空海が創ったパワースポット高野山金剛峰寺 山上の宗教都市へのアクセスは?

神社仏閣


ユネスコの世界遺産 
高野山真言宗総本山 金剛峰寺は、和歌山県にあります。

高野山は、標高約800mの高地で、
蓮華のように八葉の峰々に囲まれた山上盆地に広がる高野山は、
117寺の寺院が集まる山上の宗教都市といえます。

空海が創ったパワースポット 高野山は、
『一山境内地』といわれ、山全体が境内となっています。

高野山は、僧侶たちが修行を続ける学びの場であるとともに、
多くの人々の信仰を集めるパワースポット高野山金剛峰寺

山上の宗教都市へのアクセスをご案内します。

  

空海が創ったパワースポット高野山金剛峰寺とは

唐の国から戻った弘法大師こと空海が、
真言密教の道場を開くべく、
嵯峨天皇から高野山の地を与えられたのは816年のことです。

空海はその翌年から伽藍の造営に取り掛かりましたが、
なかなか思うように進みませんでした。

高野山第二世・真然大徳が空海の入定後、
およそ20年の歳月をかけて伽藍を整えました。

現在の高野山内の一つ目の聖地は、『壇上伽藍』です。

空海が最後に伽藍を建てようとした場所で、
本堂にあたる金堂や、空海が暮らしたという御影堂、
鮮やかな朱塗りで知られる根本大堂など、主要な建物が集まっています。

とくに根本大堂の初代のものは、真言密教のシンボルとして、
空海と真然、二代にわたって造営されたもので、
堂内には立体曼荼羅が造られていました。

現在のものは、
1937年、空海の入定後1100年を記念して再建されたものです。

山内で最も山深い位置にあるのが奥の院で、
壇上伽藍と並ぶ二大聖地です。

『一ノ橋』を渡り、杉の古木が並ぶ参道を行くと、
空海が入定している御廟があります。

参道には、歴史的な人物たちの石塔が建ち並び、
古より多くの人々が、
この地を訪れ、祈りを捧げたことを実感させられる静謐な場所です。

そして高野山の総本山にあたるのが、
世界遺産 金剛峰寺です。

1593年に豊臣秀吉が亡母の菩提の為に建立した「青巌時」が元になっていて、
明治元年に金剛峰寺と改称されました。

その後、1869年に隣接していた興山寺と合併し、
全国の末寺を代表する総本山となりました。

東西三十間というとてつもなく大きな本坊のほか、
寺内の書院、茶室、美しい襖絵もじっくりと楽しみたいところです。

また、国内最大の石庭・蟠龍庭も必見です。

真言宗における呼吸法や瞑想法の極意ともいえる阿字観体験も、
一日4回(約1時間、参加費1500円)行われていて、
予約なしで気軽に参加できます。

修正会で無病息災を祈願

全国3600ヶ寺に及ぶ高野山真言宗の総本山である金剛峰寺では、
様々な行事が執り行われます。
1月1日~3日(金堂) 5日(根本大塔)の修正会の終盤は、
『午玉杖』で床を打ちながら一年の無病息災を祈念し、
先着順に、参拝者へお守りと福杖を授与されています。

空海が創ったパワースポット高野山金剛峰寺 山上の宗教都市


空海は、高い峰に囲まれた平坦地である高野山を、
八葉蓮華(八枚の花弁をもつ蓮の花=曼荼羅の象徴)と見なし、
山上に曼荼羅世界を現出しようとしたのです。

山内は、
西院谷、南谷、谷上、本中院谷、小田原谷、千手院谷、五の室谷、蓮花谷の、
各地区に分かれ、
それぞれに多くの寺院が存在しています。

これらの地区全体の西端には高野山の正門にあたる大門(重文)があり、
地区東端には奥の院への入口である一の橋があります。

信仰の中心になるのは、
山内の西寄りに位置する「壇場伽藍」(壇上伽藍)と呼ばれる境内地で、
ここには金堂、根本大塔を中心とする堂塔が立ち並んでいます。

その東北方に総本山金剛峯寺及び高野山真言宗の宗務所があります。

この他に、「子院」(塔頭)と呼ばれる多くの寺院が立ち並び、
高野山大学、霊宝館(各寺院の文化財を収蔵展示する)などもあります。

弘法大師信仰の中心地である奥の院は、
一の橋からさらに2キロほど歩いた山中にあります。

空海が創った九度山の『女人高野』慈尊院

弘仁七年(816年)、
空海が嵯峨天皇から高野山の地を賜った際に、
高野山参詣の要所に当たるこの地に、
高野山への表玄関として伽藍を造り、
高野山の庶務を司る高野政所をここに置いたとされていわれます。

空海の母が、讃岐国多度郡から高齢を押して訪れた時も、
女人禁制としていた高野山には、母といえど入山させず、
麓にあるこの政所に滞在させ、
空海はひと月に九度は必ず20数kmの山道を下って母を訪ねてきたので、
この辺りに「九度山」という地名が付けられたとのことです。

