奈良の紅葉の穴場6選 写真のスポットとインスタ映えする名所の見頃は?

秋の行事

ひときわ艶やかになる古社寺に、秋化粧を施した山々や渓谷など、
奈良には県内一円に、全国屈指の紅葉スポットが点在しています。

その中でも奈良の紅葉の穴場といわれるスポット、

錦の里と称される『正暦寺』
100mも続くもみじのトンネルが美しい『吉野山奥千本』
落ち葉もまた美しい穴場の『鳥見山公園』
世界遺産で紅葉を楽しむ『春日山遊歩道』
鹿も一緒に撮るなら『飛火野』
紅葉と庭園美のコラボ『依水園』をご紹介します

桜の名所は紅葉も絶景です。
秋の奈良でしか撮ることのできない写真スポットと、
インスタ映えする名所の見頃や見どころをお伝えします。

奈良の紅葉 インスタ映えするスポット

地元の人にも、観光で奈良を訪れた人にも人気の高い名所を選ぶなら、
東大寺近辺をはじめ、
紅葉の見どころがいっぱいの奈良公園をおすすめします。

桜井市南部の多武峰(とうのみね)の紅葉の中に社殿が浮かび上がる談山神社、
宇陀市の室生寺、桜井市の長谷寺などは人気の4大スポットです。

それらはいずれ劣らぬ美しさで、
紅葉風景を存分に堪能できることは間違いありません。

しかし、紅葉のシーズンともなると、
観光客で混雑し、静かに風情を味わえないのが残念なところです。

奈良公園や浮雲園地、浮見堂などは東大寺周辺のメジャーエリアですから、
観光客でごった返していますが、
早朝の飛火野や原生林まで足を延ばせば、
まだまだ静かに紅葉を楽しむことが出来ます。

紅葉の名所を訪ねるとき、
その素晴らしい景色を写真に納めたいと考える人は多いと思います。

紅葉などの美しい景色を写すときは、
人物を撮る場合とは逆に、太陽を背にした順光状態は避けることです。

紅葉は、逆光や横から太陽の光が当たっている向きを探して撮影すると、
陽光が透けて、色づいた葉がキラキラと輝き、
紅葉の鮮やかさを表現できます。

正暦寺

奈良の菩提山にある正暦寺は、
日本の清酒発祥の地として知られる古刹です。

古来「錦の里」と形容される通り、3000本を超える木々が色づき、
境内が赤に黄色にと染め上げられていきます。

もみじの木々に囲まれて立つ本堂や、
国の重要文化財でもある福寿院客殿から眺める庭園美など、
紅葉の見どころがとても多いところです。

付近を流れる菩提仙川が境内に流れ込んでいて、
川と紅葉との対比が見事です。

紅葉に染まる川に導かれるように山門をくぐれば、
境内の変化に富んだ風景が待っています。

正暦寺
別名「錦の寺」とも称せられる正暦寺は県内有数の紅葉の名所。広大な境内には多くのカエデが茂り、晩秋の頃が見頃。特に客殿福寿院からの眺めがおすすめ。
場所:奈良市菩提山町157

電話:0742-62-9569(正暦寺・寺務所)

公開日時:9時~17時(12月~2月は、16時まで)

料金:¥500円

吉野山奥千本

吉野山は桜の名所として全国的に有名ですが、
実は紅葉の名所でもあることは、意外と知られていません!

なかでも『奥千本』のハイキングコースに、
100mほど続く、紅葉のトンネルは圧巻です。

見下ろしても良し、見上げても良しの絶景ポイントです。

また、葛城山や二上山(にじょうさん)、金剛山といった山々の、
紅葉が一望できます。

紅葉につつまれ、ひっそりと立つ西行庵は、
西行が3年間過ごした庵で、
ここも奥千本随一の紅葉の名所です。

吉野山山中の高城山展望台からの景色も見どころです。


桜の名所として名高い吉野山。紅葉のシーズンには春の桜色とは対照的に、赤や黄、橙色に山全体が覆われ、見事な光景が楽しめる。10月中旬からはサクラ、11月上旬からはモミジの紅葉が見ごろとなり、ロープウェイからの眺めや夜のライトアップも息をのむ美しさだ。
吉野山奥千本

