興味津々

ビタミンC歯磨きで歯周病改善 予防は歯ぐきの再生と強化のセルフケア

ビタミンC歯磨きで歯周病改善したり、
歯周病の予防ができるんです。
歯周病は、糖尿病や脳梗塞など、
怖い生活習慣病の原因になります。
認知症を防ぐためにも、
歯周病を予防するため、
歯ぐきの再生や強化につながる、
自分でできるセルフケアをご紹介します。

  

ビタミンC歯磨きで歯周病改善

ビタミンC歯磨きで歯周病改善が出来るということをご存知ですか?

歯周病は、プラーク(歯垢)を形成している歯周病菌が、
コラゲナーゼという酵素(体内で化学反応を促進する物質)を出したり、
免疫反応による炎症を起こしたりして、
歯ぐきのコラーゲン線維を破壊していく病気です。

ですから、その主な予防や治療は、
プラークの継続的な除去とコラーゲン線維の再生と強化です。

コラーゲン線維の再生と強化については、
最近最も注目されているのがビタミンCの活用です。

実は、ビタミンCがコラーゲン線維の産生に深く関与していることは、
50年ほど前からすでに明らかになっていました。

体内でコラーゲン線維を作るのは、
線維芽細胞(皮膚の機能を保つうえで、最も重要な細胞)ですが、
この細胞にビタミンCを加えることで、
コラーゲン線維の産生量が3~4倍になることも実正されています。

ただ、内服だけでは顕著な効果は期待できません。

そこで、ビタミンCを歯磨き剤に配合する試みも行われましたが、
ビタミンCをが水溶性なので、
水分を多く含む歯磨き剤への定着がむずかしく、
なかなか実現には至りませんでした。

ところが、最近になって水溶性でない基材にビタミンCをを分散させることで、
安定化に成功し、
ようやく、ビタミンC配合の歯磨き剤が登場したのです。

普通の歯磨き剤を使用する人と、
歯磨き剤にビタミンC(アスコルビン酸ナトリウム)を配合したものを使用する人とで、
毎日、朝と晩の2回、各3分間歯磨きをしてもらうという実験で、
歯ぐきからの出血、
歯ぐきの炎症、
歯周ポケット(歯と歯茎の境目にある隙間)の深さを調べた結果、
ビタミンCを配合した歯磨き剤を使用した人の方に、
歯周病の改善が視られたということです。

これはビタミンCの効果によって、
歯ぐきのコラーゲン線維組織が明らかに再生・強化されたことを示しています。

ビタミンC歯磨きで歯周病予防

ビタミンCを配合した歯磨き剤を使用した人の歯と歯茎の状態に、
出血が減ったことは、
もろくなっていた歯ぐきの組織がコラーゲン線維の増加で強くなってきた証拠です。

歯周ポケットについても同じことが言えます。

歯周ポケットの内側は歯ぐきと歯がくっ付いています。
歯周ポケットの底から骨までの距離は幅2㎜程度ですが、
歯周病が進んで歯肉組織を形成しているコラーゲン線維が壊れてくると、
歯周ポケットは骨までの2㎜の幅を保ちながら後退します。

