京都の愛宕神社 千日詣りはいつで火廼要慎のお札を頂くアクセスとルートは?

夏の行事


京都の愛宕神社 千日詣りをご存知ですか?
愛宕神社は火の神様として、防火や火災にご利益がある神様です。
千日詣りで頂く火廼要慎のお札は、
京都の家の台所や飲食店の厨房では、必ずと言っていいほど見かけます。
千日詣りが行われる京都の愛宕神社へのアクセスと、
千日詣り参拝のルートをご案内します。

  

京都の愛宕神社 愛宕さんの総本宮

京都の愛宕神社は、
全国に約900社あると言われる愛宕神社の総本宮です。

京都の北東に聳え立つ霊峰愛宕山は、
東の比叡山と対峙するように向き合っています。

愛宕神社は高さ924mの山頂にあり、
大宝年間(701-704年)に、修験道の祖・役小角と白山の開祖・泰澄によって、
朝日峰に神廟が建立されたのが創建とされています。

古来より火伏せの神様として京都の住民の信仰を集め、
火の神を祀る神山とされてきました。

山頂までの登山道は厳しいのですが、その景色は絶景で、
愛宕山中腹にある月輪寺に植わる桜は「時雨桜」と呼ばれます。

月輪寺に暮らしていた九条兼実のもとに、
親鸞上人が来訪し、自ら植えた桜です。

兼実との別れを悲しむ上人の思いを映してか、
桜の花は枝葉から涙をこぼしているように咲くといわれていて、
四月中旬から五月にかけて開花します。

朝日ノ峰山頂に鎮座する愛宕神社には、
本宮に 伊弉冉命(イザナミノミコト)
若宮に 迦俱槌命(カグツチノミコト)
奥院に 大国主命(オオクニヌシノミコト)が祀られています。

古事記に出てくる神話によると、
イザナギとイザナミという夫婦神の子としてカグツチは生まれました。

火の神である迦俱槌命が生まれるとき、
母である伊弉冉命は大火傷を負い亡くなりました。

迦俱槌命は、母の命を奪った子として、
伊弉諾命の手によってその命を落としました。

迦俱槌命を祀る愛宕山は、
都人から“火の神様!として畏敬されてきました。

京都の愛宕神社 愛宕さんの千日詣りとは

京都の愛宕神社の千日詣(せんにちまいり)
正式には千日通夜祭(せんにちつうやさい)と云います。

7月31日夜から8月1日早朝にかけて参拝すると、
千日分の火伏・防火の御利益があると云われ、
毎年数万人の参拝者で境内参道は埋め尽くされます。

千日詣りの夜、麓の清滝から山頂の愛宕神社までの、
約4㎞の登山道(表参道)には、明かりが翌朝まで点灯されます。

 
千日通夜祭神事

7月31日午後9時 夕御饌祭(ゆうみけさい)
山伏によるゴマ焚き神事があります。

8月1日午前2時  朝御饌祭(あさみけさい)
人長の舞奉奏、鎮火神事がおこなわれます。

京都家々の台所には、
『阿多古祀符 火廼要慎』の札が貼られています。

千日詣りの夜は、この御札を受けに山へ参詣するのです。

一度行くだけで、千回詣でたご利益があるという『千日詣』は、
毎年、七月三十一日の深夜から、八月一日の未明にかけて行われます。

深夜未明に登山参詣する千日詣りは、
一の鳥居から約4㎞の道のりなのですが、
かつて人々は松明を灯し、山道を登ったそうです。

火の神様に詣でるのに、松明の炎は確かな道標となり、
千日詣りの参拝者を守ってくれたのです。

いまでは千日詣りの夜、
清滝から愛宕神社への登山道は夜間のあいだ照明が点灯され、
たくさんの参拝者が一晩中行き交います。

登山者は下山者に対して「おくだりやす」、
反対に下山者は登山者に対して「おのぼりやす」と挨拶する慣例があります。

真夜中の零時に通夜祭が行われ、
参拝者は、お札と愛宕の神木である樒(しきみ)を求め、
火災除けの祈願をするのです。

愛宕さんのお札に書かれている
『火迺要慎』は、“ひのようじん”と読み、
防火や火災に霊験あらたかな愛宕さんの代名詞ともいわれるお札です。

火は私たちの生活になくてはならない有難い恵みを与えてくれる反面、
全てを焼き尽くし灰にしてしまうという恐ろしい存在でもあります。

『火迺要慎』は「火、すなわち慎みを要する」という意味なのです。

火の中に特別な神威を感じ、火に対する畏敬の念を忘れずに生活してきた
先人達の教えであり、戒めの言葉でもあります。

愛宕さんの『火迺要慎』の一年間お守りいただいた古いお札は、
感謝を込めて愛宕神社へお納めするのですが、
愛宕さんに参拝できない場合は、お近くの氏神様へ返納すればよいそうです。

