今宮戎神社の十日戎『えべっさん』の福娘募集と最寄り駅のアクセスは?

冬の行事

新年も明け、お正月気分が落ち着くころに、十日戎が行われます。
全国のえびす様をお祀りする神社の大祭ですが、
今宮戎神社の十日戎とはどのようなお祭りなのでしょう。
今宮戎神社の特徴ともいえる福娘は、その募集や審査発表が
テレビなどのメディアに紹介され話題を呼びます。
大勢の人が押し寄せる今宮戎神社の十日戎に参拝するための、
最寄りの駅へのアクセスについてご案内します。

  

今宮戎神社 十日戎のえべっさん

今宮戎神社の十日戎(えべっさん)は、
毎年1月の9日・10日・11日の3日間行われます。

福笹は、
1月9日の午前0時から12日の午前0時まで終夜授与されます。

今宮戎神社の『えべっさん』は日本屈指の商売の神様として有名です。

商売繁盛の神様『えべっさん』として知られる今宮戎神社は、
浪速のシンボル通天閣の真下にあります。

推古八年(600年)聖徳太子が四天王寺を建立したときに、
西方の守護神として祀られたのが始まりとされています。

御祭神は、“えびす様”として人気を集める
『事代主命(ことしろぬしのみこと)』など三神です。

創建当時、このあたりは海岸沿いだったため、
海の幸や山の幸、
さまざまなものを物々交換する『市』が開かれていました。

その市の守り神としても、
今宮戎神社のえびす様が祀られたそうです。

えびす様はもともと漁業の神様でしたが、
その後、江戸時代になると大阪は「天下の台所」としていっそう繁栄し、
えびす様は商業を守る神様としてますます篤く信仰されるようになりました。

「十日戎」の行事もこの頃からすでに現在と同じように行われ、
にぎわいを見せていたと言います。

十日戎の様子は延宝三年(1675年)の『葦分舟』にも描かれていますが、
これは現存する最も古い“大阪案内図”です。

今宮戎神社は昭和二十年(1945年)の大阪大空襲で焼失してしまいましたが、
昭和三十一年(1956年)には木造の本殿が復興し、
十日戎もよみがえりました。

ところでこのえびす神社というのは、
夷神社、戎神社、胡神社、蛭子神社、恵比須神社、恵比寿神社、恵美須神社、恵毘須神社などと表記され、
日本全国に点在しています。

えびす様をお祀りする神社は、全国に3300社以上あるとされていて、
このえびす神社には、
蛭子神社と表記される『ヒルコ系』と、『事代主神系』の神社があります。

蛭子説は、日本神話の伊弉諾(いざなぎ)と伊弉冉(いざなみ)という、
兄妹でもあり夫婦でもある神様二人の子で、
神話では、蛭子は生まれたものの足が立たず、海に流されます。

それを海の神が拾い上げると、
ご利益があったという伝説が残されていて、
この蛭子説に基づくえびす様は、
兵庫の西宮神社を総本社として祀られています。

事代主神説は、
えびす様が日本神話の大国主神の子、事代主神だという説です。

大国主神の「大国」はダイコクとも読めますが、
神道の神様・大国主命と、七福神の大黒天は同じ神様と考えられています。

つまり、七福神の大黒天とえびす様は、
父と子の関係にあるということになり、
今宮戎神社は『事代主神系』の神社です。

この場合、どちらが本当のえびす様なのかというよりも、
どちらも正しくて、二つの顔があるのだと捉えるのが、
神道的なふるまいだとされています。

今宮戎神社 十日戎の福娘はどうして決まる?

いまも今宮戎神社の商売繁盛のご利益は日本屈指と言えますが、
毎年一月九日から十一日までの三日間で行われる「十日戎」には、
小さな神社に商売繁盛を願う百万人以上の人々が押し寄せ、
押すな押すなの大にぎわいになります。

『商売繁盛で笹もってこい!』
という威勢の良い掛け声が、あちこちで飛び交う様は、
これ以上ないくらいの活気にあふれ、
屋台の出店も隣の駅まで、ひと駅分もの長さで連なるなど、
その光景は新春の風物詩にもなっています。

参拝者は本殿にお参りをし、
「今年もよろしく!」とえべっさんを拝み、
授かった笹に吉兆と呼ばれる小宝でお飾りをつけてもらいますが、
この小宝は、願い事の優先順位によって変わってきます。