場所:奈良県吉野郡吉野町吉野山

電話:0746-32-1007 (吉野山観光協会)

鳥見山公園

標高735mの鳥見山の、頂上近くにある自然公園は、
県民にもあまり知られていない紅葉の穴場スポットです。

木々の紅葉ももちろん素晴らしいのですが、
落ち葉の美しさはまた格別です。

見頃よりも少し過ぎた時期に訪れる方が、
綺麗な落ち葉が見られるので、断然おすすめです。

公園内には東海自然歩道が通り、
美しく色づいた紅葉の絨毯を楽しみながら、
ハイキング気分で散策できます。

鳥見山公園

場所:奈良県宇陀市棒原萩原元萩原2741-2

電話:0745-82-2457(宇陀市観光協会)

春日山遊歩道

奈良市街の東方に位置する春日山原始林は、
古来、春日大社の神山として狩猟や伐採が禁止されてきたため、
現在でも手付かずの自然が残っている世界遺産です。

ハイキングコースがいくつかありますが、
おすすめは春日山遊歩道です。

自然のままの森林のため、
紅葉する樹木自体はそれほど多くありませんが、
原始林の中にもみじが溶け合う、
ココでしか見られない紅葉風景には一見の価値があります。

春日山遊歩道

場所:奈良市春日野町

電話:0742-22-0375(奈良公園事務所)

飛火野

興福寺・東大寺・春日大社などを含む、広義の奈良公園は、
全国的によく知られた紅葉の名所です。

観光客の賑わいを避けるのなら、
おすすめは春日大社の西側に広がる芝生の広場『飛火野』です。

特に早朝は格好の撮影タイムで、
朝日に照らされたナンキンハゼの清々しい紅葉風景が、
見られるだけでなく、
芝生を食む鹿の姿も収めることが出来ます。

気象条件が揃えば、朝靄がうっすらと漂い、
神秘的な光景に出会えることもあります。

飛火野

場所:奈良市春日野町

電話:0742-22-7788(春日大社)

依水園

依水園は、国の名勝に指定されている池泉回遊式庭園です。

観光客が集中する奈良公園にあって、
喧騒を忘れることができる、知る人ぞ知る紅葉のスポットといえば、
『依水園』がおすすめです。

江戸時代に作庭された前園と、明治時代に作庭された後園の、、
作庭期の異なる二つの庭園があり、
趣の異なる紅葉風景が楽しめます。

前園は、比較的閉ざされた静寂の風景で、
後園は、若草山や東大寺南大門を借景にした開けた風景です。

いずれの紅葉も魅力的で、
心を落ち着けて鑑賞したり、撮影したりするのに最適な場所です。

依水園

場所:奈良市水門町74

電話:0742-25-0781

開園時間:9時30分~16時30分(入園は16時まで)

休園日:毎週火曜日(4・5・10・11月は無休)

年末年始の休園: 12月25日~1月5日

入園料:¥900円

【番外】談山神社

桧皮ぶきの十三重塔で知られる談山神社は、
関西の日光とも称されるところです。

朱塗りの社殿や桧皮ぶきの十三重塔が、
全山紅葉した多武峰の斜面に点々と立つ光景は、
まるで神社が紅葉に飲み込まれるようで、目を奪われます。

燃えるように色づく境内の紅葉も素晴らしいのですが、
境内を離れ、駐車場や多武峰観光ホテルから斜面を眺める、
立体的な光景も素晴らしく、見逃してはならないスポットです。

談山神社

場所:奈良県桜井市多武峰319

電話:0744-49-0001

受付時間:8時30分~17時 (最終受付は16時30分)

参拝料:¥600円



あとがき

観光地ではインバウンドの外国人観光客でいっぱいです。

有名な神社仏閣はもちろん、
今までそれほど有名でなかったところにも、
訪日旅行を楽しむ外国人の姿を見かけます。

日本の風景だけでなく、
文化や歴史にも興味をもって訪れるのでしょうね。

もしかすると、
日本人より日本のことに興味をもって、
知ろうとしているように感じます。