吉例顔見世大歌舞伎2017南座に代わる劇場の日程はいつ?まねきはどこに?

冬の行事

吉例顔見世大歌舞伎は、年末の京都 南座の風物詩ですが、
耐震改修工事によって去年から休館中の南座に代わって、
2017年吉例顔見世大歌舞伎 中村芝翫親子の襲名披露興行は
どこで公演されるのでしょうか?
また、師走の南座といえば四条通に面する正面に掲げられる
“まねき”が有名です。
しかし、そのまねきはどこに掲げれられるのか、
短縮された日程は何時から何時までなのかを、
歌舞伎大好な歌舞伎ファンが、お伝えします。

  

吉例顔見世大歌舞伎2017南座に代わる劇場はどこ?

京都の師走の風物詩といえば、
南座の吉例顔見世大歌舞伎なのだが、
2016年に引き続き、2017年も顔見世は南座で公演されません。

京都の南座は、耐震工事中ということで現在休館中なのです。

平成3年に大改修工事を行い、昔の芝居小屋の雰囲気を残し、新装開場した南座だったのですが、
あれからすでに20年以上たちました。

改修工事されたといっても、外から見れば美しい劇場に見えたのですが、
楽屋裏は古いままのところが多く、
しかも迷路のように入り組んでいて、火事でも起こったなら大変なことになると思っていました。

2階3階の主役級の俳優が使用する楽屋は、川端通り沿いに窓もあって、
一見美しくなっていたが、出演者の数に足りるほどの部屋数もなく、
その上にある大部屋さん用の楽屋は、小さく区切られた部屋が、段差のある廊下で区切られてます。

1階の通路は穴倉のように暗くて狭いっ使いにくい楽屋で、
よくこれで消防法に引っかからないものだと思っていました。

耐震工事というが、耐震だけでなく多くの問題を抱えた公共の建物だったから、
改修情事を必要とするのも無理はないと思います。

しかし、京都の顔見世といえば、やはり南座でなくては芝居を見る雰囲気が出ません。

地方へ行くと、市民会館や県立劇場などがありますが、
大きなホールは、声が散って芝居には適していないと思うのです。

南座が耐震工事のため休館となったのは、2017年の2月なのですが、
2014年の秋に、南座は檜舞台の張替えをしています。

平成3年に改修工事をしてから二十数年がたっていたから、
檜舞台の張替えも当然のことだったと思います。

当時の新聞記事に書かれていた~~~~

2014.11.20
京都四條南座 檜舞台張り替えのご案内

平成三年の新装開場以来、二十年余りに亘り、
“平成の南座の歴史”が刻まれてきた「槍舞台の敷板」を、
この度、十一月三日から約三週間の期間にて、全面張り替えさせていただきます。

これをもちまして、来たる十一月三十日に初日を迎える
「京の年中行事 當る未歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」は
“新檜舞台開き”と銘打ちまして、真新しい檜舞台にて開幕致します。

皆々様の御来場、心よりお待ちしております。

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それから何年もたっていなかったのだから、
その時、もうすでに耐震工事が必要だということも分かっていたのではないでしょうか?

2015年から進めていた調査の結果、
1929年(昭和4年)に建設された建物が
「改正耐震改修促進法」の基準を満たさないことが判明したのです。

現在、
内装の撤去など耐震改修に向けた前段階の工事などが進められているということです。

劇場側は「歴史的な価値を生かし、引き継ぐ」との大方針こそ示すが、
具体的な工法や再開場に向けたスケジュールは一年以上が過ぎた今も公表に至っていません。

急きょ休館に入っただけに、工事計画の策定を準備作業と並行して進める難しさもあり、
簡単に見通しを示せないということなのです。

そんなわけで、2016年の顔見世 
南座を経営する松竹は「吉例顔見世興行」を先斗町歌舞練場(中京区)に会場を移して開催、
11月30日から12月25日伝統の公演を守ったのです。

南座に比べて客席数が半減することが懸念材料だったが、かえって臨場感は満点になり、
役者の表情や息づかいが間近に伝わる、濃密でぜいたくな公演となったのです。

昼夜2部制から3部制に変更し、観劇機会が減少する影響を最小限に抑えるなど、
運営上の工夫もされました。

2017年「當る戌歳 吉例顔見世興行」東西合同大歌舞伎

そして2017年の 京の年中行事「當る戌歳 吉例顔見世興行」東西合同大歌舞伎は、
ロームシアター京都で公演されます。

歌舞伎以外でも京都には五花街という花柳界があり、
それぞれが温習会などを開く歌舞練場があります。

それらの劇場も随分古い建物が多いので、
次々と同じように耐震工事や改修工事が必要になってきます。

南座に引き続き、祇園甲部歌舞練場も、
建物の耐震改修に向けた調査のため、昨年10月の舞踊公演「温習会」を最後に休館に入りました。

運営する八坂女紅場学園は耐震化には「3~4年はかかる」との見通しを示しています。

祇園甲部のみならず、京の日本舞踊家の晴れ舞台としても愛された劇場だけに影響は大きく、
拠点を失う期間、興行主や芸能の担い手はどう向き合うか、試行錯誤も始まっています。
影響は長期に及ぶだけに、観客の関心を途切れさせない、意欲的な取り組みを期待したいものです。