そのあと、本殿の裏側に回り、
金のドラを叩いて
「聞こえてまっか? しっかりたのんまっせ!」と、
えべっさんに念押しをします。

理由はわかりませんが、地元ではえべっさんは耳が遠いと言われているため、
ドラを叩きながら大きな声で願い事をするのだそうです。

このドラには千社札や名刺、
お店のシールなどが所狭しと貼られています。

宮司さんによれば、ドラに貼ることはご利益とは関係ないそうですが、
これも参拝者たちのえべっさんへのさらなる念押しではということです。

一月十日の本戎には、芸者さんを乗せた宝恵駕籠も繰り出し、
芸能人やスポーツ選手なども加わってパレードが行われます。

まさに大阪らしい、賑やかなお祭りです。

ちなみに、十日戎で奉仕をする“福むすめ”は、
満十八歳から二十三歳までの女性で、
毎年公募され、最終的に40名が選ばれます。

応募者は毎年3000人を超えるほどの高倍率です。

アナウンサーの輩出率も高く、
就職やお見合いに有利な肩書にもなると言われるため、
この狭き門に応募者が殺到するようです。

福娘の募集は、毎年9月から募集し、
11月に審査が行われ決まります。

募集期間:平成29年9月1日~平成29年11月6日(必着)
資 格:十日戎に奉仕を希望する満18~23才、未婚の女性(但し高校生は除く)
賞 品:入賞者40名に15万円と訪問着一着贈呈
申 込:応募希望者は市販履歴書用紙に所定事項を記入の上 
履歴書用写真貼付の上、下記宛先までお送り下さい 
(応募書類は返還しません)
審査日・審査場
1.第1次審査=書類審査
2.面 接 審 査=11月3日(祝・金)・11月11日(土・11月12日(日)今宮戎神社
(申込順に当神社が指定する日に面接を行います)
3.選 出 審 査=11月18日(土)  クボタ大ホール
※約500名より福娘40名を選出
4.発 表 会=11月25日(土)   国際会議ホール(大阪商工会議所内)
宛 先  今 宮 戎 神 社
〒556-0003大阪市浪速区恵美須西1-6-10  ℡06-6643-0150

福娘の奉仕内容は、
まず十日戎前に約3日間、
官公庁・各関係団体・報道関係の三班に分かれ挨拶回りを行います。
(年によって、日にちは変更があります)

また七日には、餅まき行事、
八日には舞楽奉納式に参列します。

十日戎では、九・十・十一日の3日間、
朝九時から夜九時まで神社授与所で笹の授与を行います。

十日には、宝恵駕行列にも参加していただきます。

この間、
お揃いの着物の上に千早を着用し、頭には金の烏帽子を付けてのご奉仕です。

以前はミス福娘コンテストとして行われていましたが、
普通のミスコンとはちょっと雰囲気が違います。

さすが大阪らしい審査方法です。

今宮戎神社 十日戎の最寄り駅とアクセスは?

近くになんばパークスや通天閣もあり、見るところがいっぱいです。

今宮戎神社 http://www.imamiya-ebisu.jp/
〒556-0003大阪市浪速区恵美須西1-6-10  ℡06-6643-0150

地下鉄御堂筋線大国町駅3番出口より東へ徒歩5分
地下鉄堺筋線恵美須町駅5番出口より西へ徒歩5分
南海高野線今宮戎駅降りてすぐ
阪堺線恵美須町駅西へ徒歩5分
JR新今宮駅北へ徒歩10分または南海高野線に乗り換え今宮戎駅

十日戎当日や宵えびすといわれる九日は、人でごった返していますので、
車で行かれることはおすすめできません。
近隣の駐車場もありますが、かなりお高いです!

屋台の出店もいっぱい出ているので、
一緒に行った人と迷子にならないように気を付けてください。

ちなみに、この今宮戎神社の住所は、
大阪市浪速区恵美須西一丁目6番10号ですが、
地下鉄御堂筋線大国町駅と地下鉄堺筋線恵美須町駅の、
ちょうど中間にあります。

あとがき

商売繁盛で笹もってコイ!
子供のころおもしろがって騒いでいた記憶があります。
大勢の人が押し寄せるので、一年で一番寒い時期なのに、
湯気が立ち上っているくらいです。
私は京都のゑびす神社の方がよくお参りをしますが、
それぞれの神社によって独特のカラーがあるので、
比べてみるのも楽しいですよ!