しば漬けは京漬物として人気のあるお漬物です。
有名なしば漬けやさんは、京都にはたくさんありますが、
老舗のしば漬けやさんはどのお店も自慢の味を伝承されています。
その家に伝わる手作りのしば漬けは、
老舗が誇る伝統の味です。
京都でも人気のあるオススメしば漬けやさんのお店をご紹介します。
京漬物 柴漬けとは
柴漬けは京都の伝統的な漬物です。
茄子やきゅうりを刻み、赤紫蘇の葉を加え塩漬けにした柴漬けは、京都の伝統的な漬物で、
すぐき、千枚漬けと並んで京都の三大漬物と言われています。
紫蘇の赤紫色が鮮やかで、酸味が強いのが特徴で、
今では日本全国に普及しほぼどこでも売られています。
柴漬けはとは、本来は「紫葉漬け」のことで「紫葉」とは赤紫蘇のことです。
京郊外 左京区の大原は赤紫蘇が名産でした。
平家滅亡後に大原に隠棲した建礼門院(平徳子)が、
里人の差し入れた漬物を気に入り、
紫葉の漬物=「紫葉漬け」と名付けたという言い伝えがあります。
本来の製法で漬ける柴漬けは、熟成まで1年近くかかるとされていて、
現在は胡瓜や茗荷、ショウガなどが入っていることが多く、酢漬けにされていますが、
昔は茄子と紫蘇の葉、そして塩を用い、
酸味は乳酸菌による乳酸発酵に由来するものだけで酢は使用しなかったということです。
現在この酢を使用しない製法のものを、
「生柴漬」「生紫葉漬け」などという名称で販売されることがあります。
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柴漬け 京都で有名な老舗ランキング
土井志ば漬本舗
土井の志ば漬
百年の永き 歴史に培われた乳酸醗酵技術は、
自然熟成法で旬の素材を風味豊かなおつけものに 仕上げます。
低塩仕込み、合成着色料、保存料を一切使用せず、
自然の旨味を生かし たおつけものです。
京都市左京区八瀬花尻町41
TEL 075-744-2311(代)
営業時間 9時から17時30分(土日祝日は18時)※季節により変動あり
定休日 年中無休
辻しば漬本舗
生しば漬
「大原の生しば漬」はナスと赤しそを塩のみで漬け込んだ、
ほんとうに素朴なお漬物。乳酸発酵を生かした酸味が特徴です。
現在では製造元が限られた大変希少なお漬物です。
樽出しの他に、刻んだもの、しょうゆ等で調味したものをご用意しております。
京都府京都市左京区大原上野町483
TEL 075-744-2839 FAX 075-744-3210
営業時間 8時30分~17時00分
定休日 店舗:不定休
web:日曜・祝日休
川勝総本家
しば祇園赤しそ
川勝總本家では、なすとしそと塩のみで漬け上げた『しば漬』
茄子・胡瓜・生姜・茗荷・しそを漬け込み味付けを加えた
『しば祇園赤しそ』『しば祇園青しそ』
京の伝統野菜としても知られている賀茂茄子を用いた『賀茂茄子のしば漬』など、
多数の種類をご用意いたしております。
京都市下京区大宮通五条上る上五条町 394
Tel 0120-0131-62
営業時間:9:00~18:00
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志ば久
赤志ば
平家滅亡後、寂光院に入った建礼門院徳子に献上したところ、
その色の美しさとおいしさに感激して「紫葉漬」と名付けたという伝説があります。
村人から献上された野菜で建礼門院がしば漬を考案したという説もありますが、
定かではありません。
ただ、大原の田舎に突如現れた高貴な身分の建礼門院に、
里人の誰もが尊敬と憧れの念を抱き、親しみを持って接していたことがよく分かります。
〒601-1241 京都市左京区大原勝林院町58
TEL:075-744-4893 FAX:075-744-3022
営業時間:8:30~17:30 年中無休
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しば漬風味 おらがむら漬
京都、洛北大原に伝わるしば漬に、独自の風味と香りを加えて、
まさに「ニシダや」の味です。
胡瓜、茄子、生姜、茗荷、しその葉が色よくまざって、
細かく刻んでもそのまま盛り付けても食卓が引き立ちます。
〒605-0965 京都市東山区東大路通り今熊野交差点東入る
TEL 075-561-4740 FAX 075-541-3145
営業時間/朝9時~夕方5時(年内12/29迄休まず営業致します)
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上賀茂名産の賀茂茄子を中心に、紫蘇、南瓜、胡瓜、茗荷など、
色とりどりの京野菜を伝承の技法で漬け込んだ他に比類ない弊社元祖の志ば漬です。
住所〒603-8076 京都市北区上賀茂山本町35番地
電話番号075-721-1567
ファックス075-781-5956
営業時間 10:00-18:00
定休日 1月1日(不定休)
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舌づつみの志ば漬け
たかが漬物されど漬物 日本酒やワイン、チーズのように漬物もいきもののようです。
塩加減や重石・樽出しのタイミングによって味も変わります。
なかなか手作りですので難しいもので、
これからもまだまだ漬物に教えてもらわねばなりません。
これからもずっと漬物と向き合い終わりのない いっぽん道を楽しんでおります。
〒606-8382 京都市左京区二条大橋東入る大文字町165-2
TEL:075-771-2302 075-761-5827
FAX:075-752-0290
営業時間:平日/土・日・祝日 9:30~18:30迄
定休日はありません(ただし1月1~3日迄はお正月休み)
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しば漬
歯ごたえも十分な胡瓜を主に、茄子、茗荷、生姜を赤紫蘇で漬けました。
上品な酸味が好評です。洗わずにそのままお召し上がりください。
〒600-8019 京都市下京区西木屋町四条下る船頭町190
TEL 075(351)1737
営業時間 AM9:00~PM7:00
(土・日・祝日はPM7:30迄)
年中無休(元旦から3日を除く)
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ランキングとしていますが、どのお店もそれぞれ特徴があって、
甲乙付け難いのですが、あえて私的好みで並べています。
しば漬けの作り方と食べ方
しば漬けの作り方
しば漬け発祥の地である京都・大原の伝統的な作り方では、
なすと赤しそと塩だけで作ります。
きゅうりやみょうがを加えると、どうしても水が出て、色が薄くなりますが、
なすと赤しそだけだと、本当にきれいな赤紫色に染まります。
でも、それではちょっと寂しいということで、
なすときゅうり、みょうが、新しょうがに赤しそを加えて作りました。
独特の赤しその風味と乳酸菌の酸味があいまって、
キュウリのカリカリ感、しょうがのピリピリ感と、
大好きなみょうがの風味、これがもう後をひくおいしさなんです。
自家製のしば漬けも悪くないですよ!
