市比賣神社のひいな祭とは?お守りや姫みくじのご利益とアクセスは?

春の行事


市比賣神社(いちひめ神社)のひいな祭は、
平安時代、
貴族階級の女の子の間で人気のあった人形遊びを、
『ひいな遊び』と言ったことに由縁します。
京都の街にひっそりとあった神社ですが、
ハッピーカード守りや姫みくじが可愛いと、
最近、若い女性の間で人気の神社です。
話題沸騰の市比賣神社(いちひめ神社)と、
ひいな祭やお守りについてまとめてみました。

  

市比賣神社のひいな祭とは?

市比賣神社では、3月3日の桃の節句に、
人が雛人形になる「ひいな祭」が行われます。

平安装束を身にまとった『ひと雛』が、ひな壇に揃います。

内裏雛などに扮した「ひと雛」が、特大の雛壇に座り、
五人囃子の雅楽に合せ、三人官女が桃の花をかざし、舞などが披露されるのです。

平安時代には川へ紙で作った人形を流す「流し雛」の習わしがあり、
「上巳の節句(穢れ払い)」として、
雛人形は「災厄よけ」の「守り雛」として祀られる様になりました。

天児(あまがつ)は、平安時代の貴族の間で、自分の身代わりとして災厄を託し、
厄除けと健康を祈るために用いられた簡易な人形のことです。

人形に穢れを移す『天児(あまがつ)之儀』として、
市比賣神社では三月三日に、
一般の参拝者もこの天児を手にして厄除け祈願を受けることができます。

また、市比賣神社の「ひいな祭」では、神事は市比賣神社で行われ、
近隣の「ひと・まち交流館 京都」で、
十二単や束帯の着付け実演や、投扇興や双六など、優雅な遊びも紹介され、
ひな茶の接待なども行われます。

ひと・まち交流館 京都 http://www.hitomachi-kyoto.jp/
〒600-8127
京都市下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83-1
(河原町通五条下る東側)
TEL:075-354-8711 / FAX:075-354-8712

市比賣神社のお守りや姫みくじのご利益は?

市比賣神社のお守りと姫みくじ

・女人お守り

(一体 八〇〇円)

・姫みくじ

姫みくじは、だるま形の人形をしたおみくじです。
(一体 八〇〇円)

・おとう鈴

おとう鈴は、トイレのお守りで、鈴の清々しい音色が不浄を祓うといわれています。
建物の東方にトイレを建てると家が栄えるといわれたことから、
「御東」と称されたのが「おとう」の名前の由来です。
(一体 二〇〇〇円)
現在でも、宮中ではトイレのことを「おとう」と称され、
古来より、妊婦がトイレを掃除すると安産で元気な子供を授かるといわれ、
お七夜の夜は子供をトイレに連れて健康を祈願する慣習があります。

・身代わり守り (一体 八〇〇円)

・ハッピーカード守り

・市比賣神社 御朱印帳
京都十六社朱印めぐりの一つ

授与料(料金)は、300円

オリジナルの御朱印帳
サイズは、18㎝×12㎝。
授与料(価格)は、1冊2,000円。

市比賣神社のご利益は?


通称『いちひめさん』といって親しまれる市比賣神社には、
神大市比賣命(かみおおいちひめのみこと) 
多紀理比賣命(たぎりひめのみこと) 
市杵嶋姫命 (いちきしまひめのみこと) 
多岐都比賣命(たぎつひめのみこと)
下照比賣命(したてるひめのみこと)の五女神が祀られており、
女神だけが祀られている神社は珍しいとされています。

商売の繁栄を加護し、子供の成育と女性を守護し、
縁結びや子授け、女人厄除けなど、
女人守護・子授け祈願・安産祈願など女性の願い事にご利益があります。

女性だけの厄除けの神とされ、古くから女人厄除祈祷所として、
全国の女性の信仰を集めています。

・五十日百日之祝(いかももかのいわい)

五十日百日之祝(いかももかのいわい)は、生後50日目か100目に、
市比賣神社より「五十日餅」「市之餅(いちのもち)」を授かり、
子供の口に含ませ、健やかな成長を祈ります。

平安時代後期頃から、皇族や公家で行われ、
現在の「食べ初め」の発祥といわれ、
源氏物語など多くの古典文学にも記されています。

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市比賣神社の行事と神社へのアクセス

市比賣神社の起源

「市比賣神社」の「市」は市場の意で、
現在も、京都中央市場の守護神とされ、京都中央市場に分社が祀られています。
 
平安時代初期 延暦14年(795年・皇紀1455)
藤原冬嗣が、桓武天皇の勅命により、
平安京の東西の官営の市座(いちざ) 東市・西市の守護神として、
東市座内の七条坊門(現在の西本願寺の地)に創建されたのが由来です。

