パルオキシメーターとは何を測定するのか?正常値はどれくらいで測定できない場合は?

新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、
パルスオキシメーターは感染者の肺炎の早期発見に有効なツールとして
軽症者宿泊施設での活用も始まり、
その名前だけが急速に広まりました。

しかし、実際にパルスオキシメーターとは何か、
パルスオキシメーターで何が出来るのかという知識は
まだまだ一般には知られていません。

今回は、パルスオキシメーターについて調べてみました。

  

パルオキシメーターとは何を測定するのか?

パルオキシメーターは、
動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を採血することなく、
指先などに光をあてることによって測定する装置で、
病院の手術室や集中治療室、
内科、呼吸器科、循環器科の外来・病棟などで、
幅広く使用されています。

■パルオキシメーターは何を測定するものなのか?

パルオキシメーターで測るのは
「動脈血酸素飽和度(と脈拍数)」です。

動脈(心臓から全身に運ばれる血液)に含まれる
酸素(O2)の飽和度(サチュレーション)を、
皮膚を通して測っていますので、
その測定値をSpO2(エスピーオーツー)と呼びます。

なお、
採血などの方法によって動脈血の酸素飽和度を測定したものは
SpO2と区別するためSaO2(エスエーオーツー)と呼ばれています。

■酸素の飽和度とは何?

飽和とは最大限の状態を指しますので、
酸素飽和度とはヘモグロビンが運べる最高の状況に対し、
実際に、
肺にある酸素を血液中にどれだけ取り込んで体に運べているかを表します。

ですので、
肺炎になり、肺がダメージを受けた個所が増えると、
それだけ肺から血液に酸素が移せなくなります。

その結果、酸素飽和度が下がってくるため、
パルオキシメーターが重症度の指標として、
肺炎重症化の可能性を見つけるツールとなってきます。

■何で計る SpO2(動脈血の酸素飽和度を測定したもの)

パルオキシメーターは、
血液の酸素供給が正常に行われているかどうかを、
リアルタイムで測定できる医療機器です。

突然の事故や疾患の急激な悪化、手術中などでは、
パルオキシメーターにより酸素飽和度を連続的にモニターします。

これは、
生命維持のための最低限必要な酸素供給力が失われないように、
連続的に監視するための目的です。

そして、
入院中に看護師さんが体温や血圧測定と同時に
パルスオキシメーターで酸素飽和度を測るのは、
体の内側で何らかの不具合が生じて、
それが酸素供給力としての酸素飽和度に現れていないかを確認しています。

身体の酸素供給力が衰えた時に、まずなされるのは酸素の吸入です。

酸素は必要なものでもありますが、
その一方で過剰な酸素は身体に悪影響をもたらすこともあります。

パルオキシメーターによって、
その方にとっての適正な酸素吸入量を判断することにも使われます。

生きるために必要な酸素、健康であるために必要な酸素が、
充分に体に供給されているかどうかを確認するために
酸素飽和度は測られます。

パルオキシメーターで測定する正常値はどれくらい?

正常値は96 %以上、95 %未満は呼吸不全の疑いがあり、
90 %未満は在宅酸素療法の適用となります。

SpO2とは、血液中にどの程度の酸素が含まれているかを示します。

SpO2 の S は、飽和、P は、脈、O2 は酸素を示しています。

血液中には酸素を運ぶヘモグロビンがあります。

SpO2 は、
血液中(動脈)の多くのヘモグロビンの
何 %が酸素を運んでいるかを示しています。

■パルオキシメーターはどのような疾患に有効なのか?

SpO2 測定は、
在宅酸素療法の適用や睡眠時無呼吸症候群の診断などに
用いられる簡易検査法です。

とくに最近では、睡眠時無呼吸症候群の検査に用いられています。

睡眠時無呼吸症候群は、
Sleep Apnea Syndrome(SAS)と呼ばれています。

SAS は、睡眠障害の一つであり、
深い眠りがとれないために日常生活に支障をきたし、
居眠り運転による交通事故や
学生の勉強能率の低下などの原因としても注目されています。

SAS の定義は、
「睡眠中に10秒以上の呼吸停止状態を無呼吸といい、
一晩 (7時間) の睡眠中に30 回以上の無呼吸、
または1時間あたり5回以上の無呼吸があること」とされています。

SAS にはいくつかの種類があり、
上気道の閉塞に起因すると考えられている閉塞型、
呼吸中枢の機能低下が関与しているとされている中枢型、
及びこれらが混在する混合型があります。

SASは、
肥満者、高齢者、
顎が小さいもしくは下あごが下がっている男性に多くみられます。

パルオキシメーターで測定できない場合はどうするのか?

ここで、
パルオキシメーターとは何かについて少し触れたいと思います。

■パルオキシメーターとは?

パルオキシメータは、
1974 年に青柳卓雄博士により発明された方法です。

この方法は、
指先に光センサーを付けて組織を透過する光を分析して、
ヘモグロビンが酸素と結合している割合 (酸素飽和度) を求めます。

ヘモグロビンは、
酸素と結合していないときには赤色を吸収し、
酸素と結合しているときには赤色をあまり吸収しません。

この性質を利用して、
血液中のヘモグロビン内にどれだけ酸素を含んでいるかを測定でき、
SpO2 を知ることができます。

パルオキシメータには、
指をクリップに挟むだけでSpO2 を簡単に測定できる利点があります。

■パルオキシメーターで測定できない場合は?

パルオキシメーターは、
正しく機器を装着し安定した状態で使用することと、
測定に誤差をできるだけ少なくして使用することが必要です。

測定できない場合は、下記の事が考えられます。

■正しい測定をされていない場合

・本器が指に正常に装着されていないとき。
・激しい体動があるとき。
・本器に圧力をかけたり、強く握ったりしたとき。

■測定時のチェックポイント

・パルオキシメータの脈拍数と心拍数が等しいことを確認

・表示されている波状や帯状のマークと脈が合っているかを
脈の触診や心拍数の聴診を行い確認

・パルオキシメータの信頼性を知っておく

・血流のよい部位で測定していますか?

・装着されているプローブはきちんと固定されていますか?

・脈の拍動を検出していますか?

パルオキシメータは簡易的に測定ができるので、
酸素化の指標として広く使用されています。

しかし、不正確な数値が検出されることもあるため、
数値だけで判断することは危険です。

使用するときは、
正しく測定できているのかということを常に確認する必要があります。

■測定者による要因

測定者に原因がある場合があります。

・一酸化炭素ヘモグロビン、
メトヘモグロビンやスルフヘモグロビンのような
異常ヘモグロビンの量が多いとき。

・インドシアニングリーン(カルディオグリーン)や
メチレンブルーなどの色素が血液中に存在するとき。

・強い貧血の場合。

・爪にマニュキュアなどをしているとき。

パルオキシメーターで測定できない場合は、
これらをチェックしましょう。

マニキュアや爪疾患以外にも、
パルスオキシメーターが、作動しない場合があります。

その時は、一酸化炭素中毒かも知れません。

あとがき

パルオキシメーターについて、調べてみました。

いかがだったでしょうか?

パルオキシメーターは、
「肺炎等の患者の血中酸素飽和度を測定し、
呼吸がうまくできているかどうかを測ることができる医療機器」として
注目されています。