京都の聖護院 特別公開2018年はいつ?特別公開の内容と聖護院門跡の御朱印は?

神社仏閣

京都の秋は、神社仏閣の特別公開がたくさん開催され、
聖護院門跡の特別公開もその一つです。

普段見ることが出来ない、聖護院の特別公開はいつからはじまり、
どのような聖護院の姿が見られるのでしょうか。

初秋に見られる聖護院と、晩秋に見られる聖護院では、
景色も随分違うことでしょう。

聖護院の秋の特別公開をご案内します。

聖護院で頂ける御朱印や、今年の特別拝観の特別の御朱印について、
また、狩野探幽筆の水墨画『釈迦三尊像』についてお伝えします。

  

京都の聖護院 秋の特別公開2018年はいつ?

京都の聖護院門跡では、2018年秋の特別公開が開催されます。

年間を通して、これまで予約拝観が行われていましたが、
予約希望多数により、
また院内行事と重なりお断りをすることが多くなってきたため、
秋の期間に予約不要の特別公開という形で、
広くご拝観いただくこととなりました。

【聖護院 特別公開】

日時:特別公開2018年9月15日 (土)~11月25日 (日) 

参拝時間:午前9時半〜午後4時半

期間中の拝観休止日:10月11日〜15日、10月29日

場所:聖護院

〒606-8324 京都市左京区聖護院中町15
TEL 075-771-1880 FAX 075-752-4088

無料参拝:山門内塀重門を開放し、
     宸殿前の庭を通り本堂をお参りできるようになっています。
     塀重門閉門時は、玄関より中へ入り、寺務所前2階大仏間へ。

有料拝観:〈特別公開〉光格天皇仮御所 狩野派障壁画100余面

拝観料:大人…………1人 800円

アクセス:市バス206「熊野神社前」

聖護院公式サイト: http://www.shogoin.or.jp/

拝観時の注意事項:以下の事項について、予めご了承ください。

🚫 境内は撮影禁止です。

🚫 境内ではスタッフの指示に従ってください。

🚫 拝観の妨げになると判断した場合は、
拝観料をご返納の上、お引き取りいただきます。

🚫 暴風警報や大雨警報、地震など、拝観に来られる方に危険と判断した際は、
事前の予告なく拝観休止とさせていただきます。
休止を決定した時点で当HPやFacebook、Twitterにてお知らせいたします。

京都の聖護院 2018年秋の特別公開の内容

光格天皇仮御所 狩野派障壁画100余面
本山修験宗総本山 聖護院

宸殿を彩る豪華絢爛な狩野派の障壁画をはじめ、
本尊の不動明王像や、
後水尾天皇が女院のために建てた書院、
本堂などの貴重な文化財が公開されます。

公開内容

大玄関 宸殿 狩野永納・狩野益信筆 宸殿障壁画
本堂 本尊不動明王像(重文) 書院(重文)

★大玄関
大玄関は、山門正面にあり宸殿への入口です。
内部には桃山障壁画の遺風を残す堂々とした老松が、
狩野永納、益信の筆によって描かれ、
その構図は見るものを圧倒します。中の1面に筆による落書きが残る。


★宸殿
大玄関、孔雀、太公望、波の間等内部の部屋は15を超え、
狩野永納、益信筆による障壁画が130面にも及びます。
宸殿は法親王が居住する門跡寺院の正殿で、
書院作りの影響を強く受けていますが、寝殿造りの形式も残し、
宮殿風に造られています。

★狩野永納・狩野益信筆 宸殿障壁画
狩野派筆 宸殿障壁画
宸殿には狩野山雪の子、狩野永納と、
狩野探幽の養子、狩野益信による金碧障壁画130面が納められており、
緑青や朱を使った迫力溢れるものから、
墨を主として描いた落ち着きのあるものまで、幅広く描かれています。

★本堂
本堂は、昭和43年に建替えられました。
江戸時代の本堂と外観はほぼ同様で、
重要文化財の本尊、脇仏は耐火式空殿と内内陣に祀られ、
南北両面に収蔵庫を持つ形となっている。
主な法要は宸殿で行われており、本堂は加行道場としての一面を持っている。


★本尊 不動明王像(重要文化財)
聖護院は、明治の廃仏毀釈の際に廃寺となった末寺から、
預かった不動明王像を多く安置しています。
本堂に安置されている不動明王像は平安後期の作で、
聖護院の数度の火災を免れ、守られてきたものになります。

★書院(重要文化財)
後水尾天皇が女院のために建てたもので、
延宝4年(1676)に聖護院が現在地へ移転したときに、
御所から移築されたと伝わります。
恋文を表す折文の形を使った釘隠しなど、
随所に女性を意識した意匠を持ちます。

★【特別展示】江戸時代、皇族(門主)が使用したと伝わる輿

京都の聖護院 特別公開と皇室ゆかりの寺 聖護院門跡の歴史と御朱印

皇室ゆかりの寺 聖護院門跡の歴史

京都には、寺名のあとに「門跡」とつく寺院がいくつかあります。

門跡と言うのは元々、開祖の正式な後継者という意味ですが、
平安時代、宇田天皇が仁和寺で出家し、御室を造営して住み、
御室門跡と称して以来、
代々、皇族や公家などが出家して寺主となる寺につく称号となりました。