境内は、平安京の官営市場として、
全国から産物が集められ貴族から庶民にいたるまで多くの人々で賑わっていたといわれます。

また、空也上人が、松尾大社の神勅により、
松尾大社の鰐口半分を賜り、鉦たたき念仏の道場として市屋道場(現在の金光寺)を
創建したといわれ、鎮守社とされています。

桃山時代 天正19年(1591年・皇紀2251)
豊臣秀吉の都市改造政策により、隣に立つ金光寺とともに現在の地に移されました。

昭和2年 (1927年・皇紀2587)
日本で最初の「中央卸売市場」が開設されたとき、
市比賣神社の分社として「市姫神社」が祀られました。

市比賣神社の境内

 <本殿> 
神社建築としては珍しく、
皇室守護のために御所の方向に向いて北向きに建てられています。

 <天之真名井(あめのまない)>
 
境内の天之真名井の水は、京都の7名水の一つで、
古事記「天の眞名井宇気比の段」には、
祭神の出生の霊明なる誓約のことなどが記されており、
女人守護・市場の交易・商売繁昌を神勅とされています。
 
清和天皇から後鳥羽天皇の27代の間は、皇室や公家の崇敬が厚く、
神宝天目椀「天之八塩(あめのやしお)」でくみ出された「若水(わかみず)」が、
歴代天皇や皇子や皇女の産湯に用いられていました。

現在も名水として茶会・花展・書展などで用いられている一願成就の御神水とされ、
絵馬を掛けて天之真名井のご神水を飲んで手を合わせると、
心からの願い事が一つだけ叶うといわれています。

 <手水舎「瀞(すがすがしい)」>
「瀞」は「清」「浄」の文字の組合せで、
「自分の心をすがすがしくしなさい」という意味を表しています。

 <カード塚>
 
1988年(皇紀2648)昭和63年
期限の切れたカード型のお守りを納める場所として作られました。

いつの間にか、クレジットカードなどあらゆるカードが納められるようになり、
病気と縁が切れるようにと、病院の診察券なども納められるようになりました。

重陽の節句9月9日には、カード感謝祭が行われます。

 <願掛け絵馬>

 <摂社 植松稲荷社>祭神:植松稲荷大神・松玉稲荷大神・光玉稲荷大神
 <衆霊殿(しゅうれいでん)>祭神:大国主神・花山天皇・恵比寿大黒神

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市比賣神社の寺宝

 <御神像 二体>
花山天皇の勅作といわれるが、藤原冬嗣・弘法大師の作ともいわれています。
御神像が祀られる神社は珍しいことで、一体は、子供を抱いた女神像も珍しいものです。
江戸時代後期 大飢饉以来、御扉が開じられ秘像とされています。 
1993年(皇紀2653)平成5年御鎮座千二百年の式年大祭で一般公開されたましたが、
現在は、京都国立博物館に寄託されています。

 <狛犬一体>等身大の寄木造 桃山時代の作
 <御神鏡一面>1250年(皇紀1910)建長2年 後深草天皇の寄附
 <天目枕>勅名「天之八塩」
 <劔鉾一基>菊龍鉾 1831年(皇紀2491)天保2年

市比賣神社の行事

 <月次祭> 毎月13日 午後1時
 <歳旦祭> 1月1日
 <女人厄除祭> 2月節分
 <ひいな祭> 3月3日
 <京都中央市場春祭> 4月15日
 <春季大祭・市比売祭(いちひめさい)> 5月13日
「斎矢神事」
お供えをした参拝者の的に矢が射られ、
矢が当たった人にその矢が1年間預けられ願いが叶うといわれています。
 <水無月祭(人型流し)> 6月30日
 <重陽祭・カード感謝祭> 9月9日
 <秋季大祭・火焚祭> 11月13日
 <京都中央市場秋祭> 12月11日

市比賣神社へのアクセス

市バス 河原町正面 徒歩約3分
京都バス 河原町五条 徒歩約3分
京阪電車 五条駅 徒歩約5分
地下鉄 烏丸線 五条駅 徒歩約10分

市比賣神社 https://ichihime.net/index.html
〒600-8119 京都市下京区河原町五条下ル一筋目西入ル 
Tel: 075-361-2775 Fax: 075-361-2776

あとがき

十二単衣(女房装束)の着付け実演や、
人がひな人形に扮する『人間ひな人形』
なかなか迫力があって素敵です。
実写版王朝絵巻は見ものですね!