家庭で作りやすい『簡単な自家製しば漬けの作り方』を紹介しています。
★基本の材料と下漬けの塩
なす、きゅうり、みょうが、生姜 … 合わせて500gほど
今回はなす3本(大きければ2本でOK)きゅうり2本、みょうが3個、生姜ひとかけで作りました。
天然塩(下漬け用) … 小さじ2(10g)
さらさらしたクッキングソルトや精製塩なら、小さじ2弱くらいでOKです。
赤しそでの本漬けの材料
赤しそ … 30〜40枚
天然塩 … 小さじ2(10g)
みりん … 大さじ2
酢 … 大さじ2
★柴漬けの野菜の下ごしらえ
なす、きゅうり、みょうが、生姜をはじめに塩だけで下漬けします。
なすはヘタを切り落としてから縦半分に切り、
縦6〜8等分に切ったのち、長さを半分にします。
切ったものは水にさらします。
生姜はせん切りに、
みょうがは乾いた根元を少し切り落としてから、縦に4〜6等分に切ります。
きゅうりは両端を切り落として、縦半分に切り、
5〜6mm幅の斜め切りにします。
〜下漬けのしかた〜
なすの水気を切ってから、すべての野菜をボウルに合わせます。
そこに下漬け用の塩を加え、全体にまぶします。
漬けもの専用の器具などがあれば、その容器に入れて重しをかけます。
冷蔵庫に入れておけば、半日かからず水があがってきます。
漬物専用の容器では冷蔵庫の入らないときは、
深い目のタッパに入れ、落し蓋(ないときは平らな小皿を使う)の上に、
野菜の重さの倍くらいの重石を置きます。
重石の代わりにペットボトルや、ビニール袋に入れた缶詰なども使えます。
赤しそは茎の太いところをちぎって取り除いてからよく洗って水気を切り、
ボウルに入れて分量の塩をまぶしてよくもみ込みます。
アクを出すために一度ギュッときつめにしぼっておきます。
下漬けしておいた野菜も、一度取り出して水気をギュッとしぼります。
この時、下漬けして野菜の水気を出すのが美味しい柴漬けのポイントです。
もう一度先ほどの野菜を下付けした容器に、
しぼった野菜と赤しそを入れ、そこにみりんと酢を合わせます。
野菜がしっかり浸かる状態になれば重しを軽くし、
色や風味むらをなくすために、1〜2度途中で全体を混ぜます。
2~3日後くらいには全体に色もなじんで、美味しくなっています。
保存期間の目安は冷蔵庫で10日〜2週間ほどです。
できあがった柴漬けは汁気を軽くしぼってから食べます。
ごはんと食べるときは、細かく刻んでから醤油をかけて食べると、
とても美味しいごはんのお供になります。
柴漬け レシピ アレンジ
しば漬けは、もちろんそのまま食べるのが一番おいしいと思いますが、
いろんな食べ方を楽しむことができます。
そのまま食べるときは、あっつあつご飯にのっけて食べるのサイコー!ですが、
お茶漬けにポリポリもいいですね。
お寿司の細巻きにしたり、おにぎりにするというのは普通です。
しば漬けを刻んで、卵焼きに入れたり、
ポテトサラダに入れるのも美味しいです。
しば漬けの塩味を使うことで、
調理する時に塩を入れずに作ると塩分控えめのお料理ができます。
チャーハンやスパゲッティに入れてもいいですし、
刻んだしば漬けをマヨネーズであえて、タルタルソース風にすると、
エビフライやチキンカツにも相性バッチリです。
しば漬けは、キュウリと茄子とみょうがという、歯ごたえの全く違うトリオが、、
心地よい噛み応えを見せてくれるのです。
あとがき
昔は大原の方から、しば漬けを売りに来るおばさんが居られました。
絣の着物を着た大原女さんのスタイルでした。
赤しその自然な色はキレイですね。
赤しそで紫蘇ジュースを作ってみました。
ポリフェノールがたっぷり摂れて美容にもいいような気がします。
しば漬けも美味しいのですが、ご飯の食べ過ぎには注意しないといけませんね。