お盆にお供えする花の種類は何がいい?仏壇やお墓に供えるときのマナーは?

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お盆にお墓やお仏壇にお供えする花は何がいいのか、
迷ってしまいますよね。

お盆にお墓やお仏壇にお供えしてはいけない花もあるので、
どんな花をお供えすればいいのか悩んでしまいます。

でも、
亡くなった人をお花で供養してあげたいと願う気持ちをもって、
お供えする花を選べばいいのではないでしょうか。

お参りするだけでも、亡くなった人やご先祖様は、
きっと喜んでくださると思います。

お盆にお墓やお仏壇に花を供えるときの、
ちょっとしたマナーをまとめてみました。

お供えする花を選ぶときの参考になればと思います。

  

お盆にお供えする花の種類はどんな花がいい?

お盆にお墓やお仏壇にお供えする花の選び方に、
特に決まりはありません。

亡くなった人をお花で供養してあげたいと思う気持ちで、
故人が好きだったお花を選んでも良いと思います。

ただ、お盆にお墓やお仏壇にお供えしてはいけない花には、
選んではいけない理由があります。

それらは仏壇やお墓に花を供えるときのマナーとして、
知っておくと役に立ちます。

たとえば、
お花屋さんへ行ったとき、
『仏花』と『墓花』という2種類の、
お供え用の花があるのを、
見かけられたことはないでしょうか

仏花とはおもに、お仏壇にお供えする花のことです。

そして、墓花は、お墓参りに持って行って、
お墓にお供えする花のことです。

『仏花』と『墓花』
その二つの違いは、切り花の長さです。

仏花はだいたい30㎝~40㎝位の長さで、
樒(しきみ)と一緒に、何種類かの花がまとめられています。

墓花の方は、同じようにまとめてあるのですが、
その長さは50㎝~55㎝と、長くなっています。

これは、お仏壇の前にお供えする仏花の花器の長さによるもので、
長すぎると花器に入れた時、重心が高くなり、倒れやすくなります。

また、墓花の方はお墓の花入れの形状や深さによって、
多少の調節が必要な場合があるので長くなっています。

昔のお花と言えば、
ほぼ同じような形をしているものが多かったのですが、
近頃の墓石は、個性的なものが増えてきています。

それらの墓石の花入れは、
花立として墓石とは別になったものや、
墓石に組み込まれているものなど多様ですので、
墓花の方も自由度が効くようになっています。

お墓の花入れの大きさや形を、花屋さんに伝えれば、
適当な長さに切ってもらえると思いますが、
そうでない場合は、
花切ハサミを持参する必要があるかも知れません。

『仏花』と『墓花』どちらにしても、
お供えの花を選ぶ時に長くもつものを選ぶというのも、
花を選ぶときのポイントになります。

お盆にお墓やお仏壇にお供えする花の色も、
選ぶときの重要なポイントです。

『亡くなった人が好きだった花』を選んで差し上げたいのですが、
お仏壇だったり、墓前にお供えするには、
控えた方が良いものもあります。

まず、花の色で言うなら、
白、黄色、紫の3色、
もしくは白、黄色、ピンク、赤、紫の5色を中心に、
明るい色でまとめるのが良いと思われます。

ただし「新盆」の場合は花を白色で統一するようにして、
2年目以降から色のある花をお供えするようにしましょう。

地方によっては「亡くなってから四十九日までは白系統に限る」
という風習もあるので、
気にする人がいる場合は合わせた方が無難です。

花の数も、あまり多すぎては良くありません。

仏壇にお花をお供えする場合、
お仏壇から大きくはみ出るように花が飾られていると、
お位牌やほかのお供え物が隠れてしまいますので、
適量を心掛ける必要があります。

墓前に花をお供えする時も同じです。

お供えする花の大きさや値段の高さが、
亡くなった人やご先祖様をお供養する気持ちと同じではありません。

花の数は、仏壇の場合も墓前の時も、
3本・5本・7本と、奇数の本数にし、
左右に供えるので1対(2束)用意します。

墓前にお供えする花は、
お参りする人の方に正面を向けて生けます。

お花をお墓側ではなくお参りする人間側に向けて供えるのは、
はかなく短い命である切り花を供えることで、
命の有り難さを感謝し、世の無常を知るためといわれています。

これは、生きている人の勉強の為なんだそうです。

きれいなお花を見ることによって心が洗われ、
清らかな心でお墓をお参りすることができることで、
亡くなった人やご先祖様も喜ばれるということから来ています。

お花を供える向きについては、宗派による違いはありませんので、
どんな宗派であっても、墓前に飾る花は、
お供えをする人の方に向けてお花を供えましょう。

お盆にお供えする花の種類と花言葉は

仏様のお供え用として、
よく利用される花は、
輪菊や小菊、洋菊など菊科のお花や、
カーネーション、トルコキキョウ、ユリなどです。

仏教では樒(しきみ)がよく用いられますが、
樒は、花や葉、実に毒性があるので、
遺体を土葬にしていた時代には、動物による害を避けるため、
葬送の際などに利用されていました。

