不思議の国のアリス展の魅力 兵庫県立美術館2019~全国巡回日程とあらすじ

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不思議の国のアリスは世界的にも有名な物語で、
全世界で170か国以上もの言語に翻訳され、
その発行部数は1億部を超えるともいわれるベストセラーです。

『不思議の国のアリス』は、
初めて出版されてからすでに150年以上の月日が流れてもなお、
絶えることなく読み継がれている物語です。

『不思議の国のアリス』の魅力はどこにあるのでしょうか?

不思議の国のアリスのあらすじとともに、
その魅力を知りたいですね。

2019年に開催される不思議の国のアリス展の魅力と、
兵庫県立美術館に始まる2019年の全国巡回日程をお知らせします。

  

不思議の国のアリス展 魅力の概要

2019年の不思議の国のアリス展
The Magic Alice in Wonderland Exhibition

『不思議の国のアリス』展は、この物語の誕生から今に至るまで、
常に「アイドル」的な存在であり続けるアリスを展観することで、
アリスの物語がなぜこんなにも人々を惹きつけてやまないのか、
という疑問を共に探り出そうとするものです。

アリスの物語は、英国の児童文学を教訓主義の呪縛から、
はじめて解き放った児童書として、
文学史上確固とした地位を築いていますが、
児童文学作品としては、それこそ例外と言って良いほど、
多種多様な批評研究の対象とされてきました。

そして同時に、画家、イラストレーターをはじめ、
さまざまなジャンルの芸術家の創作意欲をも刺激し続けています。

さあ、それでは『不思議の国のアリス』の
「不思議な魅力」をご一緒に探しにゆきましょう。

『不思議の国のアリス』展では、不思議の国のアリスをはじめ、
その後に書かれた『鏡の国のアリス』の挿絵や、
資料などが公開されています。

アリスはもちろん、シロウサギやチェシャネコ、
ハンプティ・ダンプティなど、
アリスの世界でおなじみのキャラクターに出逢うことができます。

不思議の国のアリス展 兵庫県立美術館

★兵庫県立美術館

【神戸会場】

開催期間
2019年3月16日(土)~5月26日(日)の 62日間です

休館日
月曜日および 4月30日と5月7日
4月29日と5月6日は開館されます。

ただし、祝日法などの改正により、
休館日・開館日が変更になる場合があります。

開催会場
兵庫県立美術館 ギャラリー棟 3F
兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通 1丁目1番1号

兵庫県立美術館までのアクセス方法
JR神戸線 灘駅より徒歩10分
阪神電鉄本線 岩屋駅(兵庫県立美術館前)より徒歩8分
阪急神戸線 王子公園駅より徒歩20分

開催時間
午前10時~午後5時(最終入場は、閉場の30分前まで)

観覧料金
当日券の販売期間
2019年3月16日(土)~5月26日(日)

一般 1,400円  高校・大学生 1,000円   小・中学生 600円

販売場所
ローソンチケット(Lコード53878)
ちけっとぴあ(Pコード992-018)
セブンチケット
CNプレイガイド
阪神プレイガイド
チケットポート他 にて販売

前売券の販売期間と20名以上の団体料金

前売券の販売期間
2019年1月19日(土)~3月15日(金)

一般 1,200円  高校・大学生 800円  小・中学生 400円

特別先行前売券の販売期間
2018年12月15日(土)~2019年3月15日(金)

HARD ROCK CAFE ピンズ付き前売券
一般 3,200円  高校・大学生 2,800円  小・中学生 2,400円

販売場所は、ローソンチケットでのみ販売(Lコード 53878)

不思議の国のアリス展 全国巡回情報

★松本市美術館
7月13日~9月8日

★そごう美術館
9月21日~11月17日

★福岡市美術館
12月3日~2020年1月19日

★静岡

★名古屋

★???

