興味津々

興味津々のしんしんという漢字はどういう意味?類語の四文字熟語の使い方と例文は?

興味津々

「興味津々」と「興味津津」に意味の違いはありません。

どちらの表記も正しいですが、
「興味津々」と書く方が一般的です。

興味津々とは、
物事に対しての好奇心が常にあふれている様子を意味する
四字熟語です。

興味津々は、
「興味」と「津々」という2つの熟語で成り立っています。

興味は、
「ある物事に対して面白いと感じている状態のこと」を意味します。

一方で、津々とは、
「あふれて尽きない様子」を意味する熟語です

つまり興味津々の意味は、
「関心や面白みがわき出てきて、尽きないさま」です。

  

興味津々のしんしんという漢字はどういう意味?

「興味津々」の「津々」は、
絶えずあふれ出て尽きないさまを表しています。

もともと「津」には、
筆からしずくが垂れるという意味があり、
それが転じて、水が染み出すことを表すようになりました。

さらにこの「津」を二つ重ねることで、
絶えず湧き出るという意味になったのです。

間違わないために、
他の「シンシン」についても、ご説明しましょう。

「深々」は「雪が深々と降る」というふうに使われます。
奥深く、ひっそりと静まりかえっている様子を表す言葉。

「森々」は「森々たる木立」のように使われ、
木が並んで茂っている、あるいは、高くそびえるさまを表します。

それが転じて「森々たる人物」というふうに、
人物に威厳や重みが感じられる様を表すようになりました。

「振々」は、物事が盛んなさまを表す言葉。

「駸々」は、馬が走る様子から転じて、
物事が速くはかどることを意味します。

これで「興味津々」という四字熟語を、間違えることはありませんよね。

そして、興味深々は間違いで、
興味津々が正解です。

興味津々 類語の四文字熟語は?

先ほども触れましたが、
「興味津々」は、
興味が湧いてしかたない、興味が尽きることがない、
どんどん興味が湧いてくる、
といった意味を持つ四字熟語です。

なんとなく興味がある、という軽い興味ではなく、
後から後からとめどなく湧き続けるような
強い興味を表す時に使われます。

街で見かけて一目ぼれをした相手のことが頭から離れず、
「どんな人なんだろう」「何をしている人なんだろう」
「どこに住んでいるんだろう」と

次から次に興味が湧いてて尽きることがない、
という状態が、まさに「興味津々」なのです。

「興味津津」と書き間違えることが多いといわれていますが、
この四字熟語の意味を考えると、
このように間違われるのが多いことも頷けます。

■「興味津々」を分解して解釈

・「興味」
・「津々」

「興味」は、「きょうみ」と読みます。

ある物事への特別な関心、
ある物事に心惹かれておもむきや面白みを感じること、
といった意味があり、
「興味を持つ」「興味がある」「興味を引く」「興味が湧く」
のように使われます。

「津々」は、溢れ出て尽きない様子、
とめどなく溢れ出る様子、を表す言葉です。

「津」には、
船が出入りする所や人が集まる場所という意味があることは、
よく知られていますが、
それ以外に、水が湧き出る所、という意味もあります。

それを2度繰り返すことで、意味を強調しているのです。

「興味津々」の言い換えについて説明しましょう。

例えば、

「イタリアンレストランでシェフとして腕を振るっている彼は、
旅先で始めて目にしたその食材に興味津々な様子でした」

という文章は

「その食材に興味が尽きない様子でした」、
「その食材に強い興味を示していました」、
「その食材に興味が湧いて仕方ない様子でした」

のように言い換えることができます。

■興味津々の類義語

多岐多様(たきたよう)

多岐多様は、
色々な面にあたって様々な目的があるという意味です。

多岐は、枝道が多い事を意味し転じて多方面を意味します。

多様は、さまざまな趣がある事、またはその様という意味です。

また、趣の中に「心の動く方向や動き」といった意味があります。

使う場面は違いますが、
多方面にわたり関心を向けている事を表していて

興味津々の関心が尽かないに通じるものがあります。

興味津々の使い方や例文は?

