興味津々

三の丸尚蔵館平成最後の特別展御即位30年・御成婚60年記念特別展はいつまで

いよいよ平成という時代も幕を閉じます。

三の丸尚蔵館は平成五年、皇居東御苑内に建設され、
昭和天皇の御物、美術品や工芸品のほか、
香淳皇后の御遺品や旧宮家からの寄贈品など、
約9800点以上の収蔵品が保管されています。

三の丸尚蔵館ではそれらの貴重な品々を、
保存と展示公開を目的に造られ、
本格的な保存修理も行われています。

この春、今上天皇ご退位を控え、
三の丸尚蔵館では、
御即位30年・御成婚60年記念特別展が開催されています。

2019年から三の丸尚蔵館では、建て替えと増築工事が始まりますが、
その建築費の財源となる予算はどうなっているのかをお伝えします。

  

三の丸尚蔵館平成最後の特別展 開催はいつまで

天皇陛下 御即位30年・御成婚60年記念特別展
「御製・御歌でたどる両陛下の30年」

開催期間は、平成31年2月2日(土)~4月21日(日)までです。

会期中の休館日は、毎週月曜日と金曜日ですが、
2月11日(月・祝)は、開館され、翌日の2月12日が休館になります。

開館所間は、2月28日(木)までが、
午前9時から午後3時45分までで、入館は午後3時30分までです。

3月2日(土)から4月14日(日)までは、
午前9時から午後4時15分までで、入館は午後4時まで、
4月16日(火)から、最終日の4月21日(日)までは、
午前9時から午後4時45分までで、
入館は午後4時30分までとなっています。

入場は無料です。

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三の丸尚蔵館平成最後の特別展について

平成天皇 御即位30年・御成婚60年記念特別展は、
今上陛下のご即位30年を記念するとともに、
ご成婚60年の天皇皇后両陛下を祝して、
ご即位後の両陛下の歌会始における御製と御歌を紹介し、
それぞれの御歌の情景や、
それに関連する行事等の写真を展示することで、
30年にわたる両陛下の歩みを振り返るものです。

天皇陛下は、平成28年8月8日のお言葉において、
「私はこれまで天皇の務めとして、
何よりもまず国民の安寧と幸せを祈ることを大切に考えて来ましたが、
同時に事にあたっては時として人々の傍らに立ち、
その声に耳を傾け、
思いに寄り添うことも大切なことと考えて来ました」と述べられました。

また、天皇が象徴であると共に、
国民統合の象徴としての役割を果たすために、
各地を巡って多くの人々と触れ合われたことについて、
「天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、
人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした」
と述べられました。

三の丸尚蔵館平成最後の特別展の御物

両陛下の御歌には、
先の大戦の犠牲者や、苦難の歴史を歩んできた沖縄の人々、
大震災等の自然災害による被災者や、外国に暮らす日系人、
それぞれの地域に暮らす様々な人々への思いが溢れ、
国の平穏と国民の幸せを祈り続けてこられたお姿が凝縮しています。

また、両陛下のご夫婦としての細やかなご配慮や、
ご家族への愛情など、静かな日々のお過ごしを詠まれた御歌からは、
思わず心が和み、癒やされる余韻が伝わってきます。

御即位30年・御成婚60年記念特別展では、
この他にも両陛下のご著書や皇后陛下のご養蚕により修復された文化財、
両陛下が相互にお取り交わしになった記念のお品も紹介しています。

特別展の開催が、多くの人々の心の支えとなり、
希望となってこられた両陛下の30年間に及ぶご活動を、
思い起こす一助となることを願いつつ、
ここに、これまで温かくお見守りいただいた両陛下への、
感謝の意を表する次第です。

天皇陛下 御即位30年・御成婚60年記念特別展の主な展示作品には、
歌会始における御製・御歌、関連の御写真などがあります。

両陛下が互いに交わされたお品として、
皇后陛下より天皇陛下へ贈られた「布目象眼魚文書鎮」や、
天皇陛下から皇后陛下へ贈られた「糸箪笥」が展示されています。

また、天皇陛下のご研究『日本産魚類大図鑑』昭和59年(1984)や、
皇后陛下のご著書、
『橋をかける』平成10年(1998)
『バーゼルより』平成15年(2003)も展示されています。

平成30年 野田弘志作の両陛下御肖像や、
皇后陛下の御養蚕に関する品として、
小石丸の糸による正倉院宝物「八稜唐花文赤綾」の復元品や、
「春日権現験記絵」の表紙裂の復元品が展示されています。

三の丸尚蔵館の建て替えと増築工事の予算は?

皇室ゆかりの深い美術品を多数収蔵している三の丸尚蔵館では、
手狭になっていた収蔵スペースを拡充するために、
宮内庁は現在の建物を取り壊し、新施設の建て替えを発表しました。

皇室から国に寄贈された三の丸尚蔵館の収蔵品は9874点に上り、
国宝・重要文化財クラスの優品や、
皇室の歴史を示す上でも貴重な品々も含まれています。

正倉院の宝物や書陵部管理品を含む宮内庁管理の美術品は、
慣習的に文化財保護法による指定の枠外となっています。

三の丸尚蔵館の所蔵品も、
国宝や重要文化財等には指定されていませんが、
絵巻物の『蒙古襲来絵詞』や『春日権現験記絵巻』、
狩野永徳の代表作『唐獅子図屏風』、
また、明治時代に京都・相国寺から宮内省が買上げた、
伊藤若冲『動植綵絵』30幅などがあります。

三の丸尚蔵館の建て替えと増築工事は2019年から始まり、
展示スペースを現在の8倍に拡大されます。

新施設の建て替え建設費の財源には、
外国人旅行客誘致を名目に徴収が始まった、
国際観光旅客税(出国税)が充当されることが決定しました。

完成は2025年予定で、東京五輪およびパラリンピック後の、
外国人観光客誘致につなげようというものです。

あとがき

天皇陛下がご退位される日が近づき、
平成という元号ともお別れとなると、
何とも言えないさみしさを感じます。

災害や事件など、イヤな出来事も多かった30年でしたが、
一人ひとりそれぞれの30年にも、
いろいろな出来事があり、
感慨深い30年だったと思います。

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