興味津々

松陰神社の御祭神 吉田松陰の松下村塾門下生と松陰神社のおみくじやお守りのご利益は?

山口県にある松陰神社は、
明治維新の精神的指導者
『吉田松陰』を御神体としてお祀りする神社で、
『松下村塾』のあったところです。

吉田松陰の松下村塾では、
久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋、吉田稔麿、
入江九一、前原一誠、品川弥二郎、山田顕義、野村靖、
渡辺蒿蔵、河北義次郎など、錚々たる面々を教育し、
日本の夜明けを担った若者たちの学び舎でした。

  

松陰神社の御祭神 吉田松陰の松下村塾

初代の伊藤博文から、第九十六代の現職・安倍晋三まで、
日本の首相を最も多く生み出しているのが山口県です。

毎年、六十万人の人が訪れ、
学問の神様として崇敬を集める松陰神社の御神体は、
江戸時代末期の安政の大獄で斬首された、
思想家で教育家の『吉田松陰』です。

吉田松陰は、二十七歳で幽閉の身になったのですが、
安政四年(1857年)に叔父が開いていた私塾を継ぎ、
実家にあった小屋を改造して、約八畳の教場を造りました。

それがあの有名な松下村塾です。

松陰が幽閉の身から斬首されるまでの間、
実際に松下村塾で教えていた期間は、わずか二年ちょっとでした。

松下村塾からは、長州藩士で尊王攘夷派の中心人物になった、
久坂玄瑞はじめ高杉晋作や伊藤博文、山縣有朋など、
明治維新の原動力となる英才たちが旅立っていきました。

この松下村塾では、一方的な講義形式ではなく、
吉田松陰と門下生が意見を交わしあったり、
ディベートを繰り広げたり、
登山や水泳なども行うという“生きた学問”を教えていたそうです。

また、松下村塾では優秀な武士に限らず、身分や階級を問わずに、
町民や農民からも分け隔てなく門下生を受け入れ、
当時としては大変めずらしい、だれにでも開かれた学び舎でした。

吉田松陰が、今も変わらず崇敬を集める理由が、
ここにもあるような気がします。

そして、安政六年(1859年)に吉田松陰は三十歳で刑死するのですが、
明治二十三年(1890年)、実家の邸内に、
松陰の実兄・杉民治が、土蔵造りの祠を建てて、
松陰が愛用していた硯と松陰の書簡を御神体として祀ったのが、
松陰神社のはじまりです。

その後、明治四十年に、首相になった門下生の伊藤博文らが中心となって、
師を祀る神社 松陰神社を建立し、県社となりました。

西暦1907年に創建された吉田松陰を祀る松陰神社の境内には、
世界遺産登録の松下村塾や、
宝物殿至誠館と歴史館など複数の名所があります。

松陰神社
〒758-0011 山口県萩市椿東1537番地
0838-22-4643

松陰神社の御祭神 吉田松陰の松下村塾の歴史と松陰神社

現在の松陰神社の社殿は、
昭和三十年に新しく建てられたものです。

では、
創建当時に松陰神社の社殿だった松下村塾はどうなったのでしょうか。

久坂玄瑞や高杉晋作など、
門下生たち五十二人をお祀りする末社・松門神社となっています。

松下村塾や松陰が幽閉されていた旧宅はもちろん、
境内には『至誠館』という宝物殿があり、
松陰のたどった人生や、
倒幕から明治維新に至るまでの歴史を学ぶことができます。

松陰神社拝殿の左奥に、
吉田松陰の塾生・門下生を御祭神とした末社『松門神社』があります。

また、神社を出て少し高台の松陰の墓地には、
他の多くの藩士もいっしょに眠っていますので、
長州ファンにはお奨めの場所です。

また、吉田松陰歴史館では、
その時代のお歴々が蝋人形で迎えてくれるのも一興で、
境内には見どころもいっぱいです。

松陰神社には『明治維新胎動の地』の文字が刻まれた石碑がありますが、
この揮毫は、山口県出身の元首相・佐藤栄作氏によるものです。

さらに、鳥居の『松陰神社』の文字のほうは、
佐藤栄作氏の実兄で、同じく元首相の岸信介氏によるものだそうです。

松陰神社の御祭神 吉田松陰のご利益とおみくじやお守り

今も地元の人たちからは『松陰先生』と呼ばれ、
町ぐるみで大切にされている松陰神社ですが、
優れた人材を育てた吉田松陰にあやかりたいと、
受験や就職の成功を祈願しに訪れる人が後を絶ちません。

松陰神社のお御籤には、
「才と言い気と言うも学を基となす」など、
吉田松陰先生の教訓入りで、解説もついているので、
難しい言葉で書かれていても、メッセージはしっかりと受け取れます。

また『凶』を引いてしまったときには、
授与所に申し出れば「おしるし」として福箸が貰えるのです。

松陰神社の御守には、
松陰先生の肖像が入った絵馬型の学業成就のお守りがあります。

松陰神社のお守りや絵馬、合格祈願ハチマキなどが入った、
『合格祈願セット』も人気です。

あとがき

吉田松蔭の石碑に書かれた『百年一瞬耳』

「百年の時は一瞬にすぎない
君たちはどうかいたずらに時を
過ごすことのないように」

自分の価値観で人を責めない
一つの失敗で全てを否定しない
長所を見て短所を見ない
心を見て結果を見ない
そうすれば人は必ず集まってくる

わずか29年の人生で、ここまで悟りきるなんて…

多くの人の心に影響を与え、
語り継がれる吉田松陰って凄い人ですね。

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