興味津々

神護寺の紅葉ライトアップ2018虚空蔵菩薩像と薬師如来像 金堂夜間拝観はいつ?

京都の高雄山にある神護寺は紅葉の名所として有名です。
紅葉のシーズンには神護寺周辺のライトアップがとてもきれいです。
神護寺には国宝・薬師如来立像や虚空蔵菩薩像、
弘法大師像など普段は公開されていない秘仏がたくさんあります。
紅葉ライトアップや金堂夜間拝観、
2018年秋季御開帳の日程をお知らせします。

  

神護寺のもみじの見どころ

世に名高い奥山のもみじとして知られる神護寺は、
平安遷都を進めた和気清麻呂公が、
国家安泰を願って高雄山中腹に建立した真言宗の古刹です。

国宝の薬師如来や本瓦葺きの金堂など、
名建築が点在する境内全体が、
色とりどりの紅葉に染め上げられる様は壮観です。

神護寺の高雄、西明寺の槇尾、高山寺の栂尾という地名を合わせて、
『三尾』と称されるこのエリアは、
昼夜の寒暖の差が大きい山間部にあるので、
京都市内でいち早くスタートする紅葉は、
北山杉の林や清滝川の清流と相まって、まるで絵画のようです。

日本の漫画のルーツが、
高山寺の『鳥獣人物戯画』に辿り着くのも興味深いですね!

高雄山麓、清滝川沿い一帯のもみじは、
水質の良い川が流れ、昼夜の気温差も大きいことから、
京都屈指の美しさと言われます。

カエデの中でも特に色づきが美しい『イロハモミジ』が多く、
この種のカエデには『タカオモミジ』の別称もあります。

神護寺の紅葉は、目が覚めるような深紅が出迎える、
金秋の訪れを知る早い紅葉です。

神護寺紅葉ライトアップ2018の日程と金堂夜間拝観 薬師如来像の拝観

高雄のもみじは京都市内で一番早く紅葉シーズンが訪れます。

2018年10月21日(日)高雄もみじちゃん祭り(予定)
[問合せ先:神護寺075-861-1769]

紅葉が色づき始めるのは10月の下旬頃からで、11月になると見頃を迎えます。

高雄もみじのライトアップ 神護寺参道・清滝川沿い西明寺付近
開催期間 2018年11月1日~11月23日 午後5時から午後8時まで

神護寺・金堂夜間特別拝観 及び 境内ライトアップ(有料)
(入山料) 山門 及び 高雄橋  付近で当日徴収。 ¥800-

期間  11月5日~11月19日
時間  17:00~19:00

金堂の正面を開けて薬師如来を拝観及び 源 頼朝像のレプリカの拝観。

国宝・薬師如来立像は金堂の内陣に安置されていて、
非公開の秘仏ではなく、常時公開されている仏像です。

参拝者は金堂の内陣に立ち入ることができるので、
近い距離で拝観できます。

ただし、紅葉のシーズン(11月頃)は高雄山や神護寺周辺は、
紅葉を見に来た参拝客で混雑していて、
金堂内陣には入れないようです。

金堂内陣へは入れなくても、少し離れたところからでしたら、
薬師如来像を拝観することはできます

薬師如来像を近くで拝観したい方は、
紅葉のシーズンを外された方が良いようです。

金堂は、楼門を入って境内奥へ進み、右手の石段を上った先に建っています。

入母屋造、本瓦葺きの本格的な密教仏堂ですが、
建築年代は新しく、昭和9年(1934年)に実業家山口玄洞の寄進で建てられたものです。

木造薬師如来立像

国宝・木造薬師如来立像は、
金堂の御本尊で、像高170.6センチ、カヤ材の一木造りです。

唇に朱を、眉、瞳などに墨を塗るほかは彩色などを施さない素木仕上げの像で、
目を細めた森厳で沈うつな表情と体躯のボリューム感は、
親しみよりも威圧感を見る者に与えるようです。

