「あかもく」をご存じですか?
アカモクは、健康志向の方に今とっても話題になっている海藻です。
さらに健康だけでなく、
美容にも優れた成分がいっぱい入っていると言われるアカモク。
でも、アカモクって一体どんな海藻なのか、
栄養成分は何が含まれているのか、何だか気になりませんか?
アカモクに含まれている栄養成分が、
カラダにどのような良い影響を与えてくれるのかということを、
アカモクの効果的な食べ方と一緒にお伝えします。
アカモクの美味しい食べ方は?
アカモクは、収穫した赤褐色の生の段階で強い粘りを持つことが特徴で、
腐敗を防ぐためには収穫してすぐに茹で上げ、
鮮明な緑色のものが商品として販売流通しています。
オクラ・納豆・山いもなどのような、
ネバネバぬるぬるしたものは体によいとよく聞きますが、
このアカモクは、粘りの強さでは納豆を軽く上回る最強のねばねば度です。
アカモクの下ごしらえは、まずよく水洗いし、
真ん中にある固く長い茎を上部から下に向かって指でシゴクようにすると、
節から葉を含む小さな茎がとれるので、これを食用にします。
このしごきとったものが食べられる部分で、これを再度水洗いし、
たっぷりの熱湯で数秒から数十秒湯がき、
ざるにあけて、水道水をかけ流して冷やします。
この段階で多量のねばねばが出てきます。
これを料理の材料とするのですが、
すでにここまでの下処理をおこなった市販品もたくさん販売されています。
まな板の上で叩くようにして細かく刻むと、
さらにねばねばが増します。
すりおろした山芋のように、しょうゆで味付けをし、
ご飯にかけて食べれば最高においしいです。
野菜のかき揚げに混ぜて、天ぷらにすることもできますし、
そのままみそ汁の具として食べることもできます。
卵焼きやお好み焼きに入れても、
ほのかな磯の香りが美味しく、
アレンジ次第でいろんな食べ方ができます。
もちろん、そのままポン酢や三杯酢で酢の物として食べても、
美味しいのでいくらでも食べられます。
ラーメンや、うどんなど麺類のトッピングにもできますし、
コロッケや餃子に入れることもできます。
もう、メニューは工夫しだいです。
味自体はメカブやもずくよりも癖がないため、
あっさりした和食からこってり系の洋食まで、
どんな料理にも幅広く用いることができます。
ですが、
アカモクは1日に30gを目安に食べることをお勧めします。
適量のアカモクを食べることは、栄養として好ましく、
便秘の対策にもなりますが、
食べ過ぎるとお腹が緩くなることがあります。
アカモクを冷たいまま食べると体を冷やしてしまい、
お腹を壊すことに繋がります。
腸の弱い人などは、味噌汁に入れたりして、
アカモクを冷たいまま食べずに、温めて食べる工夫をしてください。
アカモクを温めずにそのまま食べたい人は、
冷蔵庫から早めに出して常温にしておきましょう。
お酢には体を温める作用があるので、
ポン酢や二杯酢で食べると良いと言われています。
温ごはんにアカモクをかけて「ズルズル」とかけ込むのは、
山芋などと一緒でとてもおいしいのですが、
あまり噛まないで食べてしまうのは良くないので気をつけましょう。
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アカモクの栄養成分は何?
アカモクは近年、
ミネラルや食物繊維、ポリフェノール等を豊富に含む点から、
健康食品として注目が集まり、学術機関等での研究対象となっています。
アカモクは、健康に良い機能性の高い食品として注目を集め、
産地以外でもスーパーマーケットで販売されたり、
通販でも入手できるようになってきました。
アカモクには、モズクやメカブ同様、
ポリフェノールやフコイダン、カロテノイドのフコキサンチンなど、
各種のミネラルや、食物繊維を豊富に含んでいます。
アカモクにはカリウムの吸収を助ける『ビタミンK』が多く含まれていたり、
カルシウムやマグネシウムといった、
私たちの健康になくてはならない大切な栄養素が、
豊富に含まれていることが分かってきました。
その中でも、アカモクに多く含まれる代表的な栄養素としては、
食物繊維のフコイダン、カロテノイドのフコキサンチン等がよく知られます。
このフコイダンとフコキサンチンが、アカモクの驚異的なネバネバの正体なのです。
そして実は、この鼻水のようなネバネバこそが、
免疫力アップ・抗アレルギー・抗がん・高血圧予防…等々、
現代人に嬉しいさまざまな効能が期待されている、
スーパー食物繊維、フコイダンなのです。
ネバネバ成分の一つである『フンコダイン』は、
骨粗鬆症の予防・高血圧の改善・血糖値の上昇抑制・動脈硬化の予防
さらに、コレステロール低下作用に効果があると言われています!
それを実証するかのように、アカモクが採れる地元の人は、
内臓脂肪がメタボ基準より大幅に少なかったのです。
この成分が生活習慣病予防、メタボ予防に効果が高いとのことでした!
