モンドセレクションとは何?お菓子の金賞銀賞の実態 お金出せば貰える?

暮らしに役立つ便利な情報

テレビのCMなどでよく聞くモンドセレクション
このモンドセレクションというものが何なのか、
お菓子や化粧品にも金賞銀賞、
モンドセレクション最高金賞のロゴを見かけますが、
どういう機関がどのような審査基準で選ぶ賞なのか、
世間ではお金を出せば貰える賞のようにも言われているが、
その要因はどこにあるのかをまとめました。

  

モンドセレクションとは何?

モンドセレクションとは、
ベルギーのブリュッセルに本部を置く国際的な品評機関で、
世界各地にある優れた市販商品の評価、品質向上を目的として、
1961年にベルギー王国経済省とECが共同で創設したものだという。

「食のオリンピック」「食のノーベル賞」に例えられるように、
商品の品質に関するコンクールとして歴史のある、最も代表的なものだといわれている。

審査は毎年行われ、一般に市販されている製品を対象に、自身で参加した製品に限られる。

審査料は基本的に、1製品ごとに1150ユーロということですが、
ユーロは変動が激しく、今の時点で日本円で約15万円ということになります。

受賞すると、
モンドセレクション創設当時のベルギー経済庁本部を浮き彫りにした受賞メダルを使ったマークを、
広告やパッケージに使用することができるのですが、
使用期限は5年とされています。

ただ、最高金賞を3年連続で受賞すると与えられる「国際最高品質賞」などを受賞すると、
受賞年を明記したうえで、永久使用が許可されるということです。

受賞式は、
毎年初夏にヨーロッパ各国を巡回して行われます。

受賞者には招待状が届きますが、
受賞式に参加する交通費は、ミシュラン同様に“自腹”となっています。

モンドセレクションの審査は、
「味覚」
「衛生」
「パッケージに記載されている成分などが正しいか」
「原材料」
などの項目ごとに、
それぞれの分野で活躍する、
確かな専門的知識とその高い能力を認められたスペシャリストらが行うということです。

採点の詳細は非公開ですが、
審査によって得られた総合得点の平均点に応じて、
90点以上で最高金賞 (GRAND GOLD MEDAL)
80点以上で金賞 (GOLD MEDAL)
70点以上で銀賞 (SILVER MEDAL)
60点以上で銅賞 (BRONZE MEDAL)が授与されます。

つまり、同一ジャンルで1製品というわけではなく、
評価基準を満たせば複数の商品でも受賞することができるということです。

モンドセレクションお菓子の金賞銀賞の実態って何?その付加価値は?

モンドセレクションという製品の評価機関には、
いくつもの審査部門がある。

創設当初はお菓子などの食品が中心だったが、
次第に範囲が拡大され、
「チョコレート・製菓・ビスケット部門」「穀類製品部門」「食品部門」「ワイン部門」「水・ソフトドリンク・その他ノンアルコール飲料部門」も増えていった。

世界的な評価機関なのに、「漬物」のような、日本人向けの食べ物もあり、
さらには、食品以外の、
「コスメ・トイレタリー部門」「ダイエット・健康食品部門」が新たに設置されたという。

それらの製品を、
専門的な立場から正当にジャッジすることが出来る審査員がいるのだろうかと不安にさえなる。

モンドセレクションに応募しているメーカー側の人も、
「具体的な審査方法や基準はわからない」という意見が多い。

そもそも日本にしかない食品となると、
その味の良し悪しを海外の審査員に判断できるのか、という疑問も当然出てくるだろう。

何が評価されたかについても、具体的に知らされていないケースが多いようだ。

一方、審査員から評価されたポイントを直に聞いたメーカーもあるようで、
授賞式に出席し、求めればアドバイスがもらえることもあるようだ。

日本のメーカーで最高金賞を受賞した企業は多いが、その効果はどの程度あったのでしょう。

 まず売り上げが伸びたケースは多いということです。

「売り上げが3.5倍になり、一時は生産が追いつかないほどになりました」というメーカーもある。

要因として、数多くのテレビや新聞、雑誌に取り上げられたことも大きいようだ。

「取引先の反応が変わった」というメーカーも少なくない。

また、価格競争の激しい市場で高付加価値化に成功したケースもある。

ただ、実際にその効果が顕著になったのはここ最近だという。

40代以上だと子供のころによく食べていた日清製菓の「バターココナツ」などで
なじみが深いモンドセレクション。

しかし、若い世代には、モンドセレクションの名前すら知らない人も多いのだ。

そんな若い世代も含めて、「すごい賞らしい」と評判になったのは、
サントリーが「プレミアムモルツ」のテレビCMなどで
「3年連続モンドセレクション最高金賞受賞」と大きく打ち出してからだ。

