自律神経の乱れが原因で起こる症状で悩んでいませんか?
自律神経とは、どういう神経なのかわかりづらいですが、
普段の生活で、私たちの体の働きや健康を維持していくうえで、
とても重要な役目をしている神経なのです。
そんな自律神経の調子を、
自分で整えることが簡単にできる方法があります。
何人もの医師が提唱している『長生き呼吸法』についてご説明します。
自律神経の乱れが原因で起こる症状とは?
自律神経が乱れると、めまいや頭痛に襲われたり、
鬱や慢性疲労に苛まれたり、
高血圧や下痢などといった、心身に様々な不調和が生じます。
慢性のストレスにさらされているのはもちろん、
夜遅くまで稼働し、運動不足にもなりがちな現代人は、
自律神経のバランスが狂いやすいのです。
その自律神経の乱れをある程度まで調整する手段が、
“呼吸”なのです。
循環器科には、胸部不快感や動悸感、呼吸困難感を感じて、
受診する人が多いのですが、
検査の結果、心肺機能に異常が見られないということも多いのです。
ではなぜ、受診された人は、
胸部不快感や動悸感、呼吸困難感を訴えるのでしょうか。
そういった人たちには、浅い呼吸をしていることが多いようです。
呼吸は通常、自律神経の支配下にあって、
意識していなくても途切れることはありません。
一方、呼吸はその長短や、
回数を自分でコントロールすることが出来ます。
ゆっくりと長く息を吐く腹式呼吸は、
“長生き呼吸”とも言われ、
この長生き呼吸を行うことで、
副交感神経を中心に、自律神経が活性化されると言われています。
ゆっくりと長く息を吐く呼吸をする前と、その呼吸中、呼吸後に、
自律神経機能がどのように変化するのかを比べて見ると、
ゆっくりと長く息を吐く呼吸をすることで、
副交感神経が大幅に活性化することがわかります。
ゆっくりと長く息を吐く“長生き呼吸”をすると、
まず副交感神経が大きく活性化し、
少し遅れて交感神経もやや活性化します。
自律神経機能全体が元気になるというイメージで、
長く息を吐くだけでも、
自律神経に好影響を与えていることがわかります。
自律神経の乱れが起こす症状と自律神経を整える呼吸方法
お腹を膨らませながらゆっくりと息を吸い、
お腹をへこませながら長く息を吐く。
この深い腹式呼吸を意識的に行うと、
普段よりも横隔膜が上下に動く幅が大きくなるのがわかります。
横隔膜が大きく動くと、その周辺にある神経叢が刺激され、
自律神経の活性化にも繋がっていきます。
スマートフォンやパソコンで集中して作業をしていると、
知らず知らずのうちに、姿勢は前かがみになり、
呼吸は浅く早くなっていることがあります。
浅く早い呼吸が長時間続くと、交感神経が優位になりがちで、
次第に自律神経のバランスが崩れてしまいます。
だからこそ、意識的に深い腹式呼吸をすることで、
横隔膜を大きく動かす必要があるのです。
日常的にストレスを感じている人ほど、
意識的に横隔膜を動かすことが大切です。
緊張したり、ストレスにさらされていると、
交感神経が過度に高まり、呼吸は自然と浅く早くなっていきます。
ゆっくりと長く息を吐く呼吸をすることで、
横隔膜を介して副交感神経が刺激を受け、
自律神経のバランスが整うということです。
横隔膜を大きく動かす深い腹式呼吸は、
いうなれば自律神経のバランスを、
整えるためのマッサージのようなものなのです。
ですから、意識して深い呼吸をすることが、
心身のメンテナンスになるということなのです。
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自律神経の乱れを整える呼吸方法“長生き呼吸”
普段、無意識に行われている呼吸は、脳幹の最下部に位置する、
延髄にある呼吸中枢の働きによって調整されています。
まず、頸動脈や大動脈にある化学受容体が、
血液中に流れる酸素や二酸化炭素の量を検知し、
情報を呼吸中枢に贈ります。
脳は、送られてきた情報をもとに、
呼吸のリズムを変えています。
一方で、意識して行われる呼吸は、
大脳皮質が呼吸中枢に働きかけることで行われていくのですが、
ゆっくりと長く息を吐く呼吸をしたとき、
脳で感情をコントロールしている前頭前野が反応するといいます。
ゆっくりと長く息を吐く“長生き呼吸”を30分間続け、
その後30分間、座位で安静を保った時の前頭前野の脳波を計測してみると、
長生き呼吸の途中から、アルファ波が出ているのがわかり、
このアルファ波が出ているときの脳は、
『リラックスしているけれど明晰』という理想的な状態です。
呼吸は、
自律神経を整えるだけでなく、脳波にも影響があるということです。
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あとがき
自律神経の乱れが原因で起こる症状、
確かに自覚があります。
「なんかしんどい!」
「やる気が起きない!」
でも、お医者さんへ行くほどでもないような・・・・
やっぱり全部、
自律神経の乱れが原因で起こる症状だったのか。。。。
『ゆっくりと長く息を吐く腹式呼吸』
実践してみるべきですね。
昨年、105歳でお亡くなりになった日野原重明先生の健康長寿の秘訣は、
ゆっくり長く息を吐く、「長生き呼吸」にあったそうです。
最後の最後まで、元気で人生を全うできるって 憧れます!