不思議の国のアリス展の魅力

📕 1章 始まりの話 ― アリス誕生

世界中の多くの人に世代を超えて愛されている
『不思議の国のアリス』の作者ルイス・キャロルは、
英国オックスフォード大学のクライスト・チャーチの数学講師でした。

本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドッドソンといいます。

キャロルは幼いころより創作意欲に富み、数学者として書物を著す一方、
詩や物語も書く青年でした。

その彼の人生を大きく変えたのが、
学校に新しく赴任してきたリデル学寮長の娘、
アリス・リデルに出会ったことでした。

1862年のある夏の午後、
アリスと二人の姉妹を連れてボートでの遠出に出かけたキャロルは、
三姉妹からお話をするようせがまれます。

そこで生まれた物語が、
『不思議の国のアリス』の原点となった『地下の国のアリス』 です。

この話をとても気に入ったアリスが、
「今日のお話を本に書いて」とねだったので、
キャロルは自筆の挿絵入りの本を完成させてアリスに贈ったのでした。

すると、その話があまりにもおもしろかったので、
周囲から出版を勧められることになったキャロルは、
当時の人気画家ジョン・テニエルに、出版に向けて挿絵を依頼します。

その後、1865年に『不思議の国のアリス』が出版されると、
キャロルは一躍人気作家になります。

そして、この時のテニエルの挿絵が、
後のアリス像を決定づけることになっていくのです。

📕 2章 アリスの物語 ― 不思議の国への招待

『不思議の国のアリス』は、
12章からなる物語で42枚の挿絵を含んでいて、
その“42”という数はルイス・キャロルが好んで使う数でした。

その後に書かれた『鏡の国のアリス』も、
『不思議の国のアリス』と同じ12章からなっています。

2つの物語は、アリスを助けたり、困らせたり、
怒らせたりする魅力的な登場人物にあふれています。

シロウサギやチェシャネコ、ハンプティ・ダンプティなど、
すでによく知っているキャラクターもいることでしょう。

第2章 アリスの物語 ― 不思議の国への招待では、
この2つの物語が、現在活躍中の世界的に有名な7名のアーティストによって、
色鮮やかに語られてゆきます。

物語を読んだことがない人でも、
知らず知らずのうちにアリスの世界に引き込まれ、
これらの物語に心新たに出会うことができるでしょう。

📕 3章 アートの国 ― 世界が愛する永遠のアリス

『不思議の国のアリス』の世界観は、本にとどまらず、
さまざまな分野でも広く愛されています。

映画、アニメーション、舞台などにも、その姿を見ることができますし、
多くのクリエーターたちが創作意欲を刺激されることで、
美術や芸術にも昇華されています。

では、この物語が出版から150年以上経った今もなお、
ジャンルを 問わず色あせることもなく、
こんなにも多くの人々を惹きつけてやまないのは、なぜなのでしょうか。

第3章 アートの国 ― 世界が愛する永遠のアリスでは、
多種多様な「アリス」を一堂に集め、
この物語の不思議な魅力に迫ってまいります。

さまざまなア ーティストが独自に独特な「アリス」を創りだすことで、
異なる世界観が次々に加味され、
その魅力が一層奥深いものになってゆくさまを感じていただけることでしょう。

そして、「アリス」はこれからも時代と共に成長し続け、
永遠に唯一無二の存在であり続けることでしょう。

『不思議の国のアリス』のあらすじ

ある日、
アリスは川辺の土手で読書中の姉の傍で退屈を感じながら座っていた。

すると、そこに服を着た白ウサギが、人の言葉を喋りながら通りかかる。

驚いたアリスは、白ウサギを追いかけて、ウサギ穴に落ち、
さまざまなものが壁の棚に置いてあるその穴を長い時間をかけて落下する。

着いた場所は、広間になっていた。

アリスは、
そこで金の鍵と通り抜けることができないほどの小さな扉を見つける。

その傍には不思議な小瓶があり、それを飲んだアリスはみるみる小さくなる。

しかし、
今度は鍵をテーブルに置き忘れて、取れなくなってしまう
(第1章 ウサギ穴に落ちて)

次に、アリスは、不思議なケーキを見つける。
しかし、それを食べると、今度は身体が大きくなりすぎてしまう。
アリスは困って泣き出し、その大量の涙であたりに池ができる。

