下肢静脈瘤は初期症状を感じたら放置すると大変です!
素足に自信はありますか?
素足や薄いストッキングで出かける機会が増えるにつれ、
気になる“足”の悩みは多いものです。
足の血管がボコボコと浮き出ているとか、
くるぶしのあたりの皮膚が、青黒くなっていたりしていませんか?
浮腫みがとれないという悩みを持っている人も、
たくさんいます。
こうした症状は、下肢静脈瘤が原因かも知れません。
浮き出た血管がヒリヒリする人や、
足が重だるく、浮腫みがとれないという人、
寝ている間に足がつるといった症状も、
また、
目に見えた症状がなくても、隠れ静脈瘤かも知れません!
下肢静脈瘤の初期症状を感じたら、
何科を受診すればいいのでしょうか?
下肢静脈瘤は初期症状を放置すると大変!隠れ静脈瘤かも!
“下肢静脈瘤”とは、
長時間の立ち仕事をしている人や、
出産経験のある人が発症しやすい病気で、
遺伝的になりやすい体質の人もいます。
すぐに命に関わるものではないために、
放置されることも少なくありません。
しかし、一度発症すると、
下肢静脈瘤は、ゆっくりと確実に進行していきます。
下肢静脈瘤は、長い間、適切な処置をしないでいると、
皮膚炎を繰り返したり、
潰瘍となって皮膚に深刻なダメージを与えることもあるのです。
多くの人を悩ませている下肢静脈瘤ですが、
下肢静脈瘤という病気について、
よく知られていないということが現状です。
下肢静脈瘤の症状に気づきながらも、
何科のお医者さんに行けばいいのか、
どこの病院にかかればいいのかがわからなくて、
そのままにしている人も多いのです。
下肢静脈瘤には二つのタイプがあり、
そのひとつ目、
足の血管が太くなり、表面に浮き出て見えるタイプ。
これは、足の付け根にある静脈弁が壊れて、
心臓に向かうべき静脈血が、
うまく戻らなくなるために起こる症状です。
静脈内の血流が悪くなると血管内の圧力が上がり、
血管が太くなります。
すると、
皮膚の上からでも血管のボコボコが目立つようになります。
このタイプの症状が慢性化すると、
血管の壁から血液中の血漿(けっしょう)や水分が染み出て、
浮腫みやだるさにもつながります。
二つ目は『隠れ静脈瘤』
先ほどのタイプとは違い、表面に血管が浮かび上がらないので、
見た目では判断がつかないのが特徴です。
これは足の甲や指の間に走っている“抜け道血管”に原因があります。
“抜け道血管”とは、動脈と静脈を繋ぐ血管のことで、
これが広がってしまうと、
本来、足先へと流れるはずの動脈血が、この血管に流れ込んで、
静脈内へとルート変更してしまいます。
すると、足先に通う動脈血が減少して、指先の血流が悪くなり、
『足先の冷え』が起こることになります。
たくさんの血液が流れ込んだ静脈内の圧力は高くなり、
“浮腫みやだるさ”などが出てきます。
『隠れ静脈瘤』になると、血液が脱水症状を起こして、
血栓を作りやすくなります。
飛行機や車の座席に長時間座り続けている時などに起り易いので、
注意が必要です。
冬の季節になると、足先が冷えるのを防ごうと、
靴下を履いて寝たり、
電気毛布などの暖房器具を使う人も多くなります。
でも実は、このような行為は、
隠れ静脈瘤によって引き起こされる冷えにはあまり良くありません。
通常の血管と同じく“抜け道血管”も、
温度や気圧の影響を受けるので、温めると血流がよくなります。
それによって血管が広がることから、
指先まで血液が行き届きにくくなるのです。
下肢静脈瘤や隠れ静脈瘤の初期症状に心当たりは?
下肢静脈瘤と言えば、蛇のようにうねった血管や、
隆起したコブのように皮膚の表面に見える青い血管を、
思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、目には見えないけれども、
浮腫みやだるさ、足先の冷えを引き起こす、
『隠れ静脈瘤』と言うものもあるのです。
一言で下肢静脈瘤と言っても、
このように二つのタイプがあるということを、
知っておかなくてはいけません。
椅子に座る生活スタイルが定着したことも、
下肢静脈瘤になる人が増えている原因の一つと考えられそうです。
下肢静脈瘤は、足の静脈の働きの低下が原因となる病気です。
②最近、足の皮膚にかゆみを感じる
③最近、足の皮膚の色色が変わってきた
④足のむくみを気にして、水をあまり飲まない
⑤朝起きた時から足がだるい
⑥デスクワークが多く、あまり歩かない
⑦最近、めまいや立ちくらみが多い
⑧足湯や足マッサージをよくする
⑨寝ているときに靴下を履いている
⑩最近、靴がきつく感じる
⑪足の爪が変形してきた
⑫扁平足や外反母趾を気にしている
⑬高血圧のお薬を服用している
⑭足の皮膚がテカテカしてきた
⑮やわらかかった足の脂肪がかたくなってきた
⑯日頃からスリッパやサンダルを常用している
これらのチェック項目は、
『隠れ静脈瘤』の患者さんに見られる傾向です。
“もしかしてこれは・・・”と思ったら、
受診して相談して見てはいかがでしょうか。
下肢静脈瘤は初期症状を放置すると大変!まずは受診を!
下肢静脈瘤の治療で一番気を付けたいのが、
“早期に!”ということです。
慢性化すると、かゆみを引き起こすようになり、
症状が進行すると、皮膚の変色や硬化を起こしたり、
場合によっては皮膚に穴が開いてしまうこともあるそうです。
だるさやむくみ、冷えなどが続くときは、
血管が浮き出ていなくても、静脈瘤の可能性があります。
足に異常を、特にかゆみを感じ始めたら、
早めに受診をしなければいけません。
下肢静脈瘤については、メディアでも取り上げられ、
疾患名は知名度が上がりましたが、
いったい何科を受診すればいいのでしょうか?
間違った情報も広がって、
心筋梗塞になるとか、放置しておくと切断することになるとか、
脅かされます。
皮膚が変色したりもするので、
皮膚科かと考える人もおられます。
足に症状が見られるので形成外科、
血管の病気ならば循環器科や血管外科と、いろいろ悩んでしまいますが、
最近は下肢静脈瘤の専門クリニックもできています。
隠れ静脈瘤の症状で、めまいや立ちくらみもあるので、
他の原因があるかも知れません。
判断がつかなければ、
かかりつけのお医者さんの相談して見るのもいいと思います。
とにかく何より早期受診をお勧めします。
あとがき
立ち仕事が足に良くない事はわかっていても、
仕方ないことがあります。
下肢静脈瘤だと見た目でわからなくても、
何だか変!と感じたら、
一日も早く受診するべきですね。