また、アカモクは、
花粉症改善やダイエットに繋がる脂肪細胞燃焼効果が注目されています。、
なぜ花粉症に効果があると言われているかというと、
アカモクを食べると、腸の免疫細胞が刺激されるため、
花粉症の症状を抑える物質が増えるためなのです。
さらにアカモクに含まれるフコキサンチンという成分は、
褐藻類の光合成に必要な色素として自然界に広く存在するカロテノイドの一種で、
他のカロテノイドと同様、抗酸化作用を示します。
また、これまでに、
抗肥満作用、抗糖尿病作用、腫瘍細胞に対する増殖抑制作用、血管新生抑制作用、
抗炎症作用などが報告されています。
さらにアカモクは、
カリウムがわかめの1.6倍、鉄分が5.2倍、カルシウムが1.2倍
含まれているのです。
昨今、食生活の欧米化や、運動不足、加齢による内臓脂肪や肥満が問題となって、
癌や生活習慣病になるリスクを抱えています。
2017年9月26日に放送された『名医とつながる!たけしの家庭の医学』では
【内臓脂肪を減らす(秘)海藻&ご長寿ホルモン】が特集され、
内臓脂肪を減らすネバネバ海藻を発見!
糖尿病、動脈硬化、高血圧、肥満に効果が!
東北で昔から食べられていたスーパーフード!
アカモクは、医学界も注目する海藻である!と、大変な反響を受けました。
アカモクなどの海藻にはヨウ素が多く含まれています。
ヨウ素は人が生きるためには欠かせない栄養素で、
成長を促進したり基礎代謝を高めたりする効果があります。
しかし、甲状腺の病気を持っている人は、
ヨウ素が甲状腺ホルモンの材料にもなるので、
摂り過ぎに注意が必要です。
アカモクとはどんな海藻なのか?
ひじきの仲間アカモクは、ワカメやメカブ、コンブなどと同じ、
褐藻綱 ヒバマタ目 ホンダワラ科に属する海藻の一つです。
北海道から日本全土の浅い海に分布し、
朝鮮半島から中国およびベトナムの北部に至るまで生息している海藻です。
単年生のアカモクは、生命力が強く、秋から冬にかけて生長し、
4m~7mの長さになります。
東日本各地の沿岸では冬から春に成熟し、3月~5月に旬を迎え、
日本北部では7月頃に成熟期を迎えます。
「アカモク」は学名ですが、
元々は神奈川県で呼ばれていた名前に由来します。
漢字で書くと「赤藻屑」
赤い藻くず…つまり、食用とされず、
大して好まれなかったことがよく分かる名前です。
このアカモクという海藻は、地域によって呼び名が変わり、
秋田県では「ギバサ」山形県では「銀葉藻(ギンバソウ)」、
新潟県では「長藻(ナガモ)」などと呼ばれ、食されています。
また、千葉県では「ナガモク」、京都府では「ギンバ」と、
地域ごとに呼び名が変わります。
秋田地方の海では、海藻といえば“ぎばさ”といわれるほど、
あかもくが海藻として一番好まれてます。
食用とされる海藻は、主に晩秋から春にかけて育ちますが、
日本海に面している沿岸海域は、厳しい冬の季節風の影響で風波が強すぎて、
わかめや昆布などが育ちにくく、海藻が希少なものでした。
アカモクは、秋田などの冬が厳しい地方では、
昔から保存食として食べれられていた海藻で、
ふだんから食卓に味噌汁の具や、酢の物として並ぶ食品でした。
しかし、宮城地方では、わかめや昆布などの海藻が豊富に採れるため、
あまりアカモクは食用とされてきませんでした。
それどころか、
アカモクは、流れ藻として刺し網や養殖施設に絡み付き、
厄介な“邪魔モク”と言われてきたのです。
漁業者からはバツモ(x藻)つまりダメな藻とされたり、
藻くずとして畑の肥料に用いられていました。
ですがアカモクは、
海水中の窒素やリンなど栄養分を吸収して育つので、
赤潮の原因となるプランクトンがそれらを食べて大量発生する前に、
繁殖力の強いアカモクがいち早く吸収してしまうことで、
ブランクトンの増殖を妨げ、赤潮を防ぎます。
成長すると全長数mにもなる大きなアカモクが繁殖すると、
海水の流れを緩やかにし、直射日光を遮って水温も安定するので、
細かな浮遊物質を海底に落としてくれます。
そのために、アカモクの藻場は、
魚の住み場所となり、エサをとる場所、産卵場所となって、
良質な漁場の確保へと繋がるという、
とても有益な“藻”だったのです。
また、アカモクは、神聖な儀式に使われる海藻でもあります。
宮城県の塩竈市にある塩釜神社では、
藻塩焼き(もしおやき)という神事があります。
(海水を煮て塩をとる方法を教えた神とされる塩土老翁神を祀る神事)
積み重ねた海藻に海水をかけて煮詰め、塩を採るもので、
その際にホンダワラやアカモクが使用されています。
さらに近年、宮城県塩竈市では、
アカモクの知名度向上とアカモクの販売促進の為に、
『渚の妖精ぎばさちゃん』(赤杢ぎばさ)と云う擬人化キャラが誕生しています。
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— アカモク大好き渚の妖精ぎばさちゃん (@gibasachan) May 16, 2017
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