図式的・観念的に整えられた衣文などに平安時代初期特有の様式が見られます。

神護寺五大虚空蔵菩薩像と大師堂特別拝観の日程

多宝塔特別拝観

2018年秋季御開帳 10月6日(土)~10月8日(月・祝)
拝観時間 10:00~15:00
拝観料 500円(通常拝観料600円が別途必要)

多宝塔は、金堂からさらに石段を上った高みに建っています。

金堂と同様、昭和9年(1934年)実業家山口玄洞の寄進で建てられたものです。

嵯峨天皇の皇子である仁明天皇の御願によって宝塔を建立し、
その内陣に安置されたのが五大虚空蔵菩薩像 (国宝)です。

・木造五大虚空蔵菩薩坐像
木造五大虚空蔵菩薩坐像は、多宝塔に安置されています。

五大虚空蔵菩薩は密教の五智如来の変化身とされ、
曼荼羅などの画像では法界虚空蔵(白)を中心に、
東・南・西・北にそれぞれ金剛虚空蔵(黄)、宝光虚空蔵(青)、蓮華虚空蔵(赤)、業用(ごうよう/ごうゆう)虚空蔵(黒)を配するのですが、
神護寺多宝塔内では現状、
向かって右から宝光虚空蔵、蓮華虚空蔵、法界虚空蔵、業用虚空蔵、金剛虚空蔵の順に横一列に坐されています。

史料から承和年間(834~848年)の造像と推定されています。
本尊薬師如来立像と同様平安時代初期の作品ですが、
作風は穏やかで、技法も異なっています。

基本的には一木造ですが、
表面には厚く乾漆を盛り上げ、彩色を行っています。

本像は通常は非公開ですが、
毎年5月と10月に各3日間ほど公開されています。

板彫弘法大師像

御開帳  11月1日~11月7日
拝観時間 9:00~16:00
拝観料  500円(通常拝観料600円別途必要)

大師堂は、重要文化財で、
毘沙門堂の西側に建つ入母屋造、
杮(こけら)葺きの瀟洒な建物が佇み住宅風の仏堂です。

弘法大師空海の住房であった「納涼房」を復興したものです。

現存するものは近世初期の再建で、
内陣にはめずらしい壮年期の板彫り弘法大師像正安4年(1302)仏師定喜作(重要文化財)を
安置しています。
大師像は秘仏で、11月1日 – 15日のみ開帳されます。

京都 高雄山 神護寺

神護寺は、京都市街の北西、
愛宕山(924メートル)山系の高雄山の中腹に位置する山岳寺院で、
紅葉の名所として知られています。

清滝川に架かる高雄橋から長い参道を歩いた先の山中に
金堂、多宝塔、大師堂などの堂宇が建っています。

神護寺は空海が東寺や高野山の経営に当たる前に一時住した寺であり、
最澄もここで法華経の講義をしたことがあるなど、日本仏教史上重要な寺院なのです。

『平家物語』の古寺で、
紅葉の名所として知られる高雄山に建つ神護寺は、
真言宗の宗祖・空海みずからが住職を務めていました。

もとは奈良時代の貴族・和気清麻呂が建てた二つの私寺が融合した寺で、
創建は824年、開基は和気清麻呂です。

空海が住持したのは、809年からの14年間で、
その住まいであった大師堂が現在も残っています。

その後荒廃しますが、
平安時代の末に文覚上人が再興しました。

文覚は『平家物語』で源頼朝に挙兵を勧め、
その後、
平家一門の末裔に当たる六代という少年の助命に奔走する
キーマンとして描かれています。

また、
教科書でおなじみの源頼朝の肖像画は今も神護寺にあります。

堂塔は、戦火のため多くが江戸時代以降の再建ですが、
寺宝はそれ以前のものも所蔵しています。

毎年5月1日~5日の虫払いの行事で公開されています。

あとがき

高雄の紅葉は、
京都でもひと足早く色づくことで知られていますが、
それだけ朝夕の寒暖の差が激しいということで、
お出かけには 一枚羽織るものをお持ちください。

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