八坂神社 大晦日のおけら詣りで混雑するのはいつ?白朮火の貰い方は?

冬の行事


出典:「京都旅行ドットコム 京都の四季のお祭りとイベント」

大晦日の八坂神社は、おけら詣りの善男善女で溢れかえり、
大晦日の午後十時ぐらいからは、
祇園さんの前の東山四条あたりでは、
四条大橋までが歩行者天国になります。

通りが人でいっぱいになって混雑で身動きが取れなくなります。

おけら火を頂くのは良いのですが、
人ごみの中ではチョット危険です!

通行規制があって、入り口や出口も決められています、
係員の誘導に従ってお詣りしてください!

『昔はこんなこと おへんかったんどすえ~!』

着物姿のカップルもたくさん見かけます。
ど~ぞ、よいお年を!

  

八坂神社 大晦日のおけら詣りで混雑するのはいつ?

八坂神社(祇園さん)は、お正月の三が日で全国から100万人もの人が、
初詣に訪れる神社です。

初詣は新年が明けてからのお参りですが、
大晦日の夜から元旦まで(元日の夜が明けるまで)にお参りすることを、
『おけら詣り』と言います。

その『おけら詣り』で頂いてくる“ありがたい火”が、
『白朮火(をけらび)』と言われるものです。

八坂神社へ『おけら詣り』に来られる方は、
皆さん『白朮火』を頂こうと来られるのですが、
おけら詣りで『白朮火』を頂くことができるのは、
大晦日の夜19時30分から元旦の朝5時までです。

その中でも特に『白朮火』を頂くために混雑する時間帯は、
やはり大晦日の日付が変わるころから、
元日の未明、午前3時頃までです。

混雑を避けたいのでしたら、できればその時間帯を外して、
紅白歌合戦をやっている時間帯か、
午前3時を過ぎてからが良いと思います。

ただし、大晦日から元旦にかけのおけら詣りでは、
参拝経路や入場門と出口の門が決まっているので、
八坂神社のどの門から入るのかをチェックしておいてください。

境内に入ると、案内表示された矢印方向の一方通行となり、
だいたい大晦日の午後11時頃から通行規制がされます。

大晦日から元旦にかけての時間帯では、
境内へ入れるのは、西楼門と北門になり、
帰りは、東北門と玉光門、そして南楼門が出口になります。

概ね午後11時頃から境内の通行規制を行い、
一方通行となります。

とても混雑することが予想され、流れに従い歩くことになります。

現場の係員の誘導に従って、お詣りするようにしてください。

八坂神社 大晦日のおけら詣りと白朮祭とは

八坂神社の白朮祭とは
元日の朝、午前五時から斎行される新年最初の祭典です。

白朮祭はまず、12月28日 午前4時頃
非公開の鑽火式(さんかしき)から始まります。

寅の刻(午前4時頃)、前夜から参籠潔斎した権宮司が、
桧の火鑽杵(ひきりきね)、火鑽臼(ひきりうす)で浄火を鑽(き)り出し、
「をけら灯籠」に移し、
その火は本殿内に年中絶やすことなく灯しつづけられます。

古式にのっとって火きり臼と火きり杵できりだされた御神火は、
大晦日の午後7時、除夜祭斎行ののち、
宮司以下祭員によって、
境内3か所に設けられた「白朮火授与所」の「をけら灯籠」に、
本殿内から「白朮火」が移され

人びとの願いを記した「をけら木」とともに、
夜を徹して(大晦日午後7時半頃~元旦早朝まで)焚かれます。

白朮祭は元旦の午前5時に斎行される新年最初の祭典で、
折敷(おしき)13膳に削掛(けずりかけ)と、
乾燥させた白朮の根を混合して盛り、
それに御神火を点じ御本殿正面から境内に向け撤します。

八坂神社 大晦日のおけら詣り 白朮火の貰い方は?

