バイキング・ビュッフェ・食べ放題の違いは何?発祥の歴史とマナーについて

グルメ

バイキング・ビュッフェ・食べ放題の違いってわかりますか?

食べ放題! 良い響きですね~!

いくら食べても同じ料金、
こりゃ~もう、元を取れるように思いっきり食べなくては・・・

チョットお行儀が悪いですかね。

バイキングやビュッフェ、食べ放題と、
呼び方はいろいろあるようですが、
結局はどれも、
「好きなものを好きなだけ食べてもいいよー。」っていうことですよね。

バイキング・ビュッフェ・食べ放題、
この三つがどう違うかについてまとめています。

また、バイキングやビュッフェがいつから始まったもので、
それを始めたのは誰なのか、
バイキングやビュッフェがなぜ始まったのかなど、
バイキングやビュッフェの歴史についても、
バイキングのマナーとともにお伝えします。

  

バイキング・ビュッフェ・ 食べ放題の違いは何?

“好きなものを好きなだけ食べる”という食のスタイルで、
今では当たり前となった「バイキング」ですが、
『バイキング』とは、
“好きなものを好きなだけ食べる”という、
食べ放題システムの名詞ではなかったのです。


ビュッフェ(buffe)は、
フランス語の立食形式で食事をするという意味で、
ブッフェとも言われます。

ビュッフェというフランス語は『飾り棚』を意味するもので、
飾り棚にたくさんの料理を並べて、
各自が好きに料理を取り分け、立食で食べる形式を指します。

メインテーブルに並べられたお料理を、
各々が好き好きに取り分けて食べる立食スタイルの食事を、
『ビュッフェ』と呼ぶのですが、
さらにセルフサービスでお客様が、お料理を自由に皿に取り分ける、
スタイルそのものをビュッフェと呼ぶこともあります。

それらの場合には立食形式のほかに、
元卓の料理をセルフサービスで取り分け、
自分のテーブルで着席して飲食する形式の、
シッティング・ビュッフェも含まれます。

国際儀礼での『レセプション』などでは、
立食スタイルのパーティが開催される、
インフォーマルな形式とされることが多いようです。

つまり、バイキング・ビュッフェ・ 食べ放題の違いとしては、
ビュッフェまたはブッフェと呼ばれる、
好きなものを好きなだけ食べる“食べ放題”の食事スタイルが、
日本ではバイキングと呼ばれているということなのです。

バイキングやビュッフェ 食べ放題の発祥の歴史は?

『バイキング』という言葉が“食べ放題”の代名詞となったのは、
昭和三十年代のことです。

『バイキング』という名称も、『バイキング』とわれる食事のスタイルも、
東京のど真ん中、
千代田区にある日本一のホテル『帝国ホテル』から誕生しました。

いまや当たり前となった「バイキング」という食事のスタイルですが、
そのルーツは、北欧の伝統料理『スモーガスボード』からきています。

北欧スカンジナビアの伝統料理『スモーガスボード』は、
スウェーデン語で「パンとバターのテーブル」という言葉で、
魚介類や肉料理、酢漬けなど、
好みのものを自由に食べるという意味なのです。

昭和32年(1957年) 帝国ホテルは新館建設において、
新しいレストランの形を模索していました。

当時の帝国ホテル社長・犬丸徹三は、
デンマークやコペンハーゲンなどヨーロッパから北欧を視察してまわり、
この『スモーガスボード』という食事のスタイルに出会ったのです。

“好きなものを好きなだけ”食べるというスタイルを、
帝国ホテルのレストランに取り入れるため、
当時、パリの『ホテル リッツ』で研修中だった村上信夫シェフに、
『スモーガスボード』の研究を命じたのです。

そして、昭和33年(1958年)8月1日、
日本初の“好きなものを好きなだけ食べる”スタイルのブフェレストラン、
『インペリアルバイキング』が誕生したのです。

『インペリアルバイキング』の『バイキング』という名称は、
帝国ホテル新館の開業時に話題になっていた、
海賊映画『バイキング』をヒントにしたものです。

実はこの『バイキング』というネーミングは、
帝国ホテルの社内公募で応募されたもので、
帝国ホテルのボーイだった大井英治氏ら3名のボーイが応募した、
『バイキング』という名称が当選したのです。

海賊映画『バイキング』は、超有名俳優カーク・ダクラス主演の映画で、
この映画には、
海賊たちの愉快な食卓で、豪快に食べたり飲んだりする場面があり、
そのワイルドなイメージが、食べ放題に繋がったということです。

