亥の子祭りとはいつ行われ由来は何?亥の子餅やその他の行事は何をする?

お祭り

『亥の子』は、亥の月の最初の亥の日のことで、
『亥の子祭り』や『玄猪(げんちょ)』、『亥の子祝い』ともいわれ、

亥の月の亥の日に行う行事のことです。

“亥”というのは干支のイノシシのことで、十二支のひとつです。

十二支は、年月日や時を表すときに使い、
旧暦では10月が『亥の月』にあたります。

新暦が使われるようになってからは、
旧暦と新暦では約ひと月ずれるので、現在は11月が亥の月とされています。

そんな亥の子祭りとは、
いつ行われる行事で、その由来は何なのか?

亥の子餅とはどのような餅でなぜ食べるのか、
また、その他の行事では何をするのかなどをまとめました。

  

亥の子祭りとはいつ行われる行事?

11月最初の亥の日が『亥の子』ですので、
2018年の亥の子祭りの日は、11月3日(土)になります。

『亥の子祭り』は、
亥の月の亥の日、亥の刻(午後九時~十一時)に餅を食べる行事で、
特に西日本で盛んな風習です。

ですから、2018年の11月3日の午後九時~十一時の間に、
亥の子餅を食べる行事なのです。

京都の護王神社では、
11月1日に『亥の子祭り』が行われます。

平安時代の宮中の年中行事であった亥子餅の儀式を、
再現した特殊神事です。

浄闇の境内に照らし出された殿上で、
あたかも平安絵巻のひとこまのような優雅な神事が執り行われます。

亥の子餅を搗きながら唄う囃子唄がなんともユニークです。

護王神社は、桓武天皇に平安京遷都を進言し、
その造営に貢献した和気清麻呂と、
その姉で、戦乱で身寄りを亡くした多くの孤児たちを養育した、
和気広虫をお祀りしています。

境内には和気清麻呂の難を救ったイノシシに因み、
狛犬ならぬ狛イノシシや、猪のコレクションがたくさんあって、
『イノシシ神社』としても有名です。

イノシシに助けられた和気清麻呂の、
足の衰えが回復したことから、
足腰の病気や怪我の回復に御利益があると言われています。

護王神社

〒602-8011
京都市上京区烏丸通下長者町下ル桜鶴円町385 
電話. 075-441-5458(午前9時〜午後5時)
FAX. 075-414-0255

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亥の子祭りの由来は何?

『亥の子』は、古くから中国に伝わってきた宮廷の儀式で、
たくさん子供を産むイノシシにあやかって、
子孫繁栄を祈願するものでした。

この習わしが日本に伝わり、
平安朝以来、日本の朝廷でも行われてきましたが、
『亥の子』の風習は次第に、
秋の収穫債の意味合いが強くなっていったと言われています。

亥の子祭りの亥の子餅

『亥の子祭り』の日、農家では、
大豆・小豆・ささげ・ごま・栗・柿・糠などを混ぜた、
『亥の子餅』という餅を作り、
田の神様にお供えするとともに、家族みんなで食べます。

これは『亥の月・亥の日・亥の刻に餅を食べると病気にならない』という、
中国の故事に基づく習わしです。

亥の子祭りでは亥の子餅を食べ、その他の行事は何をする?

亥の子祭りの亥の子搗き

亥の子祭りは、
子供たちも参加する行事です。

亥の子祭りの日、子供たちは藁を束ねた藁鉄砲や、
丸石に何本もの藁縄で縛ったものを持ち、囃しながら家々を訪ね、
『亥の子搗き』といって、地面を叩いて回ります。

これは土地の邪霊を鎮め、
豊穣を祈願するおまじないと言われています。

十日夜(とおかんや)

東日本でも亥の子の行事と同じような『十日夜』と呼ばれる行事が、
旧暦の十月十日に行われます。

この十日夜には、
稲と大根に関する伝承も多く見られます。

十日夜には、大根畑に入ってはならないという禁忌が、
各地で見られます。

秋祭りや正月の神供に、大切な大根に神霊が宿るという謂れが、
背景にあると考えられています。

十日夜の日は、
田の神様が山に帰る日とされています。

田の神様の化身と信じられている案山子を、家に持ち帰ってお祀りし、
稲の収穫祭を行うところも少なくありません。

また『亥の子搗き』と同じように、子供たちが藁を巻いた棒を持ち、
唱え言をしながら家々の庭などを叩いて回る習わしも残っています。

これも『亥の子搗き』と同じように、厄除けのおまじないであったり、
土地の神様に生気を与えるという風習から来ています。

あとがき

『亥の月・亥の日・亥の刻に餅を食べると病気にならない』
という亥の子餅です。

2019年は“亥年”ですので、
亥の歳・亥の月・亥の日・亥の刻に餅を食べれば、
さらに御利益がありそうな気がします。

亥の子祭りは、収穫感謝祭の意味もあり、
ハロウィンのお祭りにも通じるものがあるようですね。