興味津々

年越しそばの具ランキングで人気の具材は何?地域の違いと食べる意味は?


年越しそばには、どんな具が入ったお蕎麦がお好きですか?
年越しそばの具をランキングしてみました。
大晦日の年越しそばに入れる具は、地域ごとに違いがあります。
また、その具材を食べる意味についてもお伝えします。
  

年越しそばの具ランキングで人気の具材は何?

年越しそばは、大晦日に縁起をかついで食べる行事食で、
日本人の約6割が大晦日には年越しそばを食べるというくらい、
歳末の風物詩となっています。

そんな年越しそばですが、
お蕎麦屋さんへ行って「おしながき」を見ると、
いろんなお蕎麦がメニューに書かれています。

掛け蕎麦のほかに、
天ぷらそば・きつねそば・鴨南蛮・鳥南蛮・たぬきそば・花巻そば・月見そば・あんかけそば・おかめそば・もりそば(ざるそば・せいろ)・山かけそば・山菜そば・にしんそば・志っぽくそば・卵とじそば 等々

お店によっては独自のメニューを売りにしているところもあります。

年越しそばは、大晦日に食べるということで、
一番寒い時ですので、やはり温かいお蕎麦の方が人気のようです。

そばと言ったら『もりそば』に決まっている!という人もいれば、
カツオと昆布で摂った美味しいダシを効かせた『掛け蕎麦』
これじゃなきゃダメだという人もいます。

大晦日に食べる年越しそばは、
熱いそば・冷たいそば どちらも人気があります。

そんな中で、年越しそばに入れる具材の人気ランキング一番と言えば・・・

一位「海老の天ぷら」
二位「かまぼこ」
三位「海老以外の天ぷら、かき揚げ」
四位「みつば」
五位「肉(鶏肉、鴨肉など)」
六位「ほうれん草」

ということでした。

「かまぼこ」や「みつば」、「ほうれん草」というのは、
ほかの具材と一緒に入っている場合も多く見られますが、
「年越しそばに入っている好きな具材は?」ということで、
こういう結果が出たようです。

国民の6割が大晦日に年越しそばを食べるということですが、
その中の半数近い人が「海老の天ぷら」を一番に挙げていました。

年越しそばの具ランキングで地域の違いは何?

大晦日の年越しそばには、
全国的に『天ぷらそば』を食べる人が多いということがわかったのですが、

都道府県別に見ると、
地域により入れる具材に大きく差が出ることがわかりました。

地域別に見てみると、
「肉(鶏肉、鴨肉など)」は北海道が飛びぬけて人気が高く、
「かまぼこ」は中国・四国と九州で多く食べられています。

「海老以外の天ぷら、かき揚げ」は、
関東がほかの地域に比べてよく食べられるという特徴がありましたが、
「油揚げ」「ニシン」「とろろこんぶ」は、
いずれも関西が突出して多く食べられているようでした。

年越しそばに限らず、地方によって違う蕎麦の具の特徴となると、
京都と北海道では『にしんそば』が人気です。

身欠きにしんの甘露煮を乗せて食べる温かいおそばですが、
随分離れた土地で同じものが好んで食べられていることには、
「北前船」の影響があるようです。

東京を中心とし全国的にも人気のある『たぬきそば 』は、
天かすを乗せたそばのことで、温かい蕎麦も冷たい蕎麦もあります。

たね(天ぷらの中身)がない天かすだから、
種抜き→たぬきになったと言われています。

京都などでは、
油揚げをのせた温かいあんかけそばのことを、『たぬきそば 』といいます。

東北の岩手地方では『わんこそば』といって、
そばを温かいそばつゆにくぐらせて椀にもりつけたものがあります。

お椀一敗あたりのそばの量はとても少なく、7杯前後でかけそば一杯分の量ほどです。

昔は年の数と同じ杯数のわんこそばを食べる風習があったそうです。

関東を中心として全国的にもファンが多い『きつねそば』は、
甘辛く煮た油揚げを乗せた温かいおそばのことですが、
関西、特に大阪では、きつねの場合“そば”よりも“うどん”の方が人気があります。