南座の改修工事が済むまで、中村勘三郎さんが企画していたような、
『平成中村座』が京都で実現すれば嬉しいのですが・・・・

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吉例顔見世大歌舞伎2017日程はいつからいつまで

京都の師走に顔見世は、なくてはならないものなのです。

祖母が言っていた、
「年の瀬には、ええべべ着て顔見世見に行かへんかったら 歳 越せしまへん!」
という言葉を思い出しました。

南座が休館になった2016年の師走、「當る酉歳 吉例顔見世興行」は、
先斗町の歌舞練場で行われました。

先斗町歌舞練場は、南座から歩いて3分とかからないところにあるので、
お客さんも戸惑うことなく来ていただけたのですが、
今回開催される2017年「當る戌歳 吉例顔見世興行」東西合同大歌舞伎は、
左京区のロームシアターで行われます。

ロームシアター

ロームシアターという言い方がまだ馴染めずにいるのですが、
前の京都会館です。

京都会館(ロームシアター)は、平安神宮の隣にあって、文教地区というか、
文化芸術に適した地域です。

南座は、どちらかといえば繁華街にありますが、
1603年、出雲阿国が歌舞伎踊りを踊った発祥の地ということになっていますので、
やはり歌舞伎の公演にはこの土地であってほしいと思います。

昔の京都会館と違って、ロームシアターは改装というより全面改築されたというくらい新品です。
廊下も広く、明るくきれいですが、歌舞伎の小屋という雰囲気ではありません。

楽屋も、どこかのオフィスみたいで、楽屋ならではの緊張感が持てませんが、
しばらくは仕方ありませんね。

ただ、ロームシアターは、繁華街から少し離れているので、
顔見世を見た帰りに、四条や河原町、祇園をぶらつくことはできないかもしれませんね。

とは言え、2017年「當る戌歳 吉例顔見世興行」東西合同大歌舞伎の開催日程は、

2017年 12月1日(金)~18日(月)と短縮されていますが、
ロームシアターは席数が多いので、たくさんの人が一度に見ることが出来ます。

公演日程と時間

平成29年12月1日(金)~18日(月)

昼の部 午前11時~
夜の部 午後4時~

チケット発売日とチケット料金

11月5日(日)チケット発売予定
会場ロームシアター京都
メインホール
料金税込

1等席(一階全席) 20,000円
2等席(二階全席) 12,000円
3階A席(三階正面前方) 8,000円
3階B席(三階正面後方) 5,000円
3階C席(三階左右) 3,500円

吉例顔見世大歌舞伎2017まねきはどこに上がるのか

京都南座の顔見世は、師走の風物詩なのですが、
耐震改修工事で休館中の劇場が仮囲いで覆われるため、
松竹が南座の運営を始めた1906年(明治39年)以来初めて、
年末に南座の前で“まねき”を見ることが出来ないのです。

中村芝翫襲名披露

2017年「當る戌歳 吉例顔見世興行」東西合同大歌舞伎は、

中村橋之助改め 八代目 中村芝翫襲名披露
   中村国生改め 四代目中村橋之助  
   中村宗生改め 三代目中村福之助
   中村宜生改め 四代目中村歌之助  襲名披露の公演です。

親子4人が一度に襲名なんてすごいですね、三田寛子さんも大変だったでしょうね!

今年は、南座が耐震工事で休館中のためロームシアター京都(京都市左京区)で行われ、
いつもより公演日数が短く、12月1日から18日までの開催となります。

また八代目中村芝翫(しかん)さん親子4人の襲名披露に当たり、
人間国宝の坂田藤十郎さん、片岡仁左衛門(にざえもん)さんら東西の人気俳優が出演されます。

「當る戌歳 吉例顔見世興行」演目

昼の部は、

芝翫さんの3人の息子、
四代目中村橋之助さん、三代目中村福之助さん、四代目中村歌之助さんが出演する
「寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)」

芝翫さんらによる「義経千本桜 渡海屋(とかいや)・大物浦(だいもつのうら)」

仁左衛門さん、片岡孝太郎さんの「二人椀久(ににんわんきゅう)」

夜の部は、

藤十郎さん、中村鴈治郎(がんじろう)さんで「二月堂」

中村時蔵さんらによる「俄獅子(にわかじし)」

芝翫さん、仁左衛門さんらで「人情噺文七元結(にんじょうばなし・ぶんしちもっとい)」

中村勘九郎さん、中村七之助さんらで「大江山酒呑童子(しゅてんどうじ)」

と発表されました。

“まねき”の由来

南座の顔見世といえば、南座の前に上がる“まねき”が有名です。
檜の一枚板に、大きく勘亭流で書かれた文字は圧巻です。

檜の板の隅々までいっぱいに書かれた文字は、
隅々までお客さんがいっぱい入るようにという意味があるそうです。

メインの主役が一番大きい“まねき”で中央に陣取ります。
その次に上げられる“まねき”は、そのお芝居のヒロインの名前。

二枚目に上がる“まねき”に名前が書かれるので、
ヒロイン=イケメン=二枚目 といわれるそうです。

2017年の「當る戌歳(アタルイヌドシ) 吉例顔見世興行」東西合同大歌舞伎、
2018年来年は戌年で、その年に大当たりするという意味を込めて書かれています。

南座が休館になった2016年の顔見世は、先斗町で行われましたが、
“まねき”は、南座の前に上げられました。

2017年「當る戌歳 吉例顔見世興行」東西合同大歌舞伎は、
ロームシアターの正面に上げられる予定ということです。

ロームシアターでも伝統を受け継ぎ、
今年ならではのまねき上げを行いたいと話している。

あとがき

南座の耐震改修工事はいつまで続くのでしょうか、
南座は、工事のスケジュール優先のためやむを得ない状態なので、
フェンスに顔見世の風情が感じられるような工夫ができないか検討しているとのこと、
どうせなら、今年しか見ることのできない、
フェンス越しの南座も味わっておこうと思います。