アリスは、白ウサギが落としていった扇子の効果で再び小さくなるが、
足を滑らせて自分の作った池にはまり込む。

そこにネズミをはじめとして、さまざまな鳥獣たちが泳いで集まってくる。
(第2章 涙の池)

アリスと鳥獣たちは、岸辺に上がり、
体を乾かすために「コーカス・レース」という、
円を描いてぐるぐるまわる競走を行う。

それから、アリスはネズミにせがんで、
なぜ彼が犬や猫を怖がるのかを話してもらう。

この話に対して、アリスは、飼い猫のダイナの自慢話を始めてしまう。

そして、この猫がネズミも鳥も食べると聞いた動物たちは、
逃げ去ってしまう。(第3章 コーカス・レースと長い尾話)

一人になったアリスのもとに白ウサギが戻ってきて、
アリスをメイドと勘違いして自分の家に使いに行かせる。

そこで、アリスは、小瓶を見つけて飲んでしまい、
この効果で再び身体が大きくなり、部屋の中に詰まってしまう。

白ウサギは「トカゲのビル」を使ってアリスを追い出そうとするが、
失敗に終わる。

その後、白ウサギたちは、家のなかに小石を投げ入れた。

この小石が体を小さくさせるケーキに変わったため、
アリスは再び小さくなって家から出られるようになる。
(第4章 白ウサギがちびのビルを使いに出す)

アリスは、動物たちや大きな子犬から逃れて、森に入った。

そこで、キノコの上で大きなイモムシに出会う。

イモムシは、ぞんざいな態度でアリスにあれこれ問いただした後、
キノコの一方をかじれば大きく、
反対側をかじれば小さくなれると教えて去る。

アリスは、キノコを少しずつかじり調節しながら元の大きさに戻る。

次に、小さな家を見つけ、
そこに入るために小さくなるほうのキノコをかじる。
(第5章 イモムシの助言)

その家は公爵夫人の家であり、
家の前ではサカナとカエルの従僕がしゃちほこばった態度で、
招待状のやり取りを行っている。

家の中には、赤ん坊を抱いた無愛想な公爵夫人、
やたらとコショウを使う料理人、
それにチェシャ猫がいた。

料理人は、料理の合間に手当たり次第に、赤ん坊にものを投げつける。

アリスは、公爵夫人から赤ん坊を渡されるが、
家の外に出るとそれは豚になって森に逃げていく。

アリスが森を歩いていくと、樹上にチェシャ猫が出現し、
アリスに三月ウサギと帽子屋の家へ行く道を教えたあと、
「笑わない猫」ならぬ「猫のない笑い」を残して消える。
(第6章 豚とコショウ)

三月ウサギの家の前に来ると、
そこでは三月ウサギ、帽子屋、ネムリネズミがテーブルを出して、
終わることのないお茶会を開いている。

帽子屋は、同席したアリスに答えのないなぞなぞをふっかけたり、
女王から死刑宣告を受けて以来、
時間が止まってしまったといった話をしたりする。

しかし、アリスは、好き勝手に振舞う彼らに我慢がならなくなり、
席を立つ。

すると、近くにドアのついた木が見つかった。

入ってみると、アリスが最初にやってきた広間に出る。

そこで、アリスは、キノコで背を調節し、金の鍵を使って、
今度こそ小さな扉を通ることができる。
(第7章 狂ったお茶会)

通り抜けた先は美しい庭で、
そこでは手足の生えたトランプが庭木の手入れをしている。

そこにハートの王と女王たちが兵隊や賓客をともなって現われる。

癇癪持ちの女王は、庭師たちに死刑宣告をした後、
アリスにクロッケー大会に参加するよう促す。

しかし、そのクロッケー大会は、槌の代わりにフラミンゴ、
ボールの代わりにハリネズミ、
ゲートの代わりに生きたトランプを使っているので、すぐに大混乱に陥る。

そこに、チェシャ猫が空中に頭だけ出して出現し、女王たちを翻弄する。

しかし、女王が飼い主の公爵夫人を呼び出すころには、
チェシャ猫は再び姿を消している。
(第8章 女王陛下のクロッケー場)

