結婚式の流れ 神前結婚 キリスト教式 仏前結婚式 挙式スタイルの違い

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現在、結婚式の挙式スタイルは多様化しています。
一般的に認識されているオーソドックスな、
神前結婚式・キリスト教式結婚式・仏前結婚式の、
三つの結婚式・挙式についてご紹介します。
なお、挙式の流れは祭神や教派のよって、
異なることがあります。
また、昔の結婚のしきたりについてまとめています。

  

神前結婚式

『神前結婚式』が、現在のような形になったのは、
明治三十三年の大正天皇と貞明皇后の御成婚に始まります。

この結婚式の内容を基本に、日比谷大神宮(現・東京大神宮)が、
神前結婚式の形式を作り、それが一般に普及して、
現在のような神前結婚式の様式が出来上がりました。

現在は本格的に神社で挙式を執り行うケースもありますが、
結婚式の準備や披露宴などを考慮して、
ホテルや結婚式場の神殿で挙式を行うことが多くなっています。

神前結婚式の流れ

①入場

巫女の先導で、新郎新婦を先頭に媒酌人夫婦、
両親、血縁の近い順に親族が入場します。

②修祓の儀

新郎新婦をはじめ、参列者全員の心身を清めるお祓いの儀式をします。

③斎主一拝

神職(斎主)が、神座に向かって一拝するのに合わせて、
全員も一拝します。

④祝詞奏上

神職(斎主)が、神様に対して、結婚を奉告し、
祝詞を読み上げます。

⑤三献の儀

新郎新婦が、交互に御神酒を飲み交わして、
夫婦の契りを結ぶ 三三九度の儀式です。

⑥誓詞奏上

新郎新婦が、神前で誓いの詞を読み上げる儀式です。

⑦玉串奉奠

玉串(神榊の小枝に半紙で作った紙垂を下げたもの)を、
挙式が滞りなく執り行われたお礼として、神前に供える儀式です。

⑧神楽奉納

太鼓や笛などに合わせた巫女の舞を奉納します。

⑨親族杯の儀

結婚によって結ばれた新たな親族の誕生を祝って御神酒を頂く儀式です。

⑩斎主一拝

神職(斎主)が、神棚に向かって一拝するのに合わせて、
参列者全員が起立して一拝します。

⑪退場

神職(斎主)が、退場した後、新郎新婦と参列者が退場します。

キリスト教式結婚式

『キリスト教式結婚式』を挙げたいと希望する場合は、
ホテルや専門の結婚式場が設けているチャペルで行うことがほとんどです。

キリスト教の宗派には、カトリックとプロテスタントに大別されますが、
ホテルや専門の結婚式場が設けているブライダルチャペルで行われる、
キリスト教式結婚式は、一般的にプロテスタント式です。

