みちのく山形の中央を滔々と流れる最上川
悠久の観光地 最上川沿いに舟で下ると
山形県の歴史や文化 伝統工芸やグルメなど
観光の見どころや魅力がいっぱいです
最上川の上流から 米沢 天童 酒田の町についてご案内します
山形県の観光名所ランキングで人気!最上川に沿って舟下り
最上川とは
悠久の川の流れが育んだ みちのく山形の情景
かつて義経が舟で上り 芭蕉が舟で下った最上川
悠々と水をたたえて流れる川面に目をやれば
先人たちの抱いた心の情景と繁栄が蘇ります
最上川 山形県の内陸部 米沢よりさらに上流の西吾妻山を水源地とし
日本三大急流の一つとして数えられる最上川は
源流から河口まで山形県内を流れる川です
かつては船運の道として 内陸部の紅花や米が上方に運ばれ
また 京や江戸の文化が川を上って 北の都・山形県の発展の礎となりました
江戸時代の最盛期には 一日に300~400隻の船が行き来していたそうです
白い帆が並び行く船団の活気を想像しただけで心が弾みます
この川が地域にもたらした豊かさを物語っていて
全長229kmの上流から中流そして河口まで 多彩な表情を見せてくれます
紅花染めや織物の名産地 置賜地方
果物や工芸品で有名な山形盆地
山岳信仰の聖地 出羽三山
食の都とも称される 庄内平野
また
最上川の河口に栄えた港町 酒田は 北前船交易で山形県の商業・文化の中心地として
日本海側で一番の栄華を極めました
数々の名句を生んだ 松尾芭蕉の『奥の細道』はとても有名で
この地に影響を受けた文学者は数え切れません
山あり 谷あり 海あり 平野あり
山形県には 県内に200以上もあると言われる滝や
すべての市町村にある温泉
いつの季節にも 訪れる人を魅了してやまない 日本人の心の故郷です
最上川の舟下りは
古口港から 草薙港の約12kmを 一時間ほどかけ
最上峡をゆっくりと下ります
船頭さんの舟歌を聴きながら 船上で楽しむ雄大な景色は格別です
地元の食材を使った郷土弁当も魅力的です
山形県の最上川沿いの観光地 米沢と天童
山形県の最上川沿いの観光地 米沢と天童は歴史ある街で
みちのくの伝統工芸品や伝統文化を大切にしています
米沢
山形県の内陸部 最上川の上流に位置する米沢市は
山形県置賜地方最大の都市です
米沢市の元となる米沢藩は
出羽国(明治維新以降の羽前国)置賜郡(現在の山形県東南部置賜地方)を治めた藩で
藩庁は米沢城
藩主は上杉氏 家格は外様で国主 石高は30万石 のち15万石から18万7千石
江戸時代から続く産業として 繊維産業が盛んで 米沢織(米織)とよばれる
米沢紬と呼ばれる紬も 周辺町村と合わせて生産される
米沢牛は 山形県米沢市がある置賜地方3市5町で肥育された黒毛和牛が
一定の基準を満たした場合に呼称される銘柄牛肉で
松阪牛・神戸牛と並んで日本三大和牛に数えられる
また
松阪牛・神戸牛・近江牛と並んで四大和牛に数えられています
米沢のABCとも言われ 地域の特産品の一つになっています
天童
天童市は 山形県東部にある人口約6万2千人の市で
将棋駒と温泉のまちとして知られています
乱川扇状地と立谷川扇状地のほぼ中間に位置し
市全体が山形盆地の中央付近に位置するため 全般的に平坦な土地です
最上川の流れのちょうど真ん中あたりにあります
天童市は ものづくり山形の至宝 伝統工芸『天童将棋駒』
全国生産95%のシェアを誇る 天童将棋駒の産地です
また 将棋の町 天童として
職人たちの あくなき挑戦と伝統技術の継承が 将棋文化の夢と未来を支えています
最年少プロ棋士誕生と世間を騒がせている 藤井聡太君(14歳)の出現で
将棋界も 将棋の街天童も注目を浴びる処となりました
