京都の紅葉 撮影の穴場スポット
清水寺・渡月橋・詩仙堂
圓光院・瑠璃光院・東寺・東福寺
毘沙門堂・正寿院・光明寺
写真にとるなら見頃の時期をチェックして
ベストショットを!
いつまでも美景が記憶に刻まれる
是非とも抑えたい紅葉スポットをご紹介します。
京都の紅葉 撮影の穴場スポット 清水寺・渡月橋・詩仙堂
清水寺 三重塔
紅葉の朱の向こうに冴えわたる三重塔
桃山様式を示す極彩色文様が施され、現存する中では日本最大級の三重塔。
総丹塗りと紅葉、重なり合う朱色の世界が目にも鮮やか。
音羽山に抱かれた境内に、約1000本のヤマモミジが群生する観音信仰の中心地。
せり出した清水の舞台からの市内展望、子安の塔から舞台全体を眺めるアングル、
三重塔の眺めは人気が高い。
早朝から夜の特別拝観時期ならライトアップまで、さまざまな紅葉が楽しめるのも魅力。
見頃は 12月上旬
広大な境内に点在する紅葉が、穏やかな日差しを受けて一層輝く。
ライトアップは17時30分から21時まで
渡月橋 嵐山 大堰川
平安貴族の気分で天下の美景を堪能
小倉山を染める紅葉と渡月橋の景色をおさえたいなら、渡月橋の南畔へ。
晴天に恵まれた朝は、大堰川の煌きがより清々しいはず。
平安時代初期の承和年間(834年~848年)僧道昌によって架橋されました。
この地に山荘を営んだ亀山上皇が「月の渡るに似る」と感嘆したことからこの名が付いたとか。
紅、黄、緑の鮮やかなグラデーションが連なる小倉山を背に、大堰川に架かる渡月橋の秋は、
平安の昔から人々がこよなく愛してきた景色。
季節を問わず人気の観光地のため混雑は必至。人や車に邪魔されずに美景を独り占めするなら、
できるだけ早朝の散策が望ましい。
東山から昇る朝日が大堰川を照らし、煌く絶景がポイントとなる。
夜には、京都・嵐山花灯路が開催され、渡月橋もライトアップ。
早朝を逃しても、かつての平安貴族が見られなかった幻想的な景色を存分に堪能できる。
見頃は 11月中旬から12月上旬
ベストタイムは早朝7時。京都の西に位置する嵐山が、朝日に照らされる時間帯がベスト!
詩仙堂 唐様庭園 一乗寺
文化人が愛した風雅な名庭に酔いしれる。
石川丈山自身が設計した庭園は、刈り込まれた緑と紅葉のコントラストが美しい。
堂の東南にある滝の洗蒙瀑も必見です。
煎茶の開祖であり、漢詩や禅などさまざまな学問を納めた文化人・石川丈山が造営した詩仙堂。
鹿威し発祥の地としても知られている。縁側に腰かけて、目では詩仙堂の間から眺める唐様庭園を、
耳では鹿威しの響きに、喧騒を忘れて秋の風情に浸りたい。
見頃は 11月中旬から11月下旬
ベストタイムは朝9時頃。ゆっくりと鹿威しを堪能するのなら朝の拝観をお薦めします!
京都の紅葉 撮影スポット 圓光院・瑠璃光院・東寺・東福寺
圓光寺 十牛之庭 一乗寺
洛北ゆえの鮮やかな色 額縁紅葉を求めて。
秋深まればぐんと冷え込む洛北だからこそ、紅葉の鮮やかさも格別。
1601年(慶長6年)、徳川家康が開いた学問所が起源の圓光寺。
牧童が悟りの境地へと至る道程を十の石組みと苔で表現した十牛之庭の秋は、
京都屈指の美しさと言われている。
庭の東にある栖龍池では水面に映る紅葉を、北山や嵐山まで望める高台からは、
紅葉で覆われた境内全体が観賞できる。
書院の柱を額縁に見立てれば、目の前に広がる景色が一幅の絵のよう。
見頃は 11月中旬から11月下旬
朝九時頃がベストタイム。
庭に朝日が注ぐ紅葉最盛期の朝拝観は、人が少なく鑑賞もスムーズ。
瑠璃光院 光明寺
平安時代、貴族に愛された古都の別天地・八瀬大原。豊かな自然に囲まれた名刹。
本願寺歴代門跡も訪れた由緒ある寺院。
大正末期から昭和初期にかけて、京数寄屋造りの匠と称された中村外二氏が、
240坪にも及ぶ数寄屋造りに大改築。
同時に造営された庭もまた素晴らしく、主庭の瑠璃の庭、
水と石で龍を表した臥龍の庭。門と建物をつなぐ山露地の庭と、
趣の異なる空間が広がる。通常は拝観不可で、境内を鑑賞できるのは春と秋の特別拝観時のみ。
書院2階からは視界を覆うヴィヴィットな紅葉の色彩を、
1階からは苔の絨毯と調和した美しさを。
圧巻の景色が待つ秋の特別拝観、わざわざ訪れる価値は十分ある。
書院から望む瑠璃の庭は、浄土世界を表す至上の色。
瑠璃色に輝くとして名付けられた主庭。
磨き上げられた床に、燃えるような紅葉が映る
見頃は 11月中旬から12月上旬
