下肢静脈瘤 治療の費用はどこまで保険適用? 初期症状の原因と予防は?

美容と健康

下肢静脈瘤は、何が原因でなる病気で、
どういう症状が現れるのかをよく知って、
早目の治療や、予防を心掛けたいものです。
治療費もどこまで保険が適応されるかが気になるところです。
ともあれ、気になったら放っておかないことです。

  

下肢静脈瘤とは何か

血管がボコボコと浮き出ている
そんな足の症状は、下肢静脈瘤という病気が関係している可能性もあります。

下肢静脈瘤は、長時間の立ち仕事をしている人や、
出産経験のある人が発症しやすい病気で、
遺伝的になりやすい体質の人もいます。

すぐに命に関わる病気ではないので、
症状があっても放置されることが少なくない病気ですが、
自然に治ることはなく、
一度発症すると、じわじわとゆっくり進行していく病気です。

長い間放置したままで治療をしないと、
皮膚炎を繰り返したり、
潰瘍となって皮膚にダメージを与えることもありますが、
下肢静脈瘤は、治らない病気ではないので、
その症状をしっかりと理解して、改善する必要があります。

下肢静脈瘤とは、
下肢(足・脚)の血液が血管(静脈)に停滞して溜まり、
静脈血管が太くなって浮き出ている状態のことです。

瘤(こぶ)のように膨らんで蛇行している状態の症状をいいます。

下肢静脈瘤の症状としては、静脈瘤の太さや発生する箇所もいろいろとあり、
経過した期間によっても個人個人で違いが出てくるようです。

外見の症状として血管が浮き出てくる程度にも、
クモの巣状のような感じで非常に細かいものから、
成長したミミズのように太く曲がりくねった状態のもの、
また、
それらが入り混じった複雑な状態のものまで症状はさまざまです。

下肢静脈瘤になりやすい人は、男性よりも女性に多く、
特に妊娠・出産を契機として発症しだす方が多く、
高齢になるにしたがい増加するそうです。

また、日常的に長時間の立ち仕事をする人や、
遺伝的素因も大きく関与することから、
家族の発症歴なども下肢静脈瘤の要因となります。

たくさんの人を悩ませている下肢静脈瘤は、
その病気について、よく知られていないのが現状です。

下肢静脈瘤は、女性に多いというイメージですが、
男性にも下肢静脈瘤で悩んでいる人は多いのです。

長時間の立ち仕事をされる方に多い病気ですから、
飲食関係のお仕事や、理容師さん、学校の先生など、
いろいろな職業においても下肢静脈瘤になる可能性はあります。。

男性の場合は、足の見た目や症状が気になっても、
平日に病院へ行く時間がなかったり、
顔や頭のように人から見られることが少ないだけに、
いつまでも放置しておいて、
足の皮膚が黒ずむなど重症化するケースもよくあるようです。

下肢静脈瘤専門のクリニックもできているところを見ると、
悩んでいる人が多いことがわかります。

ある意味、現代病の一つなのかもしれませんが、
何かの診療を受ければいいのか、ちょっと迷ってしまいますよね。

皮膚科?形成外科?
血管が関係しているから、血管外科?循環器科?

下肢静脈瘤に限らず、体の具合がよくないときは、
すぐに診てもらえる近所のかかりつけ医を見つけておくといいですね、
どこで診てもらえばいいかを相談できると心強いですね。

下肢静脈瘤の初期症状と原因は?

下肢静脈瘤の初期症状としては、
静脈瘤の太さや発生する箇所もいろいろと異なります。

下肢静脈瘤は基本的に、
逆流防止の静脈弁の機能が壊れることで血液が逆流して、
静脈内で鬱血(うっけつ)することが原因となるのです。

下肢静脈瘤の初期症状は、
基本的に足・脚の静脈血管が太くなって浮き出てたり、
太くなくてもクモの巣のように細かい血管が浮き出て見えたり、
ボコボコと瘤(こぶ)のように膨らむといった状態ですが、