開業当時、つまり昭和三十年代と言えば、
コーヒーが一杯50円、映画館の入場料は、なんと150円という時代、
大学卒の初任給でさえ二万円行かなかった時代でした。

そんな時代に、
帝国ホテルに開業した『インペリアルバイキング』というレストランの、
食べ放題料金は、昼1,200円、夜1,500円

当時の帝国ホテルの宿泊料金と変わらないほど高価な設定で、
大々的な宣伝をされなかったにもかかわらず予約は満杯だったのです。

評判が評判を呼び、昼も夜も大勢の人が押し寄せ、
連日、長蛇の列を作るほどの大盛況だったということです。

その後帝国ホテルのバイキングレストラン「インペリアルバイキング」では、
料理を保温する設備などを独自に開発したり、
北欧のスモーガスボードの代表的なメニューである、
燻製料理や酢漬け、塩漬けなどの料理のほかに、
温かい料理やデザートがバイキングのメニューに加わっていきました。

平成16年(2004年)には「インペリアルバイキング サール」として、
オープンキッチンを導入したバイキングレストランにリニューアルし、
多彩な本格的料理が楽しめるようになりました。

平成20年(2008年]には、バイキングレストラン誕生50周年を迎え、
オープン記念を機に、8月1日を「バイキングの日」と制定しました。

また、平成26年(2014年)からは、
バイキングの歴史や、料理の取り分け方などの知識を備えた、
『バイキングコンシェルジュ』というシステムを設け、
シェフおすすめ料理の説明や、
お料理と相性のよいドリンクを提案するなど、
さらにバイキングを楽しんでいただけるよう考えられています。

バイキング・ビュッフェ・食べ放題のマナーは?


バイキングレストランのメインテーブルに並べられた料理を、
各々が取り分けて食べる立食形式の食事を「ビュッフェ」と呼びます。

また、
客側がセルフサービスで料理を自由に皿に取り分けるスタイルそのものを、
ビュッフェと呼ぶこともあります。

このビュッフェスタイルの食事のマナーとしては、

★皿やグラスなどを一度に持ちすぎず、両手にお皿を持って歩かない

★冷たい料理と温かい料理は混ざらないよう別の皿を使う

★ソースが混ざりそうな料理も一つの皿に組み合わせない

★料理を取り分けるときは時計回りに取る

★一度使った皿は再度使わず新しい皿に取り替えてから料理を取る

などのマナーがあります。

さらにビュッフェ形式の食事では、
使った皿の枚数が多いほどマナーが良いという考え方があります。


食べ放題は『バイキング』という呼び方で親しまれていて、
定額料金を支払えば一定の料理や果物などを、
希望する量だけ食べることができるサービスのことです。

ですから、バイキングも食べ放題も、
いろいろな料理の中から自分の好きなものを選び、
好きなだけ食べることができる食事スタイルのサービス名なのですが、
その中にもいろいろなスタイルが存在します。

たとえば、バイキングと言っても複数メニューではなく、
ひとつの食材単品や一品料理、スイーツなどを対象とした、
「一品食べ放題」というものがあります。

メインのメニューを注文したときのサービスとして、
デザートバイキングや野菜類のみを食べ放題としたサラダバー、
好きな飲み物を好きなだけ飲んでもいい、
ドリンクバーなどを行っているケースもあります。

ほとんどの場合、時間制限が存在しますが、
スーパーバイキングの場合は全てが食べ放題で、
営業時間以外の時間制限は無いということもあります。

客から注文を受けて、
注文を受けたメニューだけを出す方式をオーダーバイキングといいます。

寿司屋や中華料理店のような比較的調理時間の短い場合や、
加熱調理前の食材を提供する焼肉店などで実施されることが多い形です。

食べ放題という形を用いている所に、
いちご狩りや梨狩りなどのフルーツ狩りがあります。

果実などを自分の手で収穫して楽しむ日本の観光農園では、
一般的には入場料を支払うことで、
制限時間内は食べ放題という形式の、
フルーツ狩りを採用しているところもあります。

あとがき

食べ放題は大好きです!

食べるものに好き嫌いはないほうですが、
好きなものを好きなだけ食べられるなんて“天国”です。

でも、食べ過ぎには注意しましょう!

後で体重計に乗ってびっくりすることのないように・・・

それから、海外旅行では、ビュッフェレストランを、
『バイキング』なんて言わないほうがいいですよ!