特別拝観を目当てに人が押し寄せるので、朝いちばんが望ましい。
東寺 教王護国寺 五重塔
空と紅葉の荘厳な塔が描き出す無二の水鏡。
鎮護国家のため桓武天皇が創建。
唐で密教を学んだ弘法大師空海によって造営された。密教彫刻が並ぶ講堂、
薬師如来・日光菩薩・月光菩薩像を安置する金堂など見どころが多い。
寺域南東の紅葉をバックに、日本最古の木造建築、五重塔がそびえ立っている。
南大門付近のイチョウも見ごたえあり。
新幹線から見える京都のランドマークタワー五重塔は、高さ約55m
青空と紅葉の朱のコントラストが瓢箪池に映える様子は圧倒的な美しさです。
見頃は 11月中旬から12月上旬
紅葉スポットとしては穴場なので、昼前後でもゆったり散策可能です。
ライトアップは18時30分から21時(受付終了)
東福寺 方丈庭園
名庭の市松模様に紅が舞う秋の風情。
広大な寺域に25の塔頭。
約2000本ものカエデを有する禅宗寺院は、三ノ橋川の渓谷・洗玉澗にまたがる通天橋や、
渓谷の向かいに位置する臥雲橋から、錦繍で彩られた絶景が楽しめる。
重森三玲による方丈庭園も有名で、
苔の市松模様は永遠のモダンとして世界中の人々を魅了している
見頃は 11月下旬
開門前に有料エリアの外の臥雲橋で鑑賞、開門後に庭園を目指そう。
京都の紅葉 撮影の穴場スポット 毘沙門堂・正寿院・光明寺
毘沙門堂 山科
680年(白鳳8年)、天武天皇の勅願により、
文武天皇の御代として行基菩薩が開基となっている。
度重なる戦乱を逃れた1665年(寛文5年)天台宗の僧・天海と弟子の公海によって、
山科の地に再建された。
七福神のひとり、毘沙門天をご本尊とする。
皇族や貴族によって受け継がれる格式高い門跡寺院となった後、
江戸時代には山科が京と江戸を結ぶ東海道の要所として、賑わったと言われている。
華やかな建築装飾と紅葉の共存が美しい境内はもちろん、
檜皮葺の勅使門へと続く参道、仁王門へと続く急な石段も、
忘れてはならない撮影ポイント。
濃紅葉で埋まる絶景を前に時間を忘れ、古の旅人気分になって眺めていたい。
天皇の行幸や勅使の代参の時のみ使用される勅使門へと続く参道は、
燃えるような紅で覆われた天然のレッドカーペットです。
見頃は 11月中旬から12月上旬
昼もゆっくり鑑賞できるが、美しい石段が目当てなら早朝がおすすめです。
正寿院 猪目窓 宇治田原
紅く燃えるハートの窓に秘めた心を映し出す
ハートの窓「猪目窓」の美しさもさることながら、見上げれば圧巻の「花天井画」がお目見え。
160枚もの花の絵を心ゆくまで鑑賞しましょう。
宇治より南に位置する緑豊かな宇治田原は、緑茶発祥の地として知られています。
緑茶の製法を開発したという永谷宗円の生家を初め、茶畑、茶問屋が点在する中、
今、注目の正寿院がある。
客殿に新しくできた「猪目窓(いのめまど)」は古来、
日本で用いられてきた魔除けや火除けのご利益があるとされる模様の猪目を象っています。
まるでハートのような模様の猪目窓から望む、庭のツツジと奥に連なる山々は、
恋する乙女のように赤々とハートの窓を染め上げます。
まや、同じ客殿にある花天井画も見どころの一つ。
花と日本の風景をテーマに描いた160枚の絵が並び、息をのむほどの大パノラマが広がる。
いつもより少し足を延ばして紅葉を味わってみては?
見頃は 11月中旬
猪目窓に陽がさすお昼前後が訪れるにはベストタイム
0774-88-3601 京都府綴喜郡宇治田原町奥山田川上149
拝観時間は 8時30分~16時30分 (11月~3月は16時まで)
光明寺 表参道 西山
360度すべてが秋色、別世界のもみじ参道
薬医門までのもみじ参道で目にする散紅葉。その上に紅色の影が重なる景色がなんとも幻想的。
振り返って目にする紅葉のトンネルも素敵。
法然上人が悟りをひらき初めて念仏を唱えた場所と伝わる西山の麓に佇む、西山浄土宗の総本山。
秋には約2万坪の境内が数百本の紅葉で埋め尽くされ、
地元・長岡京市では紅葉の寺として親しまれる。
見頃は 11月中旬から12月上旬
ベストタイムは朝9時前後。
表参道をゆっくりと歩きながら美しい写真を残すのなら朝早くが狙い目。
あとがき
涼しい秋風が頬を撫で、
鮮やかに色付いた紅葉が視界に飛び込む秋。
混雑するとわかっていても何度でも訪れたくなるのですが、
写真にとるならできれば混雑は避けたいですね。