静脈の血管が浮き出るといった外見上の問題以外にも、
自覚症状として、静脈血管が鬱血(うっけつ)することが原因で、
立っているとすぐに足・脚がだるくなったり、
重く感じたり、状態が悪化すると痛みを感じたりしだします。

また、
足・脚の血液循環が悪くなることから、
歩いている時や寝ている時などに、
ふくらはぎなど足の筋肉が「つったり」
「こむら返り」を起こしやすくなるなどの症状も出ます。

その他にも、
静脈瘤によって静脈圧が高くなるために、
足・脚が浮腫んだり(むくむ)、熱をもって火照った感じがしたりします。

足の血管がボコボコと浮き出ている
足が重だるい
足のむくみが取れない
朝、足がつりやすい
寝ている間に足がつる
浮き出た足の血管がピリピリする
くるぶしの皮膚が青黒くなっている

このような症状に心当たりがある方は、
下肢静脈瘤ではないかと、観察してみてください。

私たちの身体の中には血液が行き来する通路となる血管が、
いたるところに張りめぐらされています。

心臓から血液が臓器や組織に送り出される通路が「動脈」です。

一方、
末梢の臓器や組織から血液が心臓に戻る通路が「静脈」で、
それぞれの末端で枝分かれして細くなっている細動脈と、
細静脈とを結ぶ網目状の血管が「毛細血管」です。

下肢静脈には、
「静脈弁」と呼ばれる血液の逆流を防止するための弁がついていて、
本来なら心臓の方向へ流れる血液が重力に負けてしまい、
下へ逆流しないような仕組みになっています。

下肢静脈瘤になる一般的な原因としては、

下肢静脈が過度に拡張して逆流防止の静脈弁が壊れる事で、
心臓まで戻るはずの静脈の血液が逆流して、
静脈のある一定の箇所で血液が停滞して溜まることにより、
その結果として静脈が拡張・蛇行したり、
膨らんで瘤(こぶ)状になり下肢静脈瘤となります。

下肢静脈瘤は初期症状を感じたら放置すると大変!何科を受診すればいい?
下肢静脈瘤は初期症状を感じたら放置すると大変です!素足に自信はありますか?素足や薄いストッキングで出かける機会が増えるにつれ、気になる“足”の悩みは多いものです。足の血管がボコボコと浮き出ているとか、くるぶしのあたりの皮膚が、青黒くなっていたりしていませんか?浮腫みがとれないという悩みを持っている人も、たくさんいます。こうした症状は、下肢静脈瘤が原因かも知れません。浮き出た血管がヒリヒリする人や、足が重だるく、浮腫みがとれないという人、寝ている間に足がつるといった症状も、また、目に見えた症状がなくても、隠れ静脈瘤かも知れません!下肢静脈瘤の初期症状を感じたら、何科を受診すればいいのでしょうか?

下肢静脈瘤の治療費用や予防のストッキングは保険適用?

下肢静脈瘤を予防する為には、
立ったままなどの状態を長時間続けることを避け、
積極的に歩いたりして下肢(足・脚)を動かすことにより、
足・脚の筋肉を収縮させ、
下肢静脈の血液が心臓に向けて順調に戻りやすくなりますので、
静脈瘤の予防に繋がります。

仕事柄やむを得ず立ち仕事の多い人の場合であれば、
時々足首を動かしたり、
意識的に足踏みや膝の屈伸運動などをするなど、
日頃から出来るかぎり足の血行を良くするように努めましょう。

寝る時に足・脚を心臓より高くした体勢で寝ることにより、
血液が心臓へ戻りやすくなります。

下肢静脈瘤の治療方法には大きく分類すると、
静脈瘤の進行防止・症状の軽減が治療目的となる「保存的療法」と、
静脈瘤の根治的な改善を目的とした「根治的療法」といった、
2つの治療方法に分かれます。

【保存的治療】

生活習慣の改善などを始めとして、
医療用の弾性ストッキングや弾性包帯などを使用して、
下肢に適度な圧力を与えることで、
足・脚の静脈に血液が停滞することを予防するといった
「圧迫療法」が用いられます。

