人間ドックは何歳位からどれくらいの頻度で、
どんな検査項目を受けるべきなのか、わかりづらいですよね。
そんな人間ドックがほんの少し気になりだした方が感じる、
人間ドックを受ける頻度と検査項目など、
不安や疑問について考えてみました。
また、人間ドックやがん検診、健康診断などの結果に対して、
どのように対応していくべきかを考えます。
人間ドックとは何歳から受けるべき?
人間ドックは受けた方がいいかな?って思いながらも、
まだいいかなぁーなんて感じで、ついつい先延ばしにしてしまいますよね。
社会人になったばかりの20代の頃は疲れ知らずで、
収入は少ないのに、毎晩飲み会やコンパに明け暮れ大忙し。
“健康”って言葉を意識することもなく、
元気でいる自分のカラダにお金を投じようなんて考えは思いもつかない。
それが、30代に入って仕事にも慣れてきたとき、
家庭を持って子供ができたりすると、守るものがある責任感が芽生えてくる。
両親も年を取って、あちこち体の不調を聞かされたり、
テレビで同年代の芸能人が『癌を告白!』なんて言うのを見ると、
ふと、自分の身体が気になりだし始める。
どこも痛くも痒くもないのだが、
『人間ドック』というキーワードが引っかかってくる。
「そろそろ受けた方がいいのかなぁー」
でも実際のところ、
何歳から受ければいいのだろう?
男性でいえば、
20代よりも30代の方が人間ドックを受ける人は10倍近く増える。
国立がん研究センターが公表している年齢階級別罹患率を見ると、
30代で癌にかかる人は極めて少ない。
健康診断と自治体で行われている「がん検診」さえ受けていれば、
人間ドックを受けるのは40代後半になってからでも問題はないようです。
ただし、女性は30代から乳がんや子宮頸がんを発症するリスクが高まるので、
定期検診や人間ドックを受けるようにした方がいいようです。
人間ドックを受ける頻度と検査項目の選び方は?
人間ドックを受ける推奨年齢が40代後半から50代といわれても、
やっぱりニュースなどで癌の話題を聞くと不安になります。
「会社から補助金も出るし、一度受けてみるかな?・・・」
そう思ってみたものの、
人間ドックは毎年必ず受けるべきなのでしょうか。
一例として受診間隔は、
100÷自分の年齢で割り出した数値を参考にするといいということです。
つまり、40歳なら、100÷40=2.5 ですので、
2年半に一度ということになります。(あくまで参考ということで)
自治体が行っているがん検診は、
胃がん・大腸がん・肺がん・乳がん・子宮がんの5種類だけなので、
がん家系だという人は、その他のがんのリスクを調べるという意味で、
定期的に人間ドックを受診する方がいいでしょう。
がんの発症率は、若い年齢であるほど確かに少ないのですが、
血圧・コレステロール・中性脂肪は、30代や40代からでも高くなる人がいます。
これを放っておくと将来、高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病や、
最悪の場合、脳梗塞や心筋梗塞を招きかねない危険性があります。
もしも検査でこれらの数値が高かった場合は、
運動や食事でコントロールして、一年に一回は数値をチェックする必要があります。
人間ドックを受けると言っても、人間ドックにはピンからキリまであるようで、
100種類以上もの豊富な検査項目、最新機器を取り入れた検査、
プライベートな個室空間が完備されたような、至れり尽くせりといった豪華な環境、
ただし、年会費だけでも数百万近くかかるようなプレミアムドックもあるそうです。
そこまでべらぼうに高い施設でなくても、
最近は温泉付きの宿泊型ドックや、
数十万で受けられるプチプレミアムドックなるプランも存在します。
お好みだとは思いますが、
そこまで高いお金を投資するメリットはあるのでしょうか?
確かに検査項目が増えれば増えるほど、
異常が見つかる確率は高くなります。
しかし頭のてっぺんから足の先まで調べたところで、
あらゆる病気を見つけ出せるわけではありません。
将来的に大きな病気を招く危険因子は、
基本の人間ドックやがん検診で見つけることが出来ます。
家系的に自分がどんな病気になりやすいかを知るために、
遺伝子検査という方法があります。
遺伝子検査によって病気にかかる危険性を指摘された場合、
予防のため、運動をしたり、ダイエットを心掛けたり、
普段の食事にもバランスや栄養を考え、
生活を改善することが出来ます。
なりやすいがんの傾向がわかれば、その種のがん検診をこまめに受けたり
人間ドックを受けるきっかけになります。
最近、自宅できる遺伝子検査キット(DTC遺伝子検査)が注目されています。
また遺伝子検査に関連するサービスもどんどん増えてきています。
遺伝子を調べることによって、
ガンなどの病気の予防や、
薄毛の予防、美容、ダイエットなどに役立てることができます。
しかし、サービスばかり増えすぎてしまって、
どのメーカーの検査キットを使えばいいのかわかりません。
遺伝子検査も人間ドックと同じで、受けた後どうするかが重要です。
結果を相談する掛りつけ医と人間ドックの病院選び
人間ドックでは、年々増加しているという受診者のうち、
軽度の異常を含めた『異常あり』の割合は、94.4%
長寿大国日本では、
ほぼすべての人が何らかの異常が出ているということです。
軽度異常の人は異常が出たからと言って、
即どうなるわけではありません。
焦る必要もありません。
ただし、
放置すれば怖い病気につながる可能性があることだけは忘れてはいけません。
人間ドックは受けたから健康になるというものではありませんし、
むしろ人間ドックを受けた後からが肝心です。
人間ドックではカラダの弱点を指摘されるだけで、
そこでは治療も改善もしてくれるところではないのです。
検査結果の数値を見ても、
素人にはその状態を理解することは難しいものです。
人間ドックでは検査項目についての結果を解説していただき、
アドバイスはしてもらえますが、
そのアドバイスに従って、生活改善をするのは自分自身です。
人間ドックで検査結果やそれについてのアドバイスをする医師は、
受診者の普段をすべて知っているわけではありませんから、
一般的なアドバイスしかできません。
最近、ちょっと風邪を引いただけでも大きい病院へ行く人が多いようです。
風邪ぐらいとバカにしてはいけませんが、
大きい病院の方が安心できるからでしょうか?
人間ドックで受けた検査結果を持ち帰り、
普段から掛かりつけのお医者さんに相談してみるのがいい方法ではないでしょうか。
また、人間ドックを受けようとするときの、
人間ドック選びも重要なポイントですね。
日本人間ドック学会が認定する施設を選ぶのも一つの方法です。
人間ドックの品質を保つために、各検査施設を審査し、
基準を満たしている施設を、機能評価認定施設として認定しています。
認定施設がどこなのか
『e人間ドック~いい人間ドックを選ぼう~』というサイトで検索できます。
http://www.e-ningendock.jp/
お近くの認定施設を探せます!
どのような施設があるのか参考になると思います。
あとがき
人間ドックは、何歳位から受けたらいいのだろうか、
そう考えだしたら受けるときなのかも知れませんね。
自分の体は自分が一番よく知っている!なんて豪語していても、
実は、自分のことは一番良く知らない、知りたくないというのが本音かも。
いつでも何でも相談できる、
医学の知識を持った掛りつけ医は、健康のアドバイザーとして必要ですね。