やってきた公爵夫人は、なぜか上機嫌で、
アリスが何かを言う度に、教訓を見つけ出して教える。

女王は、公爵夫人を立ち去らせ、クロッケーを続けようとする。

しかし、参加者に次々と死刑宣告をしてまわるので、
ついに参加者がいなくなってしまう。

女王は、アリスに代用ウミガメの話を聞いてくるように命令し、
グリフォンに案内をさせる。

アリスは、代用ウミガメの身の上話として、
彼が本物のウミガメだったころに通っていた学校の教練について聞かされる。

ちなみに、この教練は、
キャロルの言葉遊びによってでたらめな内容になっている。

たとえば、読み方ではなく這い方、
絵画ではなくだらけ方などである。
(第9章 代用ウミガメの話)

しかし、グリフォンが口をはさんだので、
今度は遊びの話をすることになる。

代用ウミガメとグリフォンは、
アリスに「ロブスターのカドリール」のやり方を説明し、
節をつけて実演してみせる。

そのうち裁判の始まりを告げる呼び声が聞こえてきたので、
グリフォンは、唄を歌っている代用ウミガメを放っておいて、
アリスを裁判の場へ連れてゆく。
(第10章 ロブスターのカドリール)

玉座の前で行われている裁判では、
ハートのジャックが女王のタルトを盗んだ疑いで起訴されており、
布告役の白ウサギが裁判官役の王たちの前でその罪状を読み上げる。

アリスは、陪審員の動物たちに混じって裁判を見物する。

しかし、
その間に自分の身体が勝手に大きくなりはじめていることを感じる。

裁判では、証人として帽子屋、公爵夫人の料理人が呼び出され、
続いて3人目の証人としてアリスの名が呼ばれる。
(第11章 誰がタルトを盗んだ?)

アリスは、何も知らないと証言する。

しかし、王たちは新たな証拠として提出された詩を検証して、
それをジャックの有罪の証拠としてこじつける。

アリスは、裁判の馬鹿げたやり方を非難しはじめ、
ついに「あんたたちなんか、ただのトランプのくせに!」と叫ぶ。

すると、トランプたちはいっせいに舞い上がってアリスに飛びかかる。

アリスが驚いて悲鳴をあげると、
次の瞬間、アリスは、
自分が姉の膝を枕にして土手の上に寝ていることに気がつく。

自分が夢を見ていたことに気づいたアリスは、
姉に自分の冒険を語って聞かせた後で、走り去ってゆく。

一人残った姉は、アリスの将来に思いを馳せる。

不思議の国のアリス展の音声ガイド

不思議の国のアリス展の音声ガイドは2種類!

🎤 「魅惑のワンダーランド」編

まずは、
声優の平田広明さんがナレーションを務める、
「魅惑のワンダーランド」編です。

謎の英国紳士が、
不思議の世界をご案内いたします。

平田広明(ひらたひろあき)さんのプロフィール

映画では「アリス・イン・ワンダーランド」のマッドハッター役、
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウ役など、
ジョニー・デップの吹き替えのほか、
アニメ「ONE PIECE」のサンジ役や、
ゲーム「グランブルーファンタジー」のラカム役など、
数多くの作品を担当しています。

平田広明さんは、
第11回東京アニメアワードで声優賞
「TIGER&BUNNY」ワイルド タイガー/鏑木・T・虎徹役、
第6回声優アワードで主演男優賞を受賞されています。

🎤 「クイズ・バトル」編

もう1つは「クイズ・バトル」編です。

東大発の知識集団QuizKnockが、
展示作品にまつわるクイズを出題いたします。

「クイズ・バトル」の音声ガイドは、
QuizKnockを率いる東大生クイズ王・伊沢拓司さん、
果たしてあなたは全問正解できるでしょうか?

あとがき

不思議の国のアリスといえば、
金髪の長い髪にリボンを結び、
ふわっとした青いワンピースに白いエプロンをつけた少女のイメージですが、

それは1951年に制作されたディズニーアニメ映画
『ふしぎの国のアリス』のキャラクターです。

不思議の国のアリス 原作のあらすじは、
とても複雑で、謎の多いちょっと怖いストーリーです。

不思議の国のアリス展で、
その謎に迫ってみませんか?