興福寺中金堂落慶法要と一般公開はいつから?奉納コンサート鑑賞ツアーは?

神社仏閣

奈良・興福寺の中金堂が再建され、落慶法要が行われます。

その後一般公開されるのですが、
もし、奈良を訪れたことがないのでしたら、

今秋の奈良はおすすめです。

日本文化の礎となったこの地には、まだまだ底の見えない魅力が満載!

300年ぶりの興福寺中金堂再建や、平成最後の正倉院展、
秘仏公開など、イベントラッシュの一方、
太古から変わらずあり続ける山辺の道や、飛鳥の里など、
古代へと誘う魅力がいっぱいです。

古くて新しい町“奈良”は、歴史も文化も食も、大注目です!

  

興福寺中金堂の落慶法要はいつ?

興福寺中金堂落慶法要は、
2018年(平成30年)10月7日(日)~10月11日(木)に開催されます。

天平の風が吹く 奈良 興福寺では、
『中金堂』が、300年ぶりに再建されます。

日本の至宝・阿修羅像を擁する興福寺には、
東金堂や北円堂といった国宝の建造物が建ち並びますが、
本来、伽藍の中心にあるべき金堂は、
18世紀初頭に焼失し、
以来、長らく空席でした。

この場所に中金堂が再建され、
興福寺は創建時に近い姿を取り戻し、
平成最後の年2018年10月に公開されます。

天平の美仏・阿修羅像や、ユーモラスな板彫十二神将像など、
多くの国宝を安置することで有名な興福寺は、
約2500坪の境内に、五重塔や東金堂などの、
国宝や重要文化財の建造物が点在しています。

興福寺は藤原氏の氏寺として、710年に藤原不比等が建立。

広大な寺域に170余りの堂舎が建ち並ぶほどの隆盛を誇っていましたが、
1180年に、平重衡の南都焼き討ちに遭ってしまいます。

鎌倉時代に復興を遂げましたが、後も度々火災に見舞われ、
その歴史は、堂塔の焼失と再建の繰り返しでした。

しかし、戦乱や災害で被災をしても、
金堂は常に伽藍の中心でした。

興福寺には3棟の金堂がありますが、
なかでも中金堂は、不比等によって最初に建立された、
いわば『興福寺の始まり』といえる建物で、
最も重きを置かれてきました。

1717年の大火では伽藍の半分を失いましたが、約100年の歳月を費やし、
地元・奈良町の人々の寄進によって、
本来よりも規模が小さい仮堂が建てられていました。

以来、その仮堂が中金堂の役割を果たしていましたが、
老朽化により2000年に解体され、
仮堂も姿を消していました。

その中金堂が、300年ぶりの再建を果たし、
10月の公開となったのです。

今回の中金堂も、記録や発掘調査の結果から、
創建当時の場所に、
不比等が建立した 東西36.6m 南北23mの寄棟造で二重屋根の建物を、
そのまま再現したものです。

仏像も、もともと中金堂にあった釈迦如来像を御本尊として安置し、
10m以上の高さを誇る柱は、
法相宗の祖師を描いた法相柱としています。

興福寺中金堂の一般公開はいつから?

興福寺中金堂の一般参拝は、
2018年(平成30年)10月20日(土)からです。


中金堂の見どころは、何と言っても興福寺の寺宝です。

中金堂内には興福寺の本尊である釈迦如来坐像(江戸時代の再興)など、
以下の仏を安置。

*【国宝】 四天王立像

中金堂須弥壇の四方に安置されていて、
鎌倉時代の興福寺再興期の造像です。

いずれも沓を履き、岩座に立ち、動きは大きく力強い

*【重要文化財】 大黒天

これまでは東金堂に仮安置されていました。

シヴァ神の化身とされるインドの大黒天像で、
丸ノミによる彫跡がが残っています。

*【重要文化財】薬王・薬上菩薩立像

釈迦如来像の脇侍は文殊菩薩と普賢菩薩の作例が多いのですが、
薬王・薬上の兄弟の菩薩を従えた古い形式を取っている1202年の造像

*釈迦如来立像

創建当初の御本尊は藤原鎌足が造立。
中金堂に安置される像は、江戸時代に造像された5代目で、
古様を模したスケールの大きな像です。

*法相柱

中金堂の内陣には、法相宗の祖師を描いた法相柱があったことが、
多くの資料に記されていて、
再建にあたり“平成の法相柱”として、
無著・世親など、名だたる祖師14名が描かれた。

興福寺中金堂の奉納コンサート鑑賞ツアーはクラブツーリズム

クラブツーリズムの【興福寺特別協力企画】

10月20日からの一般公開に先駆けて再建された
中金堂内部を特別拝観し、

中金堂前特設舞台にて開催される
「奉納コンサート」を鑑賞できるツアーが人気です。

興福寺中金堂特別拝観と奉納コンサートツアー

旅行なら、クラブツーリズムのテーマ旅行【神社仏閣の旅】

<神社仏閣の旅>(バイオリニスト「古澤巌」コンサート)
興福寺中金堂落慶イベントと一般公開前特別拝観 
222年ぶり清水寺御開帳と比叡山延暦寺 2日間

一般公開前に興福寺中金堂内部を特別に拝観。
慶賛行事では特設ステージにて、
バイオリニスト・古澤巌さんによる奉納コンサートをお楽しみいただけます。

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興福寺 中金堂再建記念弁当

興福寺では、興福寺中金堂再建を記念して、
興福寺中講堂落慶記念弁当が登場!

