二十四節気の雨水という言葉には、
どのような意味があるのでしょうか?
二十四節気の一つ雨水と言われる節気はいつのことで、
雨水の言い伝えや、雨水のころの春一番とはどういうものなのか、
また、二十四節気の雨水や、
二十四節気の七十二候と言われる暦の分け方や、
暦の読み方についてまとめました。
二十四節気の雨水とはどういう意味で春一番とは何?
雨水(うすい)は、二十四節気の一つで、
二月十八~九日頃にあたります。
雨水は『雪が雨になり、根雪が溶けてせせらぎになる』という意味で、
春めいた気候に変わり始めるころとされています。
草木の先には、ほんのりと薄緑に色づいた新芽が見られ始め、
やわらかな春の日差しを受けて、新しい生命が生まれるころで、
昔から雨水は農作業に取り掛かる時期の目安とされてきました。
この雨水と言われる日にひな祭りの雛人形を飾ると、
良縁に恵まれるという言い伝えもあります。
これは雨水の“水”という文字からきていて、
水が生命の源で、母も生命の源であることから、
母となる女の子が良縁に恵まれ、
子宝にも恵まれるようにという願いが込められています。
『春一番』が吹き始めるのも、ちょうどこの頃です。
春一番が吹くと、
急に春の訪れを感じるようになります。
しかし、春一番が吹いても、
『三寒四温』と言われるように、
寒い日が三日ほど続いた後に、暖かい日が四日続く、
不安定な気候が繰り返されます。
【春一番(はるいちばん)】は、北海道や東北と沖縄を除く北日本の地域で、
例年2月から3月の半ば、立春から春分の間に、
その年に初めて吹く南寄り(東南東から西南西)の強い風のことです。
春一番が吹いた日は気温が上昇し、
翌日などは寒さが戻ることが多く、これを「寒の戻り」と言います。
https://kyoumi.click/5874.html
二十四節気の雨水はいつ?
二十四節気は、一年を四つに分けた春夏秋冬の四季の一つを、
さらに六つに分けたもので、
現代の四季の分類では、春は三月~五月、夏は六月~八月、
秋は九月~十一月、冬は十二月~二月になります。
雨水は二十四節気の始まり『立春』に次いで二番目になりますので、
立春から約半月後の二月十八日~十九日頃が雨水となるわけです。
天文学では『雨水』を、その瞬間としていますが、
期間としての意味もあり、
この日を雨水のはじまりの日として、
次の二十四節気である啓蟄(3月5日頃)の前日までの期間を、
『雨水』と呼ぶこともあります。
二十四節気は、
春・・・三月~五月
初春・・・立春
・・・雨水
仲春・・・啓蟄
・・・春分
晩春・・・清明
・・・穀雨
夏・・・六月~八月
初夏・・・立夏
・・・小満
仲夏・・・芒種
・・・夏至
晩夏・・・小暑
・・・大暑
秋・・・九月~十一月
初秋・・・立秋
・・・処暑
仲秋・・・白露
・・・秋分
晩秋・・・寒露
・・・霜降
冬・・・十二月~二月
初冬・・・立冬
・・・小雪
仲冬・・・大雪
・・・冬至
晩冬・・・小寒
・・・大寒
https://kyoumi.click/5302.html
二十四節気 雨水の期間の七十二候につけられた名称は?
二十四節気のひとつひとつを約五日ずつ三つに分けて、
時候の様子を表したものを『七十二候』といいます。
古代中国の二十四節気に対し、
日本の七十二候の名称は、
日本の季節に合うように何度か改訂されています。
雨水の期間の七十二候の名称は初候・次候・末候に分かれています。
初候
土脉潤起(つちのしょう うるおい おこる)
:雨が降って土が湿り気を含む(日本)
獺祭魚(かわうそ うおを まつる)
:獺が捕らえた魚を並べて食べる(中国)
次候
霞始靆(かすみ はじめて たなびく)
:霞がたなびき始める(日本)
鴻雁来(こうがん きたる)
:雁が北へ渡って行く(中国)
末候
草木萌動(そうもく めばえ いずる)
:草木が芽吹き始める(日本)
草木萌動(そうもく きざし うごく)
:草木が芽吹き始める(中国)
あとがき
暦の見方は難しいですが、
日本の暦には風情のある名前がつけられています。
四季のある日本ならではの表現には、
自然の移り変わりや暮らしの中の気づきを感じ、
二十四節気や七十二候など、
知れば知るほど、
昔の人の感性の深さに驚きます。