昔はどの家にも竈があり、
京都ではこの竈のことを“おくどさん”と呼びます。

各家庭において、朝一番にかまどの火を燃やす時、
愛宕さんで受けてきた樒の葉を1枚、火中に投じて、
その日の家内安全と火迺要慎を祈念しる習慣がありました。

今では竈がある家は珍しくなり、
樒の葉を竈の火に投じるようなことはできないので、
樒の葉は、御札と一緒にお祀りする様になりました。

愛宕さんの『火迺要慎』のお札は、
愛宕神社を参拝しなければ授与していただけません。

体力的に安全に参拝登山できないという人や、
やむおえない事情のある方には、
お札やお守りを郵送で授与していただけます。

ただし、お札やお守りには種類が多数ありますので、
事前に電話連絡して確かめる必要があります。

申し込みの方法や、お札の初穂料、送料などをお尋ねください。

総本宮 京都 愛宕神社http://atagojinjya.jp/
616-8458 京都市右京区嵯峨愛宕町1  
TEL 075-861-0658  
FAX 075-881-7332
※メールやFAXでの受付はされておりません。

京都の愛宕神社 愛宕さんの千日詣りへのアクセス

愛宕神社は車で登ることはできません、
清滝道、水尾道、月輪道、高雄道の参道登山口から徒歩で登ります。

愛宕神社へ参拝するには、
清滝ルート、水尾ルート、月輪ルート、樒原ルート、首無地蔵ルート、
越畑ルート、神明峠ルートと、いくつもの参道登山口がありますが、
その参道はどれも険しくて厳しい山道です。

山頂にある愛宕神社へお参りするには、
高さ924mの愛宕山を登らなければいけません。

千日詣りの登山道ルートは、
麓の清滝から山頂の愛宕神社までの表参道をおすすめします。

千日詣りの夜、約4㎞の表参道には、明かりが翌朝まで点灯され、
清滝の登山口には、参拝者がたくさんおられますのですぐにわかります。

愛宕神社へ千日詣り以外の日にお参りされる場合は、
日中でないと真っ暗で危険です。

愛宕神社のある山頂まで、ゆっくり登ると2時間くらいを要しますので、
日没までに下山できるように、
遅くとも午前中から登るようにしてください。

愛宕神社の千日詣り、清滝から愛宕神社までのアクセス方法

京都駅からは、
京都駅 塩小路側バスターミナル「C6乗り場」から、
京都バス72系統で「清滝バス停」下車。

京阪電鉄を利用の場合、
京阪電鉄「三条駅」バスターミナル(14番)から
京都バス62系統で「清滝バス停」下車。

京福電鉄を利用の場合、
京福電鉄「嵐山駅」前から、
京都バス62系統か72系統で「清滝バス停」下車。

なお、7月31日は京福電鉄嵐山駅前-清滝の間は、
深夜まで京都バスが増発されます。

千日詣りの臨時バス案内は7月に掲載されます。

JR嵯峨嵐山駅~京福電鉄嵐山駅~阪急嵐山駅の間は各1㎞程です。

詳細は京都バスHPhttp://www.kyotobus.jp/route/timetable/index.html

愛宕神社 千日詣りの駐車場

・大型バス:進入不可能
・中型(20人乗位):進入可能
・自家用車:100台分(千日詣の日は250台分予定)
・料金:500円/1日 (普通車)

清滝には駐車場は1箇所しかありません道が狭いので路上駐車は出来ません。

清滝手前でバス以外は当日交通規制される場合があります。

当日夜の表参道は灯りが点きますが、
懐中電灯は必ず持って行った方が良いです。

また、
千日詣りは7月31日から8月1日にかけての真夏の夜ですが、
山頂は冷え込むこともあります。

山道を登っている途中は暑いので、
体温調節のできる服装、動きやすい服装でお出かけください。

あとがき

愛宕神社の千日詣り、真夏の夜の一大イベントですね!
石段はちょっときつくて、
二度と来ないだろうと思いながら登りましたが、
お詣りを終えて帰る道、
とっても清々しくて、来年も来よう!って決めてました!