2018年10月28日までの 土曜・日曜・祝日に発売されています。

“めはりずし”の入った『興』と、
“古代米の巻きずし”が入った『福』の2種類があります。

「興」は「精進ふりかけとめはり寿司で、
伽藍の『あを』『丹』をイメージ。
中金堂落慶を奉祝するお弁当」だそうです。

ひじき煮、茄子田楽、小芋のから揚げ、胡麻豆腐変わり揚げ、
おにぎり(精進ふりかけ「丹」)、めはり寿司

「福」には、五色巻きずし、いなりずし、甘味が入っています。

お弁当の入荷時間は11時ごろです。

奈良県特産の吉野杉を使った立派な「弁当箱」に、
付いているお箸は、中金堂の再建予材を使ったもののようで、
これまた洗って再使用できるようです。
まさに精進料理ですね。

早くいかないと売り切れてしまうかも知れませんね!

興福寺中講堂落慶記念弁当は、興福寺境内の休憩所売店で、
数量限定で発売されます。(2018年10月28日まで)

できればもう少し長く販売を続けてほしいのですが・・・・

でも、何度か期間限定で発売されているので、
再建弁当は、再発売もアリかも知れません!

興福寺中金堂の再建 境内参拝おすすめコース

中金堂の再建で、伽藍の配置は創建時に近づきました。

加えて2018年1月には『国宝館』がリニューアルオープンし、
オールスター揃い踏みの仏像が、
どこに安置されているかをチェックして、境内を見て回りましょう。

【おすすめのコース】

中金堂を拝観した後、
国宝館で興福寺の歴史を伝える 絵画、仏像などを見て全体像をつかみ、
東金堂、五重塔へと進む時計回りのルートがおすすめです。

北円堂は、中金堂の公開と時を同じくして『特別開帳』があります。

南部焼き討ち後に、運慶一門により再興されたこの北円堂は、
運慶作の弥勒如来坐像、無著・世親菩薩立像が安置されていて、
こちらも見逃せません。

☆国宝館(2018年リニューアル)

かつて食堂があった場所で、地下には奈良時代以降の遺跡があります。

1年間の耐震工事を終え、照明や壁を変え、
ガラス越しの展示は減らされたので、像がより際立って見え、
新たな配置で御本尊と向き合える祈りの空間が生まれている。

【主な仏像】
阿修羅像をはじめとする八部衆立像、十大弟子立像、銅像仏頭、
天燈鬼・龍燈鬼立像、旧食堂の御本尊・千手観音立像など

☆東金堂(国宝)

中金堂の東にあることから東金堂と呼ばれます。

5度の被災と再建を繰り返し、今の建物は1415年に再建されたものです。

注目は、吹き放しの軒や、深い軒を支えるための組み物(三手先斗供)は、
奈良時代の雰囲気を今に伝えています。

【主な仏像】
東金堂の御本尊・薬師如来坐像、日光・月光菩薩立像、文殊菩薩坐像、
維摩居士坐像、四天王立像など

☆五重塔(国宝)

塔は元々仏教の祖、釈迦の舎利(遺骨)を納める墓標で、
五重塔は、藤原不比等の娘・光明皇后が建立しました。

現在の塔は、高さ50.1mで、1426年頃に再建されたものですが、
軒の出が深いなど、創建された奈良時代の様式を随所に残しています。

☆北円堂(国宝)

八角円堂は廊堂としての意味を持ち、
北円堂は、不比等の一周忌(721年)に、元明天皇・元正天皇が建立。

かつては平城京を見渡せる絶景の場でした。

現在の北円堂は、1210年に復興したもので、
興福寺の伽藍の中で最も古い物です。

【仏像】
弥勒如来坐像、無著・世親菩薩立像、四天王立像など

春と秋に特別開帳があり、
今秋は10月20日~11月11日に特別開帳されます。

☆南円堂(重要文化財)

813年に藤原冬嗣が、父である内麻呂を追善して建立しました。

現存するものは1789年(寛政元年)頃に再建されたものですが、
手法は古様で八角の一面は6.4mあります。

1997年に大修理を終え、朱塗りも鮮やかで、
年に一度 特別開帳され、今秋は10月17日に特別開帳されます。

【仏像】
不空羂索観音菩薩坐像、法相六祖坐像、四天王立像

☆三重塔(国宝)

北円堂とともに興福寺最古の建物で、高さは19.1mあります。

鎌倉時代の建物ですが、木割が細く軽やかで、
平安時代の建築様式を伝える優美な塔です。

外陣の柱や板壁には、
宝相華紋や楼閣、菩薩などが描かれています。

【興福寺】

所在地: 〒630-8213 奈良県奈良市登大路町48
電話:0742-22-7755

参拝時間:9時~17時(入館・入堂は16時45分まで)

見学:境内の見学は自由

拝観料:中金堂 ¥500円 
    国宝館 ¥700円
    東金堂 ¥300円

あとがき

奈良は秋がよく似合いますね!

桜の季節も素敵ですが、
歴史を湛えた奈良の神社仏閣には、
色づいた紅葉が映えます。

千年もの時を経てなお、変わることのない尊き想い。

興福寺中金堂再建は、
時代の心をそのまま継承していくこと。

奈良県の観光キャンペーンのキャッチフレーズに、
グッときました。

『奈良はこころで見るところ』