🌸アイリス
アイリスの花は、花びらも大きく見た目も華やかなので、
花束にすることで、さらに優雅な雰囲気を醸しだしてくれるそうです。

花言葉は、「よい便り」「あなたを大切にします」です。

🌸カーネーション
カーネーションは「母の日」に贈るイメージが強いのですが、
お盆のお供えとしてもよく使われる花です。

カーネーションの中でも、
白色のものは「私の愛情は生きている」「尊敬」などの花言葉があるため、
お盆にお供えする花としてよく使われています。

🌸菊
お墓にお供えする花の中でも「菊」は邪気を払う花として、
古くから用いられています。

また、菊は花びらが散りにくく長持ちすることから、
お盆の時期はもちろん、仏花として昔から使われています。

花言葉は、「高尚」「高貴」「清浄」「真実の愛」
白い菊は「誠実」「真実」、赤は「愛情」と色ごとにも花言葉があります。

🌸キンセンカ
キンセンカは花びらも大きく、
色の種類もオレンジ・赤・黄色など、温かみのある色が特徴で、
お盆にお供えする花としても、人気があります。

花言葉は、「慈愛」「別れの悲しみ」です。

🌸グラジオラス
グラジオラスは水揚げが良いために花が咲く期間も長く、
花びらも大きいので見栄えがします。

花言葉は、「楽しい思い出」

🌸スターチス
スターチスも花が咲く期間が長く、
花びらも散りにくいことから、仏花としてもよく使われます。

花言葉は、「変わらぬ心」「途絶えぬ記憶」

🌸トルコキキョウ
仏花としてトルコキキョウは、
紫や白に紫で縁取られたものがよく使われています。

花言葉は、「清々しい美しさ」「優美」

🌸ミソハギ
ミソハギは、昔から心身の汚れを祓うための禊の儀式に使われており、
仏様花や精霊花とも呼ばれる花です。

花言葉は、「悲哀」「慈悲」「純真な愛情」

🌸リンドウ
リンドウは青紫色の花を咲かせ、釣り鐘のような形をしていることから、
控え目で、お墓に飾ることで、
さり気なく華やかを演出してくれるといいます。

花言葉は、「誠実」「あなたの悲しみに寄り添う」

お盆に仏壇やお墓に供えてはいけない花の種類とマナーは?

お盆に仏壇やお墓に供えてはいけない花があります。

お供えする花の選び方に、特に決まりはないのですが、
棘のあるものや、毒性のあるものは、
ケガをしたり、危険なので選ばないようにしましょう。

薔薇の花はき綺麗なのですが、仏花に限らず
仏事全般に不向きだと言われています。

故人が生前、薔薇が大好きだったので、
どうしても薔薇をお供えしたいというときは、
棘のない種類を選ぶか、
花屋さんに棘の処理をしてもらえますが、
なるべく薔薇や薊などは避けた方が無難です。

香りの強い花は、お線香の香りと混ざって、
嫌な臭いになってしまうので、これも避けた方が良いです。

ユリは仏花としてよく用いられますが、
香りも強く、花粉でお仏壇のまわりや墓前を汚してしまいますので、
場合によっては控えた方が良いかも知れません。

蔓性のものは、蔓の支えがないと倒れやすいので、
お供えには不向きです。

すぐに萎んだり散ってしまう槿やポピーなども、
避けた方が良いです。

基本的には生花を供える方がよいとされる仏事ですが、
最近は、仏壇や故人の写真と合わせて、
プリザーブドフラワーを供えたりすることも多いようです。

枯れない造花やプリザーブドフラワーなどは、
不向きと考える人も多いので、周りの人に訊いて見ることも必要ですが、
萎んだり枯れてしまった花が、
そのまま供えられているよりは良いのかもしれません。

お花が一つも飾られていないお仏壇も寂しいものです。

お仏壇だけでなく墓前でも同じことで、
最近では造花をお供えしているお墓も増えてきています。

これには賛否両論があると思いますが、
頻繁にお墓参りに行けない場合は、お花の手入れができず、傷んだり、
枯れたお花をそのままにしておくほうが、
気持ちがよくないということもあります。

さらに、
生花のお供えの持ち帰りを推奨している霊園も多くなっているようです。

霊園や地域の風習によって異なりますが、
お供えされた生花は傷みやすく、虫などが寄って来ることで、
墓前が汚れてしまったり、墓石を傷めてしまう可能性もあるからです。

しかし、お墓参りに持って行ったお供えの花を、
お参りした後、自宅に持ち帰っても、
仏壇にお供えするのは好ましくないと言われています。

ご先祖様に一度お供えしたものですので、
そのお供えの花を、
再び仏壇の仏様にあげるのは失礼になると考えられているからです。

自宅に持ち帰った花は、玄関やリビングなどに飾り、
自分たち用のお花として飾りましょう。

あとがき

お墓にお供えした花を、そのままにしておくと、
お墓も汚れますし、墓石を傷めるかも知れないと聞いて、
持ち帰るようになりました。

お仏壇にお供えする花は、
なるべく頻繁に替えたいと思っているのですが、
間に合わないときのために、
一対はブリザーブドフラワーの仏花をお供えしています。

そしてその近くに、
大好きだった逝ってしまった人に喜んでもらいたいという思いで、
好きだったお花を買って来て飾っています。