紫陽花の鉢植えがしおれてしまうのはなぜ?肥料のやり方や置き場所で最適なのは?

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子供の頃、紫陽花はしおれやすいから、
水差しに飾るときは、
水切りをして切り口を炙ると長持ちすると聞きました。

それは、土に生えていた紫陽花なので、
鉢植えの場合はどうなのでしょうか?

紫陽花の鉢植えで、
肥料のやり方や置き場所について、
まとめてみました。

紫陽花の鉢植えがしおれてしまうのはなぜ?

紫陽花は丈夫で育てやすいと言われますが、
鉢植えでも、庭植えでも、枯れることがあります。

紫陽花が枯れる理由には、
どのようなことがあるのでしょうか?

・紫陽花、枯れる理由は?

1.紫陽花の鉢が小さい

お店で売られている鉢植えの紫陽花は、
株の大きさに対して鉢が小さいものがほとんどです。

これは、デザイン的な問題もありますが、
鉢が小さい方が花がよく咲くためでもあります。

植物は、過酷な環境に置かれると、
子孫を残すために花を咲かせ実をつけようとします。

お店で売られている状態の紫陽花は、
まさに過酷な環境で花を咲かせている状態です。

しかし、
鉢が小さいと、根がまわってしまい、
根腐れをおこす可能性があります。

園芸店で売られている紫陽花は、
プラスチック製の鉢に植えられている場合が多いです。

駄温鉢など、湿度を調整してくれる、
やや大きめの鉢に植え替える必要があります。

鉢植えで購入した紫陽花は、
花後に剪定して植え替えるのが安心です

2.水やりが不適切

紫陽花は水分をとても必要とする花です。

地植えで育てているのであれば、
多少の水不足で枯れてしまうことはあまりありません。

しかし、鉢植えの場合は、
水不足の状態が続くと枯れてしまいます。

また、過剰に水を与えすぎているのも枯れる原因になります。

常に土がぬれている状態や、
水受けのお皿に水が溜まっていると、
根腐れをおこしやすく病気にかかりやすくなります。

特に、
夏場の高温時期は根腐れをおこしやすいので注意が必要です。

土の状態をよく観察し、
土が8割がた乾いたら、
鉢底から流れ出るほどたっぷりの水を与え、
受け皿の水は捨てておきます。

3.植え替え時期が不適切

園芸店で売られている鉢植えの紫陽花は、
植え替えてあげる必要があります。

また、鉢植えで育てている場合には、
2年に1度は、
ひと回り大きな鉢に植え替えると元気に生長します。

しかし、植え替えの時期には注意が必要です。

花が咲いている間は、
株の栄養は花にとられているので、
植え替えないほうが良いでしょう。

買ってきた鉢植えをすぐに違う鉢や、庭に植え替えると、
花がしおれて、枯れてしまう原因になります。

花が終わってから、
花後の剪定を行い、その後に植え替えを行います。

※花を観賞して、すぐ剪定して植え替えるのが実はいちばん安全です。

4.葉焼けを起こしている

葉の先が乾いて、茶色っぽく枯れているのであれば、
日差しが強すぎて葉焼けを起こしていることがあります。

真夏に、
紫陽花を直射日光に当てるのは無理があります。

特に西日の射す場所はたいへん苦手です。

鉢植えは、
半日陰や明るい日陰などに移動します。

地植えで、株の移動ができない場合は、
遮光ネットやスダレで半日陰のスペースを作るようにします。

紫陽花の鉢植えで肥料のやり方は?

紫陽花 栽培データを紹介します。

英名・学名 hydrangea・hydrangea macrophylla
形態 落葉低木
原産地 熱帯アジア
草丈/樹高  20cm~400cm
開花期 5月中旬~8月
花色 白、ピンク、赤紫、青、紫、バイカラー
栽培難易度(1~5)  3 手入れをすると育てやすい
耐寒性 普通
耐暑性 やや弱い~普通
特性・用途  耐陰性がある、落葉性