まず、興味津々の使い方から紹介していきます。

■「興味津々」の使い方

①弟は最近、有名アイドルのスキャンダルに興味津々だ。

②あの男は、興味津々な様子で私のことを見つめている。

■「興味津々」の対義語

興味津々には以下のような対義語があります。

★興味索然(きょうみさくぜん)

→興味が薄まり、関心がなくなってしまうこと。

「索然」とは、
面白みや興味が次第になくなっていく様子を表す言葉です。

それでは例文を使って、「興味津々」の使い方を見ていきましょう。

例文1

「毎週楽しみにしていたテレビドラマが終わってしまって、
落胆していましたが、
続編の放送が決まったと聞いて、その内容に興味津々です」

この文章は、
テレビドラマの続編の内容に、
興味が湧いて仕方ないという様子を表しています。

例文2

「うちの子供は、公園で初めて見たカタツムリに興味津々で、
ゆっくり動くカタツムリをじっと見つめていました」

この文章は、
子供が公園で初めてみたカタツムリに興味が尽きない様子で、
いつまでもじっと見続けていたということを表現しています。

例文3

「陶芸作家の個展で、
独特の色彩が美しい器の数々に心惹かれた友人は、
その作家の話を興味津々で聞き入っていました」

この文章は、
たまたま目にした陶芸の作品に心惹かれた友人が、
その作家に強い興味を持ち、
作家の話に聞き入っていたということを表現しています。

最後に、
「興味津々」と似た意味を持つ言葉をいくつか紹介します。

類義語を知っていると、
文章や会話の表現がバリエーション豊かになります。

・「好奇心に満ちた」【こうきしんにみちた】

・「好奇心旺盛な」【こうきしんおうせいな】

・「強い関心を示す」【つよいかんしんをしめす】

「好奇心に満ちた」【こうきしんにみちた】

「好奇心」とは、
珍しい物事や、自分が知らない物事に対して興味を持つ心、
物事を探求しようとする心のことをいいます。

そういった感情で心が満たされた状態を、
「好奇心に満ちた」と表現し、

「初めて訪れる街は知らないことで溢れているので、
彼は始終、好奇心に満ちた表情を浮かべていました」

「十年以上も丹精込めて育て続けてきた植物が、
この春に初めて花を咲かせました。
その花の可愛らしさと珍しさに、
私は好奇心に満ちた眼差しを向け続けていました」

のように使います。

「好奇心旺盛な」【こうきしんおうせいな】

「好奇心旺盛な」という言葉は、
珍しい物事や、自分が知らない物事に対して興味を持つ心、
物事を探求しようとする心が、盛んであることを表しています。

「年をとっても、好奇心旺盛な人でありたいと思います」、

「店先に並んでいた万華鏡を手に取ると、
好奇心旺盛な様子でのぞき込んでいました」

「彼女は好奇心旺盛な性格をしているので、
趣味が多く、色々なことにチャレンジしています。」

のように使います。

「強い関心を示す」【つよいかんしんをしめす】

「強い関心を示す」の「関心」には、
何かに興味を持つこと、何かを気に掛けること、
何かに注意を払うこと、という意味があります。

「〜に関心を持つ」「〜に関心を寄せる」「〜には関心がない」
のような使い方をします。

「取引先から紹介された企業の担当者は、
当社で開発した部品に対して、とても強い関心を示していました」

「何を話しても反応が薄い彼でしたが、
アニメの話になると、
突然人が変わったように強い関心を示してきました」

のように使われます。

あとがき

「興味津々」という四字熟語は、
「興味津津」と、
書き間違えやすい言葉として知られていますが、

この言葉は、
興味がとめどなく湧き出るという意味を持つ言葉で

更に、「津」には、
水が湧き出る所という意味があることを知っていれば、
もう書き間違えることはないでしょう。

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