その結果、ポケットそのものはどんどん深くなっていくのです。

深くなっていた歯周ポケットが再び浅くなってきたのは、
ビタミンCの働きによってコラーゲン線維が再生され、
歯ぐきの肉が増えて盛り上がってきたためです。

また、歯ぐきの炎症の改善は、
ビタミンCの持つ、優れた抗酸化作用(酸化を防止する働き)によるものです。

歯周病菌と免疫細胞との戦いが激しくなると、
活性酸素(体内で増えすぎると細胞を傷つけ老化の一因となる物質)が発生し、
歯ぐきに炎症を起こします。

炎症はコラーゲン線維の破壊を助長しますから、
活性酸素を除去して、炎症を抑制することは、
コラーゲン線維の再生に強力な援護射撃となるわけです。

ビタミンCが、歯周病の予防・改善に有効であることがわかり、
ビタミンCが配合された歯磨き剤を使用することの有用性が
しっかりと実感できました。

歯石除去などの歯科医院での処置以外に、
自分でも日常的なケアを行い続けることで、
より歯周病の予防・改善ができます。

・一日一回、15~20分かけて歯を一本ずつしっかりブラッシングする。
出来るだけ夜、就寝前に行う。

・最初に何もつけない歯ブラシで磨く。
歯ブラシを歯に当てたら、毛先を当てた位置は動かさずに、
歯ブラシの柄のほうを小刻みに20回ほど動かす。

・すべての歯のブラッシングがすんだら、
次に毛先にビタミンC入りの歯磨き剤を付け、
歯ぐき全体に軽く摺込む。

・できれば、食後のブラッシングも行う(数分でも可)

歯ぐきの腫れや出血があるうちは、血管から細菌が入り込むなどして、
血管が破壊されるので、歯ぐきの再生・強化もなかなか進みません。

ビタミンC入りの歯磨き剤でなくても、
ビタミンCを用いて自分でも日常的なケアを行い続けることで、
より歯周病の予防・改善ができます。

ビタミンC歯磨きで歯ぐきの再生と強化のセルフケア

アスコルビン酸は、白い粉状で強い酸味があります。

薬局で売られていますが、
購入の際は「原末」と表示された純度99%以上のものを選ぶようにしてください。

忙しい人は、ブラッシングは一日一回でも大丈夫ですので、
その代り20分程度かけて丁寧に行いましょう。

・まず、何もつけない歯ブラシで歯を一本一本しっかり磨きます。

・磨き終わったら、歯ブラシをよく洗い、
耳かき一杯ほどのアスコルビン酸を歯ブラシの毛先につけ、
歯周ポケットのあたりに軽く押し付けるようにして2~3分塗ります。

・塗り終わっても、水で口の中をゆすいだりせず、
ビタミンCが歯ぐきに浸透するように、しばらくそのままの状態でいます。

ビタミンCを塗る前に、ブラッシングをしっかりするのには、
大きな意味があります。

歯周病菌が作るプラーク(歯垢)には、
必ずバイオフォルムと呼ばれる膜ができます。

洗面器などに水を入れて放置しておくと、
外底の部分に“ぬめり”が出来ますが、それと同じものです。

このバイオフォルムが強力なバリアになっていて、
殺菌剤も含めてたいていの物質はシャットアウトしてしまいます。

もちろんビタミンCも例外ではありません。

そこで、まずはブラッシングでバイオフォルムやプラークを、
徹底的にこそぎ落とすのです。

その上でアスコルビン酸を塗れば、
その効果もより十分に発揮されることになるのです。

このビタミンC活用法の注意点は、
アスコルビン酸をむやみに多く使わないことです。

酸度は弱いとはいえ、アスコルビン酸も酸には変わりなく、
多量にかつ継続的に使うことで、
歯に脱灰作用(歯を構成しているカルシュウムやリンが溶けていくこと)を、
起こさないとも限りません。

過ぎたるは及ばざるがごとしですね!

たくさん使えば効果も高いなどと考えず、
適量(5mg)で継続することを第一に実践するようにしましょう。

いくら徹底的にブラッシングしても、
やはり自分ひとりでやるのには限界があり、
どうしても磨き残しも出ます。

完璧なケアで歯周病を寄せ付けないようにするためにも、
年に1~2度は定期的に専門歯科医の検診を受けることをお薦めします。

あとがき

歯周病は、歯が抜けるとか、歯が痛いだけでなく、
怖~い生活習慣病の原因にもなるということですから、
歯周病にならないように予防したり、
早い段階で歯周病を改善することが大切ですね。
『ビタミンC歯磨き』今すぐ実行です!

モバイルバージョンを終了