ですから、門跡寺院と言うのは、
皇族や貴族とかかわりが深いお寺を表しています。

聖護院は、門跡寺院として明治まで代々皇族や摂関家が門主(住職)を務め、
江戸時代後期には光格天皇と孝明天皇の仮御所ともなった格式高い寺院でした。

明治時代まで、西側に聖護院村があり、
鴨川にかけて「聖護院の森」が広がり、
その森の中にある御殿であったことから、「森御殿」とも称されました。

本山修験宗の総本山で、それを証明するかのように、
境内は狩野派による豪華絢爛な障壁画に彩られています。

大玄関から上段の間まで続く金碧障壁画には花鳥や賢人、
また雄大な自然が描かれています。

また、廃仏毀釈の際には廃寺となった末寺から本尊を預かったため、
現在も多くの不動明王像が安置されています。

後水尾天皇が女院のために建てた優美で繊細な書院と併せ、
これらの貴重な文化財が公開されます。

役行者を宗祖とする本山修験宗総本山 聖護院は、
寛治四年(1090年)
白河上皇の熊野御幸で護持僧を務めた増誉大僧正に、
『聖体護持』から2字をとった聖護院を与えられたことに始まります。

代々、皇族か摂関家が門主(住職)を務め、
天明の大火により御所が火災に遭った際は、光格天皇の仮皇居ともなりました。

総本山として、
法要の際は全国から多くの山伏が集まり、大規模な護摩修業が勤行されます。

京都の聖護院の御朱印

聖護院門跡の御朱印は、いつ参拝しても頂けます。

聖護院門跡の御朱印の中でも、代表的なものです。

墨書は、奉拝と日付と寺名。
そして、カーンの梵字です。

押印(スタンプ)は、法螺貝となっています。
法螺貝は修験者の重要なアイテムで、
入山や自分の居場所を知らせることや、
魔除け、クマなどの動物除けの意味もあるようです。

近畿三十六不動尊札所の御朱印です。

墨書は、奉拝と日付と寺名。
そして、カーンの梵字です。
押印(スタンプ)は、法螺貝と菊の御紋。
そして、右上に18番札所のものが押されています。

役行者霊跡札所の御朱印です。

墨書は、奉拝と日付と寺名。
そして、神変大菩薩です。
押印(スタンプ)は、法螺貝と菊の御紋。
そして、右上に役行者霊跡札所です。

これらの御朱印は、いつ訪れても授与して頂けます。

京都の聖護院 特別公開限定の御朱印

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昨年は、特別公開を記念して、限定の御朱印もいただけたのですが、
これは、去年、2017年(平成29年)限定のもので、
『今年は今の所、特別な御朱印を設けておりません。』とのことです。
『これから、準備をしていく中で、新たに特別な御朱印を作成する可能性もあるのですが、
今の所は予定はありません。』ということで、
非常に残念ですが、今年は拝受することはできません。
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と、お伝えしていましたが、
『新たに特別な御朱印を作成する可能性』があるようです!

特別拝観の開始日が差し迫り、相談を重ねた結果、
この度も特別朱印を作成することが決まりました。

と、ご連絡いただきました。  楽しみですね!

昨年、特別公開で拝受頂けた御朱印は、狩野探幽筆『釈迦三尊像』で、
神仏霊場会十周年記念協賛の特別公開でした。

2016年に、聖護院門跡の寺宝で、
これまで『伝・狩野探幽筆』とされてきた『釈迦三尊像』が、
鑑定の結果、狩野探幽の真筆であることが判明しました。

文献が乏しいため、詳しい来歴は不明ですが、
聖護院門跡とゆかりの深い、後水尾天皇の異母兄弟で、
江戸時代初期の聖護院住職・道晃親王によって、
製作された可能性が高いということです。

他の狩野探幽筆『釈迦三尊像』と比べて、非常に保存状態が良く、
数種類の墨を使い分けてメリハリをつける一方、
洒脱な筆使いで柔和な空気を醸し出しています。


『釈迦如来の御朱印』


『普賢菩薩の御朱印』


『文殊菩薩の御朱印』

特別公開限定の御朱印は拝受頂けなくても、
狩野探幽筆『釈迦三尊像』の水墨画は是非とも見てみたいです。

聖護院門跡特別公開 今年秋の日程は?聖護院拝観のアクセスと駐車場は?
秋の京都はあちらこちらの寺社仏閣で、 特別拝観が催されます。 聖護院門跡でも秘蔵作品などが特別公開されます。 格式高い聖護院門跡の建物やお庭を拝観することもできます。 普段見られない宝物を見たり、 色付いた秋のお庭の風景に浸ってみるのもいい...

あとがき

聖護院を含め、岡崎一帯は京都の文化ゾーンです。

気候がよくなり、
特別公開や文化的なイベントもたくさん行われる秋は、
さらに京都を訪れる人が多くなるでしょうね。

目的を絞って、順序良く観光して回るには、
事前のリサーチが大切ですね。