咳喘息の症状をチェックして早期発見早期治療 咳を抑える予防法と緩和法は?

美容と健康


咳喘息をご存知ですか?

長引く咳、
風邪は治ったのに咳だけ残っている場合は、
咳喘息かも知れません。

最近、
咳喘息という病名を耳にする機会が増えてきましたが、
咳喘息とは、いったいどんな病気なのでしょうか。

咳喘息の症状がないかをチェックして、
早期発見早期治療を心掛けましょう。

  

咳喘息の症状をチェックして早期発見早期治療

咳喘息とは、気管支喘息の一歩手前、
気管支が炎症を起こして、空気の通り道である気道が狭くなり、
敏感になった状態です。

そのため、ちょっとした刺激を受けるだけで、
咳が出やすくなることです。

咳喘息は、基本的に花粉症やアレルギー性鼻炎、アトピーなど、
アレルギー素因を持った人に起こりやすいことがわかっています。

少し前の全国調査ですが、気管支喘息患者の3分の2は、
アレルギー性鼻炎を併発しているというデータもあります。

ですが、
風邪などアレルギー以外がきっかけで発症する場合もあるので、
油断はできません。

咳喘息の患者数は、50代がピークですが、
高齢化の影響で、最近は60代以上の患者数も増えてきています。

現在は10人に1人が気管支喘息を発症しているという時代ですから、
その一歩手前の咳喘息の素因を持った人も、
20%ほどいるのではないかと推測されています。

咳喘息になると、
夜眠れないほどの激しい咳が出て辛いだけでなく、
悠々世代の場合、
咳によって尿漏れや肋骨骨折となることもあるようです。

激しい咳のきっかけになるのは風邪のほか、
寒暖の差や気圧の差、
ホコリ、疲労、ストレス、花粉、睡眠不足など、様々です。

咳喘息は、適切な治療をすれば治る病気ですが、
放っておくと気道の炎症が進み、
約30%の人が気管支喘息に移行すると言われているので、
早めの治療が大切です。

咳喘息の症状は咳だけですが、
気管支喘息になると気道がより狭くなって、
呼吸する時にヒューヒューゼーゼーという音がするようになります。

気管支喘息が完治することはなく、
最悪の場合、呼吸困難から死に至ることもあります。

『風邪が長引いて、咳が止まらない!』
『風は治ったのに、咳だけが続く!』など、
2週間以上咳が続いたときは、咳喘息を疑って受診するようにしましょう。

咳が出る期間は短くても、
眠れないほど激しい咳が出る場合は、咳喘息の可能性があります。

初期の症状では、風邪と見分けることが難しいのですが、
咳喘息は早目に治療した方が良いので、
疑わしいようでしたら受診するようにしましょう。

□風呂などで湯気を吸い込むと咳が出る

□就寝中(特に寝入りばなや深夜)咳き込むことがある

□明け方、咳で目覚めることがある

□冷たい空気を吸い込むと咳が出る

□話をしはじめると咳が出る

□笑ったときに咳が出る

□線香の煙を吸うと咳が出る

□電車など乗り物に乗ると咳が出る

□エアコンをつけた部屋に入ると咳が出る

□香水のにおいをかぐと咳が出る

□うどんやラーメンなど温かいものを食べると咳が出る

□一度咳が出始めると、なかなか止まらない

□息を吐いたときに咳が出る

□過去に同じような咳が続いたことがある

当てはある項目が1つでもあれば、気道が刺激に敏感な状態です。

これらの刺激でよく咳が出て、
さらに2週間以上咳が続くような場合、咳喘息を疑ってみてください。

そして早期受診をおすすめします。

咳喘息の症状を予防し改善するには

★秋こそ大掃除をして咳喘息を予防しましょう。★

咳喘息と同じように、咳が主な症状の病気の中には、
肺炎や肺がん、結核など、恐ろしい病気もあります。

咳喘息が疑われても、まずレントゲン撮影をし、
これらの病気でないことを確認する必要があります。

そのうえで、
聴診、肺活量、気管支が狭くなっていないかなどを検査して、
咳喘息と診断がついた場合は、
ステロイドの吸入をメインにした治療が行われます。

ステロイドに不安を感じる人もおられるかと思われますが、
吸入で使われるステロイドは、極わずかです。

しかも局所的に使われ、飲み薬のように血液中には入らないので、
副作用の心配はほとんどないといわれています。

薬での治療と併せて、
咳喘息の原因を減らす工夫を心掛けたいものです。

たとえば、うがいや手洗いなどの風邪予防のほか、
部屋を掃除して、ホコリやハウスダストを減らすことも有効な手段です。

特にダニは夏に繁殖して、
9月~10月になり気温が下がると死ぬのですが、
アレルギーのある人は、ダニの死骸が多くなる秋口は要注意なのです。

秋のホコリやハウスダストの中には、ダニの死骸がいっぱいいますので、
これが原因となって、秋に咳喘息を発症する人も少なくありません。

大掃除というと、年末の12月に行うのが一般的ですが、
アレルギーや咳喘息が気になる人は、
秋こそ大掃除をして、咳が出る原因をなくしましょう。

咳喘息の人や、過去に咳喘息になったことがある人は、
できればペットを飼わない方が良いのですが、
既に飼っているのでしたら、家族同然のペットと簡単には離れられません。

そういう場合は、
ペットの数を今以上に増やさない、
ペットと同じ部屋で寝ない、
空気清浄機を使う、
といったことだけでも、いくぶん症状は改善すると思われます。

咳喘息の症状を予防し緩和させるには

★コーヒーやトマトジュースが喘息に良いという報告も★

最近、コーヒーに様々な健康効果あるとして注目されていますが、
喘息にも良い効果が見られるのではないかと言われています。

イタリアの研究では、1日3杯のコーヒーが気管支喘息の発症を、
28%低下させたという報告もあるそうです。

また、東京・江東病院とカゴメ総合研究所の共同研究によれば、
トマトジュース缶(160g)を、
1日2本、6ヵ月以上飲んだ気管支喘息患者の、
自覚症状が改善したという報告もあるのだそうです。

コーヒーに含まれるカフェインには、気管支拡張作用があります。

トマトジュースに含まれるリコピンには強い抗酸化作用があり、
喘息の病態に予防的に関与する可能性があるということです。

喘息は繰り返しやすい病気ですが、
きちんと治療すれば治ります。

ちなみに呼吸器学会では、
咳喘息の服薬治療は、2年間続けることが望ましいとしています。

ただ、ある程度症状が治まってくると、
治療へのモチベーションが低下して、
吸入薬の使用も面倒になってきてしまいます。

咳が落ち着いてきた場合でも、
薬の量を少しづつ減らしたり、薬の飲用をやめても良いかなど、
主治医と相談して決めるようにしましょう。

また、ほんの少しでも症状を感じたのなら、
なるべく早くに受診をして、
早い段階で治療するようにしましょう。

あとがき

『ゴホン!』と咳が出たら、
風邪かなあ~。。。って感じでも、

風邪くらいなら。。。。。と、
あまく見過ぎているかもしれません!

咳も、熱も、痛みも、カラダからの注意信号ですから、
見落とさないように気を付けて、
早めに受診することが大切ですね。