東京を中心とし好まれているあっさり系のおそばに『おかめそば』があります。

『おかめそば』は、かまぼこ・しいたけ・卵焼き・ホウレン草など、
上にいくつかの具を乗せることにより、おかめの顔に見えるから、
おかめそばと名付けられたとされますが、
関西では『おかめそば』のように、
かまぼこ・しいたけ・玉子・ホウレン草などを乗せたものに、
『しっぽくそば』があります。

日本海側の越前・福井では『越前蕎麦』『越前おろし』そばとも言われる、
ゆでた蕎麦に大根おろしをかけたり、
大根おろしにそばつゆを加えてつけ麺として食べるなどの食べ方があります。

冷たいお蕎麦として食べるのが主流ですが、
温かい越前おろし蕎麦もあります。

また、この『越前蕎麦』『越前おろし』に使われる大根は、
辛み大根という小さな大根で、
ワサビのようにツンとくる辛みがとても美味しい大根で、
そばの上に鰹節と一緒にかけて食べると絶品です。

年越しそばの具で人気の具材を食べる意味は?

大晦日に年越しそばを食べるという日本の文化は、
江戸時代から定着したとされていて、
歳末の風物詩でもあり、行事食として伝統的な風習になっています。

この大晦日の年越しそばには、いくつもの呼び方があり、
晦日蕎麦・大年そば・つごもり蕎麦・運蕎麦・大晦日蕎麦・年取り蕎麦・年切り蕎麦・縁切り蕎麦・寿命蕎麦・福蕎麦・思案蕎麦などと、たくさんあります。

蕎麦は長く伸ばして細く切って作る食べ物なので、
“細く長く”ということから「健康長寿」「家運長命」などの、
縁起をかついで食べるようになったのが起源である、という説が一般的です。

大晦日の年越しそばに入っている“具”にも縁起をかついで食べる物があります。

年越しそばの人気第一位に輝いた『天ぷらそば』の天ぷらに使われる、
“海老”は、
腰が曲がることから長寿のシンボルとして好まれ、
かき揚げや海老天ぷらなどに、演技の良い食材として用いられます。

“紅白かまぼこ”
紅白はおめでたさの象徴としてお祝い事全般に使われます。
また材料となる白身魚は、昔は非常に高価な食材で、
白身魚で作る蒲鉾もまた大変なご馳走で、
なまモノよりも保存がきく贅沢な海の幸とされます。

“卵焼き”または“伊達巻き”
黄色は金色に通じることから縁起が良いものとされてきました。

特に伊達巻きは、高級魚である白身魚を原料とし、
黄金色であることから神様への供物として考えられ、
巻いている形状から反物を連想させ、着るものに困らない、
繁栄、繁盛の願いがこめられているとされます。

“春菊”
この時期に旬を迎える春菊の緑色はどんぶりに彩りを添えるためにも良いのですが、
春→「旬」は盛りを意味します。

“油揚げ”
油揚げといえば商売繁昌の神様お稲荷さんですね。
きつねも好む油揚げは、縁起的にもとてもいいものです。

大晦日の年越しそばに入っている“具”は、縁起のよいものですが、
年越しそばの“そば”そのものも大変縁起のいいものです。

細く長くということから、
「健康長寿」「家運長命」などの縁起をかついで食べるのですが、
長生きと言えば、蕎麦に含まれる代表的な栄養素に「ルチン」があります。

ルチンは、以前はビタミンPと呼ばれていたこともある物質で、
毛細血管の壁を強くする作用があり、高血圧を予防すると言われています。

ルチンは水溶性なので、蕎麦を食べる時にはルチンが溶け出している、
そば湯を飲んだ方が良いとされてきましたが、
現在では、そばのルチンはほどんと溶出しないことがわかってきています。

大晦日は一年の締めくくりです、
そばは、他の麺類よりも切れやすいことから
「今年一年の災厄を断ち切る」という意味もあるのだそうです。

あとがき

年越しそばには、昆布とかつおのダシが効いた、熱い掛け蕎麦がいちばんですかね!
でも、暖かい部屋で冷たい『おろしそば』これはやめられません。
やっぱり紅白を見ながらでしょうか・・・・
少々、紅白への興味も薄らいでいるのですが。

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