八坂神社へ大晦日に参拝することを“おけら詣り”というのですが、
おけら詣りの『おけら』は『をけら』と書きます。

『をけら』は漢字で書くと「朮」と書くのですが、
あまり見かけない字ですね。

『をけら』とは、漢方薬にも使われているキク科の多年生植物で、
お正月の元旦、お雑煮を食べる前に、
新年を祝って飲む“お屠蘇”の原料にも使われていて、
一年の邪気を取り払うと言われています。

“屠蘇(とそ)”とは元々、平安時代に中国から来た風習で、
三角形の袋に山椒(さんしょう)、防風(ぼうふう)、大黄(だいおう)など、
漢方薬でよく聞く十数種類の薬草を調合し、御神酒に浸して頂きます。

邪気を払い魂を蘇らせることから、
『屠蘇』という名前が付いたといわれています。

『をけら』と聞くと、バッタによく似た螻蛄(ケラ)という虫で、
しかも、「今日はオケラだよ!」なんて、
一文無しという意味だと思っていました。

「をけら詣り」は京都のお正月を代表する風物詩で、
吉祥縄に移した火を消さないように、
火縄をくるくると回しながら家に帰ります。

境内3か所の「をけら灯籠」の火を竹でできた火縄(吉兆縄)にうけて帰り、
無病息災を願って神棚のロウソクの火をつけたり、
雑煮を炊く火種にします。

また、燃え残った火縄は「火伏せのお守り」として、
台所にお祀りします。

これが大晦日の夜19時30分から元旦の朝5時まで、
火縄が授与される「をけら参り」で、
毎年、多くの人が訪れる大晦日の行事のひとつです。

八坂神社の「おけら詣り」で使われる吉祥縄ですが、
普通の縄ですと、すぐ消えてしまったり、
振り回すとちぎれてしまうので、竹で出来ています。

この吉祥縄は、三重県名張市でつくられていて、
三重県名張市での火縄作りは古く、
寛文十一年(1671年)の文献に記載されています。

しかし、5年ほど前から作り手が一人になってしまい、
三重県名張市では、上小波田火縄保存会が結成され、
保存会が指導を受けて生産を受け継いでいます。

吉祥縄は、
社務所で『火伏せ厄除け』のお守りとして授与されていますが、
夜店でも売られています。

八坂神社の境内につくと、「をけら詣りの火縄いかがですか~?」と、
声をかけられます。

1mほどの吉祥縄を何本も竹竿に吊るして、
一本700円で売られています。

境内3か所に設けられた白朮火授与所の「をけら灯籠」で、
吉祥縄に火を移し、持ち帰ります。

もちろん、八坂神社へ着いたら一番にお詣りを済ませて、
社務所でお守りを授与していただいたり、
夜店の屋台をあれこれ見て、いろいろ食べてから、
「をけら灯籠」で、吉祥縄に火を頂いてください。

おけら火を持ちながら、混雑したところを歩くのは危険ですから、
ご注意ください!

そういえば昔、おけら詣りへ行って、
火のついた吉兆縄を持って帰るのが危ないというので、
うちのおじいちゃんは、おけら火の火を白金カイロに移して持って帰り、
家に帰ってからもう一度吉兆縄に火を移して、
おくどさんの火を起こしていたのを思い出しました。

今は、白金カイロ何んてないのかもしれませんね。
カイロと言えば、ペタッと貼るものしか見かけませんが、
銀色のステンレス製のカイロに油を入れて火をつけると、
携帯できて暖まれるというので、皆さん持っていたようです。
もう、半世紀も昔のことですから。

今でもまだあるんですね!

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あとがき

おけら詣りと言えば、うちはお商売をしていたので、
大晦日の夜は、紅白歌合戦が終わったら、
除夜の鐘を聞きながら出町柳まで行って、
京阪電車に乗って伏見のお稲荷さんへ毎年行ってました。

四条京阪、今は祇園四条という駅に名前が変わってますけど、
その駅から、
祇園さんのおけら詣りへ行った人がたくさん乗ってこられるのです。

そして、吉兆縄におけら火をつけて、
ぐるぐる回しながら乗ってくる人をよく見かけました。

でも今は、火のついたものを持ち歩くのは危険だということで、
禁止されています。