秩父地方を代表する神社には、
秩父神社、三峯神社、寶登山神社の三つの神社があり、
それらは秩父三社と呼ばれています。
秩父三社はそれぞれパワースポットとして人気を博し、
多くの人が訪れます。
創建は二千年あまり前という歴史ある
秩父神社・三峯神社・寶登山神社について
ご案内します。
秩父神社は知恵を授かるパワースポット
秩父神社は学業や知恵のパワースポットと言われますが、
学業の神様といえば、まず菅原道真の名前が思い出されます。
しかし、
秩父神社の御祭神の一人、八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)は、
神界でも指折りの頭脳派です。
日本人の総氏神で太陽神の天照大神(あまてらすおおみかみ)が、
弟神の素戔嗚尊(すさのおのみこと)の乱暴ぶりに嫌気がさして、
天岩戸に閉じこもり、
世界が真っ暗になってしまったときのこと、
八意思兼命は、光を取り戻すために知恵を駆使して、
天照大神を天岩戸から誘い出すことに成功した神様です。
天照大神を誘い出すシナリオを書き、
とどめの踊りを踊らせる天宇受売命(あめのうずめのみこと)など、
役者を選んで配置し、演技をつけた神様が八意思兼命です。
名前の『八意』というのは“多くの知恵”という意味を持ち、
また「立場を変えて思い、考えること」という意味もあるそうで、
まさにこの御祭神は、叡智を究めた神様なのです。
ですから、秩父神社にお詣りし、ご利益を頂くと、
周りのいろいろなことを考え忖度でき、
気遣いができて人々を采配し指導もできるようになれるというのです。
この秩父神社の起源は、約二千年の歴史を誇る、
関東でも指折りの古社です。
秩父地方の国造りを任された知知夫彦命(ちちぶひこのみこと)が、
先祖の八意思兼命を祀ったのが始まりとされ、
現在の御祭神は、
八意思兼命と知知夫彦命、天之御中主命(あめのみまかぬしのみこと)、
そして今生天皇(平成天皇)の叔父にあたる
秩父宮雍仁親王(ちちぶのみややすひとしんのう)の四柱です。
秩父神社は、平安初期に建造された歴史ある神社で、
知恵の神様が祀られていることから、
学業のご利益を求め受験生が多く参拝しています。
現在の本殿は、
天正二十年(1592年)に、徳川家康が建立したもので、
1569年に火災で焼失した本殿を再建しました。
ちなみに、家康といえば日光東照宮ですが、
東照宮はこの秩父神社にならって造られたそうです。
寅年の家康に因み彫られた「子育ての虎」は見どころの一つで、
縁結びや子宝のご利益もここからきているとのこと。
秩父神社本殿の四方には、左甚五郎作の動物の彫刻が巡らされていますが、
なかでも本殿裏側にある『北辰の梟』は、知恵深い神様の使いとして、
知恵のシンボルとされています。
初詣や入学試験の前には、
境内はこのフクロウのお守りや絵馬を求める受験生で溢れかえります。
また、彫刻の中には猿もいますが、
猿と言えば日光東照宮の『三猿』が有名です。
ただ、日光東照宮の猿は『見ざる、聞かざる、言わざる』ですが、
秩父神社では逆に『見て、聞いて、話そう』という意味を表す、
『お元気三猿』と言われるものです。
よく見て、よく聞いて、よく話す…
現代社会において、これは重要なスキルです。
この『お元気三猿』の彫刻は、延命長寿の象徴とされていて、
学業成就以外のご利益もいただけるというものです。
秩父神社境内。 pic.twitter.com/TTcWPAUrpP
— 鉄塔≒賽助 (@Tettou_) 2017年12月3日
秩父神社
〒368-0041埼玉県秩父市番場町1-3
http://www.chichibu-jinja.or.jp/
秩父神社に並ぶ秩父三山のパワースポット三峯神社
パワースポットやスピリチュアルといえば、
手相占いや霊現象などに精通する芸人の島田秀平さんも、
秩父の有名な神社をレポートする旅番組で、
秩父三山のパワースポットをナビゲートしていました。
パワースポットとして有名な秩父の三つの神社とは、
秩父神社のほかに、三峯神社や寶登山神社があります。
三峯神社の御祭神は、
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、
伊弉册尊(いざなみのみこと)、
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、
高御産巣日神(たかみむすひのかみ)、
神産巣日神(かみむすひのかみ)、
天照大神(あまてらすおおかみ)と、たくさんおられます。
三峯神社は、標高1100mという三峰山山頂にある神社で、
“三ッ鳥居(ミツトリイ)と呼ばれる珍しい形の鳥居が有名です。
三峯神社の神様のお使いとされているのは“オオカミ”で、
日本武尊(やまとたける)が三峰神社のお社に向かう途中、
山道で道に迷ってしまったときに、
“オオカミ”が道案内をしたという伝説があります。
三峯神社で授与していただけるお守りには、
オオカミのデザインが大いにですが、
その中でも一番人気が高いお守りは、“氣”という文字の入ったお守りです。
また、毎月一日にだけ授与されるお守りで、
白い『氣守り』は効果が絶大だといわれています。
これらのお守りの中には、
樹齢八百年という三峯神社の御神木を削ったものが入っているそうです。
三峯神社のご利益は、夢の実現や仕事運、金運、縁結びなど、
ありがたい御利益がいっぱいです。
三峯神社
〒369-1902 埼玉県秩父市三峰298-1
http://www.mitsuminejinja.or.jp/
秩父神社に並ぶ秩父三山のパワースポット寶登山神社
寶登山神社、“たからのぼりやま”ではありません。
寶登山神社と書いて“ほどさんじんじゃ”と読みます。
寶登山神社の御祭神は、
神日本磐余彦尊(かんやまといわれひこのみこと)、
大山祇神(おおやまづみのかみ)、
火産霊神(ほむすびのかみ)の三柱です。
神日本磐余彦尊(かんやまといわれひこのみこと)というのは、
日本の最初の天皇『神武天皇』のことです。
今から約1900年ほど前と言いますから、日本が弥生時代と言われた頃、
日本武尊(やまとたける)が寶登山の山頂を目指していた時、
山火事に巻き込まれました。
その時、二匹の犬が日本武尊を導いて助けたという神話があり、
寶登山神社では、犬を神様のお使いとしてお祀りされています。
御利益は火災や盗難除け、開運厄除けなどです。
寶登山神社
〒369-1305埼玉県秩父郡長瀞町長瀞1828
http://www.hodosan-jinja.or.jp/
島田秀平さんによると、
秩父三山は「西の比叡山・東の秩父山」といわれるほどの霊力を秘めていて、
開運の聖地といえるのが秩父という場所だそうです。
あとがき
関東最強と言われるパワースポット秩父三山の、
秩父神社・三峯神社・寶登山神社で、
山々に流れる強い“氣”を全身に注入して、
パワーアップして見てはいかがですか。