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ファッション 夏の季節と行事

衣替えの歴史と由来 和服の仕来たりと虫干 更衣が年2回になった理由

投稿日:2017-04-28 更新日:

四季のある日本では 
今まで着ていた衣服をしまい込み
これから訪れる季節の衣服と入れ替える
『衣替え』の習慣があります

しかし 
南北に長く位置する日本という国では
同じ国内でも 
北海道のように寒差が厳しく その時期が長い所と
九州や沖縄のように 暑い時期が長く続く地域とでは
衣替えをする時期が違ってきます

暑さや寒さを感じる体感も人によって違いますし
強制するというのも無理があります

ですから 
制服などの『衣替え』という季節の行事でも
2週間からひと月程度の移行期間が設けられています

そんな日本の『衣替え』について
歴史や習慣 風習などをまとめてみました

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衣替えの歴史と由来

日本での衣替えの歴史は 平安時代にあります

現在 制服を採用している日本の学校や官公庁 企業の多くは
毎年 6月1日と10月1日に 夏服と冬服を切り替え
季節に応じて衣服を気候に適したものに変える
「衣替え」を実施しています

夏服と冬服を入れ替える衣替えは 
心身の穢れを祓うという中国伝来の行事「更衣」が源で
平安時代
宮中で年中行事として
旧暦の4月1日と10月1日の年2回行われるようになった習慣が
『衣替え』の始まりです

日本でも当初は「更衣」と呼ばれていて
単に気候の変化に合わせて衣服を変えるだけでなく
心身の穢れを除く「物忌み」にともなう祓えの行事だったのです

当時は 4月に綿の入った冬服から綿を抜き
「袷」という裏付きの着物に仕立て直していたので
4月1日の更衣は『綿貫の朔日(わたぬきのついたち)』と言われていました
一方 綿を入れる10月1日の更衣は『後の衣替え』と言われていました

旧暦の4月1日から5月4日までは
綿入れから綿を抜いて裏地を縫いつけた春用の着物「袷」を着用し
5月5日からは 袷から裏地を外した単衣仕立てにします
 
夏用には薄手の着物「帷子」を着るという習慣がありました

秋めく9月1日から8日までは
再び裏地を縫いつけて「袷」に戻します

そして 
9月9日から翌年3月末日までは
表地と裏地の間に綿を入れた冬用の
「綿入れ」を身につけるという風習がありました

また 衣服だけでなく 扇などの小物類も変えていました
鎌倉時代に入ると 
畳などの調度品も衣服や小物とともに変える
「模様替え」もするようになったのです

和服の衣替え 仕来たりと土用の虫干の時期

和服では
この衣替えのしきたりが今も重要視されています

着物には
袷(あわせ)・単衣(ひとえ)・薄物(うすもの)などがありますが
これらの着物には着る時期が決められています

一番長く着られるのは袷で
10月から冬を過ぎて5月末までです

6月は単衣
7月8月の暑い時期には薄物
9月には単衣に戻り
10月からはまた袷の季節になります

袷の出番が長いので
最初に着物を作るときは袷にする方が多いようです

また 着物の場合
仕立ての方法ばかりでなく
四季折々にふさわしい柄があります

冬には雪輪や枯山水 そして椿や南天
梅で春を待ち 春には芽吹きや蝶 桜など
夏には藤やあやめ 魚や流水模様
秋になれば菊や萩 もみじ 月など

その季節ならではの柄でおしゃれを楽しみます

ただし
実際の季節より一足早く身に着けるのが粋で
桜が咲き誇る頃に桜を着るのは野暮だといわれます

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着物は永く着られるように手入れと「虫干し」が重要です

昔から着物の手入れとして「虫干し」が行われてきました

天気の良い空気の乾いた日に陰干しをして
衣類につく虫やカビを防ぎます

日本では着物のほか
書画や調度品なども虫干しをして大切に保管されてきました

土用の期間は 着物を虫干しするのに最適な気候で
昔から土用の時期に虫干しをする習慣があります

夏の土用は7月下旬の頃で 夏の土用干しをします
梅雨が明けて 暑くなり乾燥するこの時期に
夏に発生しやすい害虫を防止します

秋の土用干しは9月下旬~10月中旬にかけて
夏の間についた虫を追い出します
虫干しをした後 衣替えで夏物の着物を片付けます

奈良の正倉院の虫干しは有名で
宝物が虫干しのため外に出される期間を利用して
正倉院展が開かれます 
大変貴重な国宝の見学が可能になります

冬の土用干しは1月下旬~2月上旬
大寒から立春にかけての時期です
寒さのあまり 虫も活動的でないこの時期に
虫を追い出すためです
冬の土用干しは「寒干し」ともいい
冬の乾燥を利用して湿気を抜きます

衣替え 江戸時代は年4回行った更衣が年2回になった理由

江戸時代 衣替えは年4回行っていました

宮中での習慣化された『衣替え』は長く続き
江戸幕府 徳川の世にも影響を残します

江戸時代になると幕府が武家の人々に年4回
衣替えをして出仕するよう定められたということです

武家社会が衣替えを行うようになったことに影響され
江戸の庶民も同様に年4回の衣替えを行うようになったということです

江戸時代に年4回の衣替えを行う習慣は
庶民の間でも浸透していましたが 

明治時代になると
鎖国を解いて欧米文化が日本国内に大量に流入し 
日本人は和服だけでなく洋服も着るようになりました

もちろん 当時 洋装を着るということは
上流社会の人に限られていましたし
庶民の多くは 依然着物を着ていたわけです

文明開化の影響は 
庶民の生活そのものにも及んでいき
着物は より活動的な洋装に近い着方が好まれ

明治以降は 夏と冬の2回の衣替えが定着しました

衣替えが 
現在の6月1日から夏服
10月1日からが冬服という年2回になったのは
明治時代に入ってからのことです

開国によって益々欧米文化を楽しむように
日本社会が変化を遂げるなか

政府が洋服を役人や軍人の制服に定め 
新暦の6月1日と10月1日の年2回 
夏用と冬用の制服に切り替えることを習慣化したのです

役所や軍隊に義務付けられた洋服と年2回の衣替えは
その後 小学校・中学校・高等学校などの学校にも波及し
今でも習慣として根付いている行事です

まとめ

最近は冷暖房が整い 
1年中 同じ様な服で過ごせることが多くなりました

特に「衣替え」を行わない人も増えています

また
自分のこだわりのファッションで通年過ごす方や
ファストファッションで
シーズンが終われば衣類を処分してしまう人もいるとか

でも「衣替え」は
単純に夏服と冬服の収納場所の入れ替え作業ではありません
快適に生活していくために
衣類をチェックするよいタイミングです

季節が変わり
ファッションが変わるとなんだかウキウキしたりするもの
「衣替え」で気持ちも新鮮に切り替えられるとよいですね

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