そこから、弘法大師の母が入滅して弥勒菩薩に化身したという信仰から、
慈尊院が女人高野と呼ばれるようになったのです。

どっしりとした山門は四脚門で、
門の間から、朱鮮やかな多宝塔をのぞき見る事ができます。

山門の左右に掛けられている慈尊院の寺名札のうち、
左側に掛けられている寺名札には、
寺名の他に 『世界遺産』の文字が見られます。

右側に掛けられているものには、
寺名に加え『女人高野』の文字が記されています。

山門をくぐるとすぐ右手に大師堂が見えてきます。

この堂には弘法大師が本尊として祀られています。

脇仏には、
四国八十八ヶ所霊場の御本尊八十八躯をお祀りしております。

ここにお参りすれば、
四国にお参りされたと同様のご利益が得られると
多くの方がお越しになられるそうです。

多宝塔は弘法大師によって建立されたと伝えられていますが、
現存のものは、寛永年間に再建されたものだそうで、
和歌山県指定重要文化財です。

「多宝塔」には、胎蔵界大日如来さまが祀られています。

重要文化財に指定され、
2004年7月、
ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録されました。

本尊「弥勒菩薩坐像」は厳重な秘仏とされ、
国宝に指定されています。

如来形の弥勒仏の像で、像高は91cm。
右手を挙げ、左手を膝上に置き、如来像通有の印を結んでいます。

下ぶくれの頭部、重々しい面相、量感のある体躯表現、
大ぶりに刻まれた翻波式衣文(ほんぱしきえもん)様式などに、
平安時代初期彫刻の特色が現れています。

組んだ両脚の前の裳先部分に寛平4年(892年)の墨書があり、
平安前期の作といわれます。

長年秘仏として伝えられてきたため、
光背、台座も当初のものが残されています。

開扉は空海の命日に因み、21年に一度とされています。

弘法大師御母公との結縁寺として知られるようになった慈尊院では、
大師の母公の化身とされる弥勒菩薩さまへ、
子宝、安産、育児、授乳、病気平癒を願い、
「乳房型絵馬」をご奉納して祈願する慣わしが有ります。

女人高野として、
そのご利益を願って多くの女性により信仰を集めています。

空海が母に会うために通ったという、「慈尊院」から高野山までの参道には、
町石道(ちょういしみち)に、一丁毎に道標が建てられています。

町石は高さ約3mの石柱で、
「慈尊院」から高野山の伽藍まで180本、伽藍から奥の院御廟まで36本あります。

当初は木造の卒塔婆だったといわれますが、
文永2年(1265年)から20年の年月をかけて石造りに改められたものです。



空海が創ったパワースポット高野山金剛峰寺へのアクセス

高野山金剛峰寺
所在地: 〒648-0294 和歌山県伊都郡高野町高野山132
電話: 0736-56-2011

営業期間 公開:8:30~17:00
休業:無休
料金 大人:500円 、諸堂共通券1,500円

高野山宿坊協会
電話番号:0736-56-2616
所在地: 〒648-0211 和歌山県伊都郡高野町高野山600番地

交通アクセス

・鉄道
南海高野線の終着駅極楽橋駅より、南海鋼索線(ケーブルカー)で
高野山駅下車。
山内へはさらに南海りんかんバスまたはタクシーで乗り継ぎ。
バス専用道は女人堂に出る。
国道480号を経由して大門へ出る道は時間はかかるが徒歩も可能。

・バス
上記の通り、南海りんかんバスが山内の交通の主流である。
また、奈良県野迫川村や護摩壇山・龍神温泉への長距離急行路線も担っている。

大十バスが、海南市より奥の院まで、
高野マリンライナー号を夏季の土日祝日のみ1日1往復運行している。

有田鉄道が、かつらぎ町花園より一の橋まで、1日3往復運行している。

2009年より、熊野交通が新宮駅への長距離路線を夏季限定で開設。

2016年4月1日より、関西空港交通が、
関西国際空港と高野山(奥の院前)を結ぶリムジンバスを運行開始

・自動車
和歌山市方面からは、阪和自動車道を北へ向かい
紀ノ川SAの手前の分岐から京奈和自動車道に移り東へ、
かつらき西インターチェンジで降りて県道125号で南下し、
そして国道480号(西高野街道)で山を上がって行き高野山の大門へ。

紀の川沿いの国道24号方面からは、かつらぎ町から国道480号、
または九度山町から国道370号で花坂経由国道480号にて山内へ。

大阪府方面からは、国道371号にて、紀の川に架かる橋本高野橋を渡り、
南詰めを右折して国道370号に入り九度山方面へ行く。
あるいは、岸和田和泉インターチェンジから鍋谷峠道路を通り、
国道480号に沿って行く方法もある。

龍神温泉方面からは、高野龍神スカイライン(国道371号)経由となる。

・高野参詣道への最寄駅
町石道は南海高野線九度山駅または西日本旅客鉄道和歌山線高野口駅。

京大坂道は南海高野線学文路駅。高野下駅からも経路上の河根宿に近い。

黒河道は西日本旅客鉄道和歌山線・南海高野線橋本駅または紀伊清水駅。

あとがき

天空の聖地「高野山」
自然とひとつになった神秘的な場所で、
身も心もきれいになれる。
高野山はパワースポットです。
日常の喧噪から離れて、心磨く旅に出て見るのもいいですね!