横尾忠則現代美術館 作品の特徴は?大河ドラマいだてんのロゴをデザイン

エンタメ

横尾忠則さんが2019年のNHK大河ドラマ
宮藤官九郎脚本
『いだてん~東京オリムピック噺~』のタイトルロゴをデザイン!

『いだてん』は“韋駄天”と書き、
仏舎利を奪って逃げた鬼を追っかけて捕まえた神様のことを言い、
鬼よりも足の速い神様だったようだ。

その『いだてん』のタイトルロゴをデザインした横尾忠則氏は、
走り続けるドラマになってもらいたいとのコメントを寄せている。

多彩な才能あふれる 奇才・横尾忠則さんの、
横尾忠則現代美術館をご紹介します。

  

横尾忠則現代美術館 作品の特徴 画家の自画像

横尾忠則現代美術館では、
これまで100点ほどの自画像を描いてきたという横尾忠則の自画像と、
自分が影響を受けた画家の肖像画を展示しています。

最近描いた150号の巨大自画像は必見です。

また、1965年に制作した『Tadanori Yokoo(自主制作)』は、
首を吊る自身の姿を描いたもので、
「自死して再生する姿」を描いたものだという。

画家はなぜ、自画像を描くのか

近代以降、洋の東西を問わず、画家たちは自画像を描いてきた。

それは、プライドか自意識か、
はたまた最も身近なモチーフだったからなのか。

巨大自画像を完成させたばかりの横尾忠則さんは、
画家が自画像を描くことについて語っている。

画家は何故自画像を描くのかとよく聞かれることに対して、
横尾忠則さんは「僕は考えないことにしている」と答える。

考えたとしても、
それが本当の答えなのか自分でもわからないからだそうだ。

ある意味、自分自身が何者かわからないから、
自画像を描くのではないかと、その程度のことしか言えない

それに、考えると、絵を描くのではなく、理屈を描こうとしてしまう。

そうすると絵の力が失われていくんですよ」と。

グラフィックデザイナー時代から現在に至るまで、
一貫して「死後の世界」のあり方に関心を持ち続けてきたという横尾忠則。

常に死後の世界を想像し、「死の側から生を見る」ことで、
自らの生き方を見つめてきた横尾のまなざしを、
作品世界を通して追体験する場になるとのこと。

横尾忠則現代美術館のご案内

所在地:神戸市灘区原田通3-8-30
TEL:078-855-5607

観覧料:\700

開館時間:10:00~18:00 
     展示会開催中の金曜と土曜は20:00まで
     最終入場時間は終了30分前まで

休館日:月曜日 祝日の場合は翌日が休み、不定休もある

公式サイト:http://www.ytmoca.jp/

駐車場:30台(有料)

1階のオープンスタジオと、4階の関連本の閲覧コーナーは入場無料。

SNS映え必至の空間は、2004年にJR加古川線を走っていた、
ラッピング電車のデザインを再現したものです。

原画やアイデアスケッチなど、
約2.300点もの資料を保管するアーカイブルームは、
予約すれば入室可能です。

横尾忠則現代美術館併設の『ぱんだかふぇ』では、
横尾忠則さんデザインの器で、
ランチやコーヒーがいただけます。

週替わりの“ぱんだらんち”もあり、
営業日は美術館と同じです。

横尾忠則現代美術館と横尾忠則さんのプロフィール

大胆な原色使いは、ときに艶めかしかったり、グロテスクに見えたり、
その唯一無二の世界観で、
ワールドワイドに活躍する美術家・横尾忠則

1936年、兵庫県西脇市に生まれた横尾忠則が、
ゆかりのある神戸に2012年開館したのが『横尾忠則現代美術館』です。

年に3回、テーマを変えて開催される展覧会は、
「死後の世界」から「温泉」「HANGA(版画)」「自画像」まで、
その引き出しの多さに圧倒されます。

そして毎回、メインビジュアルとなるポスターは、
横尾忠則自身がデザインしている最新作なのです。

1960年代に、神戸新聞社にてグラフィックデザイナーとしてキャリアを積み、
1980年7月に「ニューヨーク近代美術館」で観た、
『ピカソ展』に大きな衝撃を受け『画家宣言』しました。

横尾忠則は、三島由紀夫や寺山修司、岡本太郎など、
幅広いジャンルの作家とも交流があり、小説や写真も手がけるという、
経歴のさわりだけを見てもすでに正体不明なのです。

実弟の成瀬政博も画家でイラストレーター
1997年より「週刊新潮」の表紙絵を担当。
長女の横尾美美も美術家。

幼少期に西脇でさまざまな超常現象を経験、
死の世界に憧れを抱く。

以来、美術家としてさまざまな作品制作に携わり、
三島由紀夫に出会い三島の「聖俗一体」的言動に触発される。

三島の死をきっかけに、その後の15年間をオカルティズムや、
神秘主義まで包括した精神世界に傾斜してゆくが、
それらが大いなる錯覚だったと気づき、
「私」の探求の延長線上で絵画に出会う。

精神世界と絵画は全く別の存在だと考えていたが、
後にこの両者が、
自分すら知らない深いところで結びついていると感じるに至る。

向田邦子脚本によるテレビドラマ『寺内貫太郎一家』(1974年・TBS)では、
倉田という謎の多い人物を演じた。

横尾忠則現代美術館の中には、
“横尾忠則”というアーティストを紐解くための膨大な資料を、
現代進行形で保存する、アーカイブルームも存在する。

おそらく、一度訪れただけでは、謎は深まるばかりで、
むしろ理解しようとすること自体、間違いかも知れないと感じ、
幾度も通いたくなる中毒性の高い美術館です。

横尾 忠則(よこお ただのり))

生年月日:1936年6月27日 –

生誕地:兵庫県西脇市生まれ。

職業:美術家、グラフィックデザイナー。

西脇市名誉市民。

あとがき

横尾忠則さんと言えば、
『ムー一族』のタイトルバックも担当されていたのですが、
覚えている人も少ないのでしょうね。

『林檎殺人事件』や『おばけのロック』という、
樹木希林さんと郷ひろみさんの歌が流行ったあのドラマです。

もう一度見てみたいと思うのですが、
再放送できない大人の事情があるようで、残念です!