏に、ミョウガに含まれる血行をよくする作用が、
体内にこもった熱を冷まします。
また、ミョウガには解毒を促す成分が含まれていているので、
夏バテにもってこいの食材と言えるのです。
そのほか、暑さが厳しく食欲も減退する夏に、
香辛菜としての爽やかさが食欲増進に繋がり、
体力を回復させ、
夏バテ対策としても、ミョウガが役立っているということは事実なのです。
夏バテ対策にミョウガの効果が期待できると言われる栄養成分は?
ミョウガはショウガ科ショウガ属に属する多年草で、
生姜の近縁種にあたります。
ショウガ・ミョウガと呼び名も似ています。
これは古い時代には香りの強い方を『兄香(せのか)』、
弱い方を『妹香(めのか)』と呼んでいた物が転化して、
せのか→ショウガ めのか→ミョウガ
という風になって行ったと考えられています。
ショウガとミョウガの発音がよく似ているために、
ミョウガにすりかわってしまったという説もあります。
一般的に赤っぽい芽のような形をしたミョウガは、
『花みょうが』とも呼ばれるように、花の蕾の部分です。
このミョウガの栄養成分は、
エネルギー 50 kJ (12 kcal)
炭水化物 2.6 g
食物繊維 2.1 g
脂肪 0.1 g
タンパク質 0.9 g
ビタミン
ビタミンA相当量 3 μg
β-カロテン 27 μg
チアミン (B1) 0.05 mg
リボフラビン (B2) 0.05 mg
ナイアシン (B3) 0.4 mg
パントテン酸 (B5) 0.20 mg
ビタミンB6 0.07 mg
葉酸 (B9) 25 μg
ビタミンC 2 mg
ビタミンE 0.1 mg
ビタミンK 20 μg
ミネラル
ナトリウム 1 mg
カリウム 210 mg
カルシウム 25 mg
マグネシウム 30 mg
リン 12 mg
鉄分 0.5 mg
亜鉛 0.4 mg
銅 0.05 mg
セレン 1 μg
他の成分
水分 95.6 g
水溶性食物繊維 0.4 g
不溶性食物繊維 1.7 g
ビオチン(B7) 1.1 µg
ミョウガの香り成分はα-ピネン類で、
香り成分には集中力を増す効果があることが明らかになっています。
ミョウガは、無機成分では窒素とカリウムが多く含まれ、
食物繊維(粗繊維)が多いことが特徴です。
夏バテ対策にみょうがの効果として期待される効能は?
ミョウガは、約95%が水分で、
100gあたり12kcalと低カロリーです。
ビタミンやミネラルの含有量は、さほど多くはありませんが、
芳香成分や辛味成分などの働きがあり、
薬味として少量利用するだけでも健康維持に効果が期待できます。
夏バテ対策に効果が期待されるミョウガの効能は、
こんな人にオススメです!
★血行不良・冷え性の方
★冷えから悪化する痛み
★浮腫みの予防・緩和
★夏バテ・エアコン負け
★食欲不振・消化不良
★風邪の予防・のどの痛み
★ストレス・神経疲労
★気分がスッキリしない
★集中力アップ・眠気覚ましに
★目の酷使・疲労が気になる人
★老化を予防したい人
冷えや浮腫み改善
ミョウガに含まれている芳香成分α‐ピネンや、
辛味成分ミョウガジアールなどには、血流を促す作用があるとされ、
血行が良くなることから、冷えの緩和に役立つと考えられています。
ミョウガにはカンフェンという、
抗炎症作用を持つ芳香成分も含まれていますので、
血行を促すことで身体を温める働きとあわせて、
神経痛やリウマチによる痛みの緩和にも役立つと言われています。
α‐ピネンには、
発汗を促したり利尿作用を高める作用もあるとされています。
またミョウガには僅かですがカリウムも含んでいますので、
血流改善と相乗して浮腫みの緩和にも効果が期待できるのです。
血行促進や消化促進などの働きと合わせて、
デトックスに良いとする説もあります。
風邪の予防と夏バテ対策
漢方(中国医学)の考えで、
ミョウガは体を冷やす『涼性』に分類されているものが多いようですが、
生姜の仲間であることや、
血流改善に役立つなどの理由から『温性』に分類されているものもあります。
成分的に見ても、血行促進から身体を温める働きや、
発汗利尿によって、身体に籠った熱を排出する働きの両方があります。
そのため、夏バテや暑さ負けの緩和をはじめ、
一日中 空調の効いた室内にいることで、
夏バテかエアコン負けかわからないといった人や、
身体が冷えて不調を感じている場合などにも有効とされています。
余分な熱を冷ましますが、身体を冷やしすぎる心配はないので、
冷え性気味という人もとりいれやすいのです。
さらにα‐ピネンには、消化促進作用があるとされていて、
ミョウガの持つシャキシャキした食感や爽やかな風味は、
夏バテによる食欲減退時にも有効です。
α‐ピネンには、免疫力向上作用があるとされていて、
カンフェンには抗菌や抗ウイルス作用、抗炎症作用があるとされています。
ですから、風邪の予防としても利用できますし、
身体を温めながら放熱を促す性質から解熱促進にも良く、
炎症を抑える働きから喉の痛みのケアにと、
風邪をひいてしまってからでも、症状緩和に活用できます。
ストレス対策と集中力アップ
ミョウガの芳香成分α‐ピネンには、神経系の興奮を鎮めることで、
ストレス緩和やリラックス効果があるとされています。
α‐ピネンは、アロマテラピーなどでは『森林浴効果』と称されていて、
精神・神経強壮にも役立つとされています。
ストレスの緩和だけでなく、
ストレス耐性アップにも効果が期待できるのです。
α‐ピネンは、大脳皮質を軽く刺激することで、
頭をシャッキリと覚醒させる働きもあり、
この働きから近年ミョウガは、物忘れしやすくなるどころか、
集中力や記憶力を高める働きが期待されているのです。
昼食に摂り入れると、午後からの眠気覚ましにもなりますし、
夏バテ気味のスッキリしない、カラダがだる重いときの、
どんよりした気分解消にも役立ってくれます。
老化予防や目の疲れケア
ミョウガの赤色は、色素成分『アントシアニン』によるもので、
アントシアニンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があります。
目の網膜にあるロドプシンの再合成を助けることで、
目の疲れの緩和や視覚機能改善、眼病予防などに有効とされています。
アントシアニン以外にも抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンE、
β‐カロテンを含みますが、
ミョウガ100gあたりで見ても含有量は多くないので、
ミョウガを薬味として利用する場合、摂取できる量は微量です。
ミョウガは抗酸化に関わる酵素の構成成分となり、
抗酸化をサポートしてくれるマンガンを多く含んでいますので、
抗酸化やアンチエイジングを考える場合は、
緑黄色野菜などと組み合わせて食べるといいのです。
お肌への働きとしては、
血行促進効果からお肌のくすみ緩和などにも役立つと考えられます。
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あとがき
我が家はみんなミョウガ好きです。
ですから、おそうめんを食べるときなど、
おそうめんが隠れるくらいミョウガを薬味に使います。
おそうめんとみょうが、どっちが薬味だかわからないくらい、
山盛り使いたいのです。
でも、ミョウガってワリカシお高いので、
ケチな私はあまり買ってきません。
時々、小ぶりなミョウガが大袋で売られているので、
そのチャンスを狙っています。
そして、夏バテ対策も狙っています!