保存的治療は下肢静脈瘤の根治を目的とした治療方法ではなく、
あくまでも静脈瘤の進行を防いだり、症状の軽減を目的に行われます。

下肢静脈瘤の圧迫療法として使用される、
医療用の弾性ストッキングやハイソックスは、
一般的な普通のストッキングなどとは違い、
足先から太ももに向かって次第に圧迫する力が弱くなるように、
工夫して作られています。

圧迫療法では、下肢(足・脚)に適度な圧力を与えることで表在静脈を圧迫し、
静脈における血液の逆流および鬱血(うっけつ)を減らし、
深部静脈という下肢静脈の本幹への流れを助けることにより、
下肢全体の血液循環が改善されます。

弾性包帯や弾性ストッキング・ハイソックスを利用した「圧迫療法」は、
あくまでも静脈瘤の進行を防いだり、症状の軽減を目的とした治療法であり、
下肢静脈瘤そのものが完治するといった治療方法ではなく、
症状の現状維持・進行防止といった保存的治療になります。

また、
弾性ストッキングや弾性ハイソックスは、
「硬化療法」・「高位結紮術」・「ストリッピング手術」・「レーザー治療」などで、
治療した後、
治療効果の維持や静脈瘤の再発を予防する目的として、
利用されている方も居られます。

圧迫療法のために弾性ストッキングを選ぶ際には、
自分のからだに合ったサイズであることや、
下肢静脈瘤の症状や進行具合によって圧迫する力の程度が重要になり、
適切な弾性ストッキングでない場合には効果的ではありません。

弾性ストッキングのご購入費用は保険適用外です。
男性用・女性用があり、1足3,200円~8,400円ほどかかります。

【根治的療法】

下肢静脈瘤の根治を目的とした治療方法には、
幾つかの方法が行われているのですが、
大きく分けると「硬化療法」と「手術療法」といった治療方法が用いられます。

【硬化療法】

硬化療法とは、硬化剤という薬剤を静脈瘤を起こしている血管に注入し、
血管の内側を接着させて患部の静脈を固める方法です。
固まって完全に閉塞した静脈は、次第に萎縮して消えていきます。

軽度の下肢静脈瘤であれば、
患者さんの負担も少ないので硬化療法が効果的ですが、
大きな静脈瘤ではあまり有効ではなく、
硬化療法のみでの治療では殆どの場合で再発するということが挙げられます。

【手術療法】

高位結紮術(こういけっさつじゅつ)
静脈瘤の原因となる血液の逆流が起こっている静脈を、
高い位置(深部静脈に合流する箇所)で縛ってから、
一部を切除する治療方法。

ストリッピング手術(静脈抜去術)
静脈弁の壊れた伏在静脈を手術で取り除く治療方法。

【レーザー治療】

静脈にレーザーファイバーを挿入し、レーザーを照射して血管を塞ぐ治療方法。

患部に局所麻酔をしてから数ミリから数センチ程度の切開をして、
そこから数ミリ以下と言った極めて細いレーザーファイバーを、
静脈に挿入していき、
血管内でレーザー照射することで静脈を焼いて血管を閉塞させます。

レーザー治療は従来から行われている
「高位結紮術」や「ストリッピング手術」と違い、
特にレーザー治療法のなかでも、
新しく開発された「パルスヤグレーザー」というレーザーを使用した治療では、

傷痕も小さく、治療後の皮下出血や痛みが少ないですし、
色素沈着も生じにくく、
何より下肢静脈瘤の再発率が低いといったメリットが挙げられます。

ただし、
レーザー治療の場合には医師の技術や使用されるレーザー機器の種類も重要な上、
レーザー治療自体を行っている病院もまだ多くはなく、
国内では健康保険適用ではないため自由診療での治療となります。

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あとがき

下肢静脈瘤でふくらはぎに血管がボコボコなるのも嫌ですが、
その原因が心臓に関わることなので、
下肢静脈瘤の原因をよく知って、
症状を感じたら早めの受診が必要ですね。