天童将棋駒は 名勝負に格式を生む 指先から生まれる宇宙
江戸時代 財政難の天童織田藩が
「勝負に関係するものだから恥じることはない」として
武士に内職を奨励したことが 天童将棋駒の発祥です
明治以来 長く分業制の大衆品が主流だった産地に
高級駒としての歴史を開いたのが
伝統工芸士の作り上げた『盛り上げ駒』です
駒の見立ては 木目・書体・漆の3つだと言われますが
天童将棋駒 伝統工芸士 桜井和男さんの作りだす『盛り上げ駒』には
素人が見ても一目でわかる品格を醸し出しています
駒づくりは受注制作で
依頼者のイメージをどれほど把握できるかが肝心と桜井さん
ものづくりへの謙虚な姿勢は変わらず
後継者育成講座の講師を務めるなど 後続の育成に尽力されています
天童市将棋資料館には
将棋駒のルーツや歴史などが 国内外の貴重な駒とともに展示されています
隣接されている 天童市将棋交流室では 誰でも無料で対局が楽しめます
山形県の最上川河口の湊町 酒田の観光スポット
酒田市は 最上川が日本海へと流れる河口の湊町です
湊町の粋な文化に出会い 庄内の海鮮美食が堪能できる街です
市域の大部分が庄内平野の平坦地で
河川によって運ばれた豊富な土壌で稲作を行っている
そのため 春から夏にかけては田園風景が広がり
海岸沿いの砂丘地ではメロンやイチゴの栽培をしています
元禄2年6月13日(1689年7月29日)に松尾芭蕉が奥の細道で訪れています
本間美術館
江戸時代の豪商 本間家の別荘で 明治以後は皇族を迎える迎賓館の役目を担い
昭和22年に美術館として開館し 多数の重要文化財を所蔵
名勝庭園・鶴舞園は必見!
山王くらぶ
明治28年創建の元料亭 湊町・酒田の歴史や料亭文化などを紹介しています
日本三大つるし飾りの傘福や人形作家・辻村寿三郎氏の作品が展示されています
傘福作りの体験も楽しめます
海向寺
湯殿山信仰を伝承する寺院で 江戸中期に現在地に移転
庄内地方にある6体の即身仏のうち2体が安置されています
厳しい木食行をおこない 即身仏に至った忠海上人を祀っています
日和山公園
日本最古級の木造六角灯台越しに 酒田港や最上川を一望でき
『日本の夕陽百選』にも選ばれた日本海に沈む夕陽を見ることが出来ます
往時活躍した千石船を再現した船や 酒田ゆかりの文人 墨客を紹介した
29基の文学碑を眺めながら散策を楽しめます
さかた海鮮市場
酒田港近くにあり 1階には庄内浜で水揚げされたばかりの新鮮な魚介が並ぶ鮮魚店
2階には 旬の地魚を楽しめる食事処があり ウッドデッキからは酒田港が一望できます
山居倉庫
明治26年に建てられた土蔵造りの米の保管倉庫
ケヤキ並木とともに12棟が建ち並ぶ景観は 米どころ庄内のシンボル的存在
「庄内米歴史資料館」や物産館の「坂田夢の倶楽」も併設
本間家旧本邸
二千石格式の長屋門構えの武家屋敷で 酒田市最古の木造建築
玄関前に樹齢400年の見事な臥龍の松があり
邸内は武家造りと商家造りが一体となった珍しい建築です
旧鐙屋
江戸時代 日本海海運により繫栄した廻船問屋
国指定史跡の家屋は 1845年の大火直後に再建されたとされ
当時の庄内で広く用いられた「石置杉皮葺屋根」の町屋造りです
まとめ
山形県は 県内全市町村から温泉が湧き出るなど
観光資源に恵まれた素敵なところですね
天童の人間将棋や山形花笠まつり
日本一の芋煮会フェスティバルなど
魅力的なイベントも数多いため多くの旅行者が足を運びます
米沢市には戦国期の名将上杉謙信を祀った上杉神社があり
山形市には国の史跡に指定されている立石寺など
歴史遺産も豊富なのが特徴ですが
山形はラーメン消費量が全国有数と言われており
米沢ラーメンや酒田ラーメンが有名です