消費者の方でも、サントリーさんが3年連続受賞したという広告で、
モンドセレクションに関心を持たれたという方が少なくなかったようです。

モンドセレクションを受賞したメーカーのリストを見ると気がつくのが、
地方企業が大半だということです。

受賞後、「不景気で活気がない地元が盛り上がった」という受賞メーカーも目立つ。

モンドセレクションを受賞したメーカーには、中小メーカーも多く、
自力で全国に向けて自社の商品を大々的にPRするのは難しいかもしれない。

そんななか、世界レベルの“わかりやすい評価”を受けられるモンドセレクションは、
地方メーカーの“救世主”ともいえるわけだ。

モンドセレクションとはお金出せば貰える?

モンドセレクションの金賞受賞って、実はお金で買えるのでは?とたびたび話題になります。

高額な応募費用と高い受賞率が、
「モンドセレクションの賞はお金で買える」と噂される理由です。

応募費用は1150€。日本円にして約15万円ほどです。

また、モンドセレクションのホームページによると、
2017年度の応募総数は2965点。

そのうち、2691点が、最高金賞、金賞、銀賞、銅賞のいずれか授与されており、
約90%が受賞していることがわかります。

最高金賞16.5% 金賞43.2% 銀賞28.8% 銅賞11.5%

これは、その90%の受賞者が受け取った賞の内訳です。
6割がたが金賞以上ということです。

高い受賞率で応募者を募り、高額な応募費用を稼いでいるのではないか?
「モンドセレクションの賞はお金で買える」と噂される理由です。

また、受賞した2691点のうち、半数以上の1487点が日本の商品ということは、
モンドセレクションは世界的な賞ではないとの声もあります。

モンドセレクションの申請代行として、
相談などを請け負うモンドセレクション公認エージェント企業Foods R&Dのもとには、
「モンドセレクションはお金を払えば誰でも金賞が受賞できるのか」という
問い合わせが増えているそうです。

そこで同社は今年公開された受賞結果の日本企業の集計調査を実施。
食品部門の日本の受賞商品806点を調べたところ、
最高金賞を受賞したのは133点で全体の16.5%。また金賞の受賞率は全体の43.2%(348点)で、
合計すると日本での金賞以上の受賞率は約6割となりました。

というわけで、確かに金賞受賞率100%ではないため、
一応「お金を払えば誰でも金賞を受賞できる」わけではない、
というのがFoods R&Dの発表内容となります。

100点満点の90点以上で特別(最高)金賞(グランドゴールドメダル)
80点以上で金賞(ゴールドメダル)
70点以上で銀賞(シルバーメダル)
60点以上で銅賞(ブロンズメダル)

3年・10年・25年連続して金賞以上を受賞すると、
国際優秀品質賞(インターナショナルハイクオリティートロフィー)が別途授与される。

“日本から出品した食品の8割が入賞している”

『なんか変だ!』そう思われかねないのは事実です。

ただ、応募した側の受賞メリットも、捨てられない事実です。

モンドセレクション優秀品質賞ラベル取得の利点と付加価値に意味があるのです。

ラベルは高品質の象徴であり、消費者の目にとまりやすい。
消費者は受賞ラベル付き商品を好む為販売促進に繋がる。
第3者が提供する定期的品質管理ツール。
海外市場で貴社製品がどのように評価されるかの判断ツール。
貴社製品と同業他社製品との比較ツール。
貴社生産部門の品質管理レベルの評価。

宣伝文句の一つとして絶大な効果があり、実際に売り上げに繋がっているのです。

しかし、モンドセレクションって、どのくらい権威のある賞なんでしょうか?

昔は、食品のノーベル賞と評されることもあった……らしいのですが、

歴史があって世界的な評価を確固たるものにしているという点では、
間違いない賞なので、
やはり受賞した表示が付いているということは、
商品にかなり信頼が置けるということになるわけですね。

まとめ

やはり肩書に弱い日本人ですから、
モンドセレクションという表示を信じ切るわけではありませんが、

無いよりはあったほうがいいという感じです。

絶大な宣伝効果というのは、メーカー側としては美味しいところですから、
応募費用も、『新聞広告よりも安い!』ということで、
消費者は、そんなものにせいぜい惑わされないようにしましょう!