『おちょやん』は、
2020年度後期放送のNHK「連続テレビ小説」第103作として、
2020年11月30日から放送されている日本のテレビドラマです。
上方女優の浪花千栄子を題材に、
戦前から戦後の大阪で貧しく生まれた少女が
女優を目指す生涯をフィクションで描いています。
NHKの朝ドラ『おちょやん』について調べてみました。
朝ドラおちょやんのモデルになった女優は誰?
2020年11月30日からスタートした
NHKの連続テレビ小説『おちょやん』。
亡き母に代わって幼い頃から家を切り盛りする少女が、
厳しくも優しさあふれる大阪の道頓堀で、
もまれながら成長していき、
やがて女優を目指すという物語。
朝ドラ『おちょやん』のモデルになったのは、
「松竹新喜劇」の喜劇女優、
浪花千栄子(なにわ・ちえこ)さんです。
番組タイトルの「おちょやん」は、
“おちょぼさん”がなまった大阪ことばで、
茶屋や料亭などで働く、
小さい女中さんを意味するというそうです。
浪花千栄子(本名・南口キクノ)は、
現在の大阪府富田林市で養鶏業を営む家に生まれました。
幼い頃に母親を亡くして、
学校にも通えないほど貧しい子ども時代を過ごし、
8歳で仕出し弁当屋に女中見習い(おちょやん)に出されます。
その後、
京都のカフェーで女給(ホステス)として働きますが、
18歳のときに紹介された村田栄子一座に弟子入り。
裏方の仕事をする傍らで、
舞台にも立つようになりました。
その後、東亜キネマに移り、
「香住千栄子」という名前でいくつもの脇役をこなした後、
映画『帰って来た英雄』の準主役に選ばれて、
一人前の女優の仲間入りを果たします。
続いて、帝国キネマでは、
「浪花千栄子」という名でさまざまな映画に出演したが、
金銭的な問題などで映画界から離れました。
昭和に入り、新潮劇を経て、
2代目渋谷天外らが旗揚げした松竹家庭劇に加わり、
2代目渋谷天外と結婚。
脚本家の妻という引け目があって、
端役ばかりを演じて不遇の時代を送るが、
第二次世界大戦が終わると、
松竹新喜劇の看板女優となります。
また、
当座長の曾我廼家十吾から徹底的に鍛えられたため、
アドリブにも強くなります。
仕事が上り調子になっている中で、
自身がかわいがっていた後輩女優の九重京子と
夫が不倫をしていることが発覚。
さらに、
その2人に子どもが生まれたことで2代目渋谷天外と離婚し、
松竹新喜劇を退団しました。
千栄子は誰にも何も言わずに芸能界から離れて、
行方知れずとなりますが、
昭和の人気漫才師
エンタツ・アチャコの花菱アチャコから共演を熱望され、
関係者が必死で千栄子を探し回りました。
京都中を捜索したが、なかなか発見できず、
ついにタイムリミットが来てしまう中、
一行はあきらめきれず、
「もう1日だけ」と捜索を延長して、
偶然入ったお店で千栄子の情報をつかみ、奇跡的に発見。
NHKのラジオドラマ
『アチャコ青春手帖』で芸能界に復帰した千栄子は、
これをきっかけに不遇な人生が一変しました。
溝口健二監督の映画『祇園囃子』で
ブルーリボン助演女優賞を受賞した千栄子は、
さまざまな監督からオファーが来る有名女優の道を歩きました。
代表作には、
豊田四郎監督のもとで森繁久弥と共演した『夫婦善哉』、
黒澤明監督の『蜘蛛巣城』、
内田吐夢監督の『宮本武蔵』、
小津安二郎監督の『彼岸花』などの名作に出演。
テレビドラマでは、
『太閤記』『大奥』など往年の人気作に出演しています。
また、
千栄子の本名が南口キクノ(軟膏効くの)ということで、
オロナイン軟膏のメインキャラクターにも抜擢されました。
私生活では、
女優の稼ぎで京都に土地を購入して
「竹生(ちくぶ)」という旅館を建てます。
その後は、
レストラン、茶屋、蕎麦屋と事業を広げました。
そして、1973年に消化管出血のため、自宅で急死されました。
享年66歳。
死後に勲四等瑞宝章が送られました。
朝ドラでは、
千栄子の人生がどこまで描かれるか注目されています。
朝ドラおちょやんのヒロインを演じる女優は誰?
NHK朝ドラ『おちょやん』のヒロインを演じるのは、
俳優の『杉咲花』さんです。
杉咲さんは、
1997年10月2日生まれ、東京都出身の女優。
テレビドラマや映画等に多数出演。
主な出演作は、
NHK『とと姉ちゃん』
『いだてん~東京オリムピック噺~』
『LIFE!~人生に捧げるコント~』、
TBS『花のち晴れ~花男 Next Season~』
テレビ朝日『ハケン占い師アタル』、
映画『パーフェクトワールド』
『BLEACH』
『メアリと魔女の花』
『十二人の死にたい子どもたち』、
写真集『ユートピア』、
TOKYO FM『杉咲花のFlower TOKYO』など他多数。
今後の更なる活躍が期待されている俳優さんです。
朝ドラおちょやんの子供時代を演じる子役は誰?
連続テレビ小説「おちょやん」
(月~土、NHK総合・午前8時~ほか)で、
ヒロインの子ども時代を演じているのは、
毎田暖乃(まいだ・のの)です。
“毎田暖乃”さんは初回から登場し、
杉咲花ふんする千代の子ども時代を演じています。
連続テレビ小説への出演は、
戸田恵梨香が主演を務めた「スカーレット」
(2019年度後期)に続いてとなり、
同作ではヒロイン喜美子(戸田)の
幼なじみである照子(大島優子)の娘の雪子役として
出演していました。
「おちょやん」で”毎田暖乃”さんが演じる千代は、
幼いながらも弟や鶏の世話などをこなす働き者で、
口が達者な元気な女の子。
ろくでなしの父テルヲ(トータス松本)や、
新しい母親となった栗子(宮澤エマ)にも物怖じせずに、
ズバズバと発言する姿が印象的で、
“毎田暖乃”さんは板についた見事な大阪弁を披露しています。
そんな毎田について、
制作統括の櫻井壮一も第1週試写会で
「500人のオーディションから選ばれたのですが、
初めて見たときからこの子しかいないと思いました。
撮影現場に入ると非常に素晴らしいお芝居をしてくれました」
と絶賛していました。
あとがき
NHKの大河ドラマと並んで、
毎回その視聴率が話題となる朝ドラです。
初回放送では、
ヒロインの少女時代を演じる子役の”毎田暖乃”さん、
なかなか迫力の演技でしたよ!
2020年後期の連続ドラマ『おちょやん』は、
視聴率が20%を割ったという事ですが、
これから半年間、
視聴者を楽しませてくれる事を期待したいドラマですね。