紫陽花の鉢植えの育て方

・苗木選び

紫陽花の苗木は、
4月~5月に園芸店の店頭に並びます。

好みの花を見つけたら、
まず品種名のラベルが付いているかどうかを確かめましょう。

紫陽花の苗は、
開花した状態で売っていることがほとんどです。

良い良苗を選ぶポイントは、元気な苗であり、
開花してから時間が経っていないということです。

ガクアジサイは、両性花の蕾が多い方がよく、
手まり型は花が固くしっかりとしたものが良いでしょう。

また、枝が太くしっかりとしているか、
葉の色が濃く分厚いかも確認して買い求めます。

・栽培環境

紫陽花の苗は、
プラスチック鉢に植えてあることが多いです。

プラスチック製の鉢は軽くて安価なのですが、
通気性が悪いため栽培環境としては適しません。

植物の根は呼吸しているので、
空気をよく通す素焼鉢がお勧めです。

アジサイの花がきれいに咲くためには日当たりも重要です。

紫陽花の鉢は適度に日の当たる半日陰や、
西日の当たらない場所に置くと丈夫に育ちます。

・植え付け

紫陽花は、
鉢花として店頭に並ぶことが多いです。

ハイドランジアは花が終わったら剪定をし、
植え替えます。

ヤマアジサイは、
買い求めてすぐに植え替えたほうがよく、
もったいないのですが、植え替えと同時に剪定を行います。

アジサイは根の生長が早いため、
植え替えの時はひとまわり大きな鉢に植え替えます。

・用土

紫陽花は水はけのよい用土を好みます。

赤玉土をベースに、腐葉土や鹿沼土を配合すると良いです。

一般的には、赤玉土:腐葉土を7:3に配合します。

市販の培養土を利用する時も、
赤玉土を半分くらい配合すると水はけがよくなります。

・水やり

鉢植えのアジサイの水やりは、
土が乾いたらたっぷりと水を与えます。

6月~9月上旬の気温が高い時期は、
特に乾燥に気を付けてください。

・花後の剪定

紫陽花の花は、
特に剪定をしなくても毎年花を咲かせます。

しかし、アジサイは生長がとても早く、
剪定しないと驚くほど大きくなってしまいます。

鉢植えでは大きく育ち過ぎると、
株の傷みや栽培管理もたいへんですので、
剪定は行うことをお勧めします。

翌年も花を楽しみたい場合は、
アジサイの花が咲き終わった後、
花の2~4枚下の茎を切り落とします。

・剪定して小さく育てるコツ

紫陽花を小さ目に仕立てたい場合には、
秋に花芽を確認してから、そのすぐ上で剪定します。

翌年の花を鑑賞せずに、樹形を整えたい場合には、
丈の3分の1くらいまで剪定するのが良いです。

どうしても花が見たいときには、
樹の半分ほどを丈の3分の1くらいまで剪定します。

・冬の剪定

紫陽花の休眠期である11月~3月上旬には、冬剪定を行います。

冬剪定は、
混んだり枯れて弱っている枝を選んで切り、
株の風通しを良くするために行います。

冬の剪定は、
枝が混んでいなければ必要ありませんが、
枯れ枝やゴミなどは、きれいに取り除いておきます。

・肥料

紫陽花は、寒肥と花後の追肥が必要です。

鉢植えでは、少なめに2~3回に分けて施します。

寒肥は、発酵油かすなどの固形肥料や、
油かすと骨粉を7:3で混ぜた有機肥料がよいでしょう。

5号鉢では一回につき5~6g、
6号鉢では10gが適量です。

花後の追肥は、
花が終わってから1か月から2か月後に行います。

発酵油かすや、遅効性化学肥料を1~2回施します。

一回につき5号鉢で5~6g、
6号鉢で10gが適量になります。

・植え替え

紫陽花の植え替えは、
休眠期である11月~3月上旬か、
5月~9月中旬の花後に行います。

花後の植え替えでは、
花が咲いた枝を剪定してから植え替えを行います。

鉢は、ひとまわり以上大きな鉢を用意します。

古い鉢から苗を抜いたら、
必ず根鉢をひとまわり崩して発根を促します。

鉢底に小石を敷き、
赤玉土をベースにした、
用土を少し入れてから苗を植え付けます。

用土は隙間が無いよう、棒など突いて入れます。

植え替えた後はたっぷりと水を与えましょう。

・挿し木

紫陽花は、緑枝挿しと休眠枝挿しの、
2通りの方法で挿し木を行うことができます。

どちらの方法でもよく発根し、
手軽に増やすことができます。

・病害虫

紫陽花は病害虫の被害が少ない植物ですが、
全く被害が無いとは言えません。

チャノキイロアザミウマは葉の形を悪くします。

ハダニは葉裏に群生し、
葉の表面にかすり状の斑点を作ります。

アジサイハバチは葉を円形状に食い荒らします。

シイノコキクイムシは枝に点々と穴を開け、
枝を枯らしてしまいます。

◎注意事項

紫陽花は栽培しやすい植物ですが、
繁殖力が大きいせいで、
鉢植えでは大きく育ちすぎてしまうことがあります。

栽培スペースに合わせてコンパクトに育てるためには、
適期に強めに剪定する必要があります。

剪定時期には注意が必要で、
春先に適当に剪定してしまうと、
花芽を切り落としてしまい、花が咲かないことがあります。

紫陽花の育て方、肥料について調べてみました、
枯らさない様に育てたいですよね。

紫陽花の鉢植えの置き場所で最適なのは?

紫陽花の鉢植えの、置き場所で特に気にするのは、
夏の西日と冬の寒風です。

紫陽花の基本は、
「午前中は日なた、午後は日陰」
「冬は寒風があたらない場所」ですね。

でもそんなに都合の良い場所がタップリとある訳ではありません。

【買ってきた鉢植えアジサイの置き場所(開花中)】

花屋や園芸店から買ってきた花鉢は、
リビングに置いて楽しめます。

あまり暑くない日は、
レースのカーテン越しに光をあててあげたりしますが、
天気予報で暑くなりそうな日は、
カーテンを閉めて日陰にします。

売られている花鉢は温室育ちなので、
あまり暑かったり風通しが良かったりで、
葉からの蒸散が増えるとダメになりやすく、
直射日光は厳禁です。

【冬の置き場所】

冬場は寒さを避けるため、南側のベランダに集合します。

ベランダの柵の隙間を板で塞ぐ以外は、
特に風よけなどはしませんが、
弱いものは寒風で枝先の花芽などがやられてしまいます。

本当は寒冷紗などで覆った方が良いのかもしれません。

ビニールで囲むと、
昼間暖かくなって芽が早く活動開始してしまい、
そこを朝晩の冷えや霜でやられてしまう恐れがあるので、
やらないようにしています。

あとがき

紫陽花の、育て方のおさらいをします。

1.アジサイは鉢花の状態で売っていますが、
花後に剪定し、
一回り大きな素焼鉢に植え替えましょう。

2.アジサイの花を元気に咲かすには、
日当たりの良い日陰に置きます。

3.とくに真夏の水切れに注意しましょう。

4.花後は短めに切り詰め、
鉢の容量とのバランスをとります。

これらに注意して、
紫陽花を枯らさない様にしましょう。