ここでは、ホテルなどで一般的に行われている、
プロテスタント式結婚式の流れに沿った式次第をご紹介します。

キリスト教式結婚式の流れ

①参列者の入場

参列者が式場に入場して着席します。
着席する位置は、祭壇に向かって右側が新郎の関係者で、
左側が新婦の関係者です。

②新郎の入場

新郎がベストマン(新郎に指輪を渡す係)と一緒に入場し、
祭壇の前に立ちます。

③新婦の入場

新婦が父親と一緒に入場し、バージンロードを歩いて新郎の傍らまで進みます。
その後、父親が新郎に新婦を引き渡します。

④讃美歌斉唱

全員起立して、讃美歌を歌います。

⑤挙式開始の宣言

聖職者が挙式の開始を宣言します。

⑥誓いの言葉

聖職者が新郎新婦に、結婚の誓いを求め、
新郎新婦は参列者の前で結婚を誓います。

⑦指輪の交換

聖職者の祝福を受けた指輪を、お互いの左手の薬指にはめます。

⑧誓いのキス

新郎が新婦のベールを上げて、誓いのキスをします。

⑨結婚成立を宣言

聖職者が、新郎新婦の右手を重ねた上に手を置いて、
神の恵みがあるようにと祈り、
結婚が成立したことを宣言します。

⑩退場

新郎新婦が、参列者の祝福を受けながら、
バージンロードを歩いて退場します。

仏前結婚式

『仏前結婚式』は、仏教に感謝するとともに、御加護を願う結婚式です。

現在は、信仰する宗派の寺院で挙式することが一般的になっていますが、
仏前結婚式の設備を整えた結婚式場もあるので、
そうした式場を利用することも可能です。

式次第は、宗派によって多少異なります。

仏前結婚式の流れ

①入堂

父母、親族が入堂して着席します。
その後、新郎は媒酌人と、新婦は媒酌人夫人に介添えされながら入堂し、
仏前に進んで着席します。

②焼香・合唱礼拝

司婚者である僧侶が、結婚式の始まりを告げ、
仏前で焼香・合唱礼拝を行い、参列者も一緒に合唱礼拝します。

③敬白文朗読

司婚者が、仏様とご先祖様の霊に向かって、
結婚を報告する敬白文を読み上げます。

④念珠授与

司婚者が、仏前に供えられている念珠を、
新郎新婦に授与します。

⑤司婚の辞

仏前で結婚を誓う儀式です。
司婚者が、新郎新婦に生涯の苦楽を共にする旨を問いかけ、
新郎新婦が、誓いの言葉を述べます。

⑥誓詞の朗読・焼香

新郎が誓詞を読み上げて、自分の名前を述べます。
続いて新婦が自分の名前を述べた後、
新郎、新婦の順に、お焼香します。

⑦式杯・親族杯の儀

神前結婚式の三献の儀にあたる杯の儀式です。

⑧司婚者法話

司婚者(僧侶)のお祝いの言葉をいただきます。

⑨合唱拝礼

司婚者が仏前に向かって合掌します。
新郎新婦、参列者も合掌します。

⑩退堂

司婚者の退堂に続いて、新郎新婦、媒酌人夫婦、両親、親族の順に退堂します。

昔の結婚のしきたり

かつて、結婚は家同士の結びつきという意識が強く、
当事者より親の意志が尊重されていました。

仲人の紹介によって見合いをし、結納を交わし、
結婚式の後に披露宴を催すという形が一般的でした。

女性は嫁ぎ先で家風になじむよう要求され、子供ができなかったりすると、
離縁されることもしばしばあったようです。

こうした婿方(男性側)を重んじる背景としては、
格式を重視する武家社会の結婚様式が、
民間に影響を与えていたことがあげられます。

それ以前は、庶民の間では村祭りなどをきっかけとして伴侶を得る、
恋愛結婚が主流でした。

見合いによる結婚の場合には、さまざまな儀式が行われてきました。

まず、結納の際には仲人が嫁方の家に結納品(酒肴や金品)を持参し、
これを嫁方が受け取り、
ともに飲食をすることによって婚約が成立しました。

ただし、地域によっては婚約の後に結納を行うところもあり、
必ずしもそのしきたりは一様ではなかったようです。

嫁入り当日は、花嫁の自宅で花嫁衣装を着て、
迎えに来た仲人とともに婿の家に向かいます。

そして、生家を出る際には、
「再び戻ってこないように」という願いを込めて、
葬式の時に習って門火を焚いたり、
また、花嫁一行が婿の家に到着する時にも、
同じように門火を焚く風習がありました。

さらには、道中あるいは婿の家に入る際に、
花嫁に雨除けの笠を被せる習わしもあったようです。

昔の結婚の儀式には火と水がともなう風習が、
多くの地域で共通した特徴となっています。

昔の結婚式は、家で行う結婚式が主流で、
婿家に入るための儀式が終わると、
一同は座席について杯を交わしました。

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あとがき

結婚は人生における大きなセレモニーです。
昔と今では形式はもちろん、
考え方も随分違ってきていますが、
新しい家族を作って幸せに暮らすという、
基本的な目的は変わらないことですね。