敬老の日とはいつ?ハッピーマンデーで秋分の日と重なると休みはどうなる?

秋の行事

敬老の日というのは どういう趣旨でいつから制定された日なのでしょうか
当初 老人の日を制定した老人福祉法や 
敬老の日を国民の祝日と制定し
ハッピーマンデー制度を施行した祝日法など 
難しい法律はさておき 
秋分の日と重なるとシルバーウィークという連休が
なぜ発生するかをまとめました

  

敬老の日とはいつ?

敬老の日とは 日本の国民の祝日の一つで
「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨として
1963年(昭和38年)老人福祉法で制定されました

9月15日が「老人の日」
9月15日から21日までが「老人週間」として定められ
翌1964年(昭和39年)から実施されました

老人福祉法とは 昭和38年7月11日法律第133号として制定された社会福祉六法の1つで
老人の福祉に関する原理を明らかにするとともに 
老人に対し その心身の健康の保持及び生活の安定のために必要な措置を講じ
もつて老人の福祉を図ることを目的として制定された法律です

その「老人福祉法」が1972年(昭和47年)6月16日に一部改正され
1973年(昭和48年)
70歳以上の老人保健費の公費負担(老人医療費無料化)が行われましたが
老人医療費による財政圧迫に至り
1983年(昭和58年)2月に廃止されました

祝日法では 1966年(昭和41年)に国民の祝日に関する法律が改正され
「老人の日」は国民の祝日「敬老の日」に制定されるとともに
老人福祉法でも「老人の日」が「敬老の日」に改められました

日付は
9月15日の「老人の日」を引き継ぎ「敬老の日」
9月15日から21日までが「老人週間」改め「敬老週間」として定められましたが

2001年(平成13年)の祝日法改正(いわゆるハッピーマンデー制度の実施)によって
2003年(平成15年)からは9月第3月曜日となりました

老人に敬意を表する祝日や記念日は世界各国に存在します

パラオでは5月5日が Senior Citizens Day とされ、祝日となっているほか
記念日として
アメリカ合衆国では 9月の第一月曜日の次の日曜日が
ナショナル グランドピュアレンツデー(祖父母の日)とされています

中華人民共和国では 中華人民共和国老年人権益保障法改正において
重陽にちなみ旧暦9月9日を「高齢者の日」としています
また
大韓民国では 老人福祉法において 
10月2日が「老人の日」として記念日に 
10月が「敬老の月」として記念月間に指定されています

日本の「敬老の日」が ハッピーマンデー制度導入以前 なぜ 9月15日だったのか
9月15日という日付について どんな意味があったのでしょう

敬老の日の始まりは
兵庫県多可郡野間谷村(現在の多可町八千代区)で
1947年(昭和22年)9月15日に村主催の「敬老会」を開催したのが
「敬老の日」の始まりであるとされています

これは 野間谷村の村長であった門脇政夫(1911年 – 2010年)が
「老人を大切にし 年寄りの知恵を借りて村作りをしよう」という趣旨から開いたもので
9月15日という日取りは 
農閑期にあたり 気候も良い9月中旬ということで決められたものです

また 九月は 五節句の一つ「重陽の節句」とも重なり
重陽の節句は 長寿と無病息災を祈願する行事ということで

九月が敬老の日に最も相応しい月だったということです

敬老の日 ハッピーマンデーで休みはどうなる?

「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨として
1963年(昭和38年)老人福祉法によって定められた「老人の日」は
1966年(昭和41年)国民の祝日「敬老の日」に制定されるとともに
老人福祉法でも「老人の日」が「敬老の日」に改められました

その時から「敬老の日」が 国民の祝日として
9月15日はカレンダーに赤く記された休日ということなりました

そして 敬老の日は
2001年(平成13年)の祝日法改正(いわゆるハッピーマンデー制度の実施)によって
2003年(平成15年)からは9月第3月曜日となりました

ハッピーマンデー制度とは 祝日法によって定められた
国民の祝日の一部を 従来の固定日から特定週の月曜日に移動させるというものです

公務員や中規模以上の企業を中心に週休2日制が浸透したため
月曜日を国民の祝日とする事によって土曜日・日曜日と合わせた3連休とし
余暇を過ごしてもらおうという趣旨で制定されたものです

それまで 祝日などの休日が 平日の間に入ることで
企業や工場などの業務が 一時滞ったりすることを避けるためと

休みを連休にすることで リクレーションやイベント 
旅行などによる経済効果を考えたものです

ハッピーマンデー制度で 日にちが移動する祝日は
1月第2月曜 成人の日
7月第3月曜 海の日
9月第3月曜 敬老の日
10月第2月曜 体育の日  

「敬老の日」の場合
第3月曜日というと 9月は30日まであって
第3月曜日になる可能性がある日は 9月15日から21日の7日間で

「敬老の日」は 9月15日から21日のいずれかの月曜日になるのです

敬老の日がハッピーマンデーで秋分の日と重なると休みはどうなる

「敬老の日」がハッピーマンデーで 
9月15日から21日のいずれかの月曜日になるということは

秋分の日との関係はどうなるのか 気になりませんか?

秋分の日は毎年9月23日頃とされていて
必ず9月23日ということではありません

祝日法の上で秋分の日は「秋分日」とされていて
地球が秋分点を通過する日(日本時間)としています

秋分の日は 昼と夜の長さが等しくなる日とよく言われていますが
実際は昼の方がすこし長いのです

秋分の日が地球が秋分点を通過する日ということで 日にちは確定していません
国立天文台が 地球が秋分点を通過する日を計測・計算して発表します

天文学での秋分日は2年後以降も計算によって求められますが
2年後以降の秋分の日は確定していません

秋分の日は 国立天文台が作成する『暦象年表』という小冊子に基づいて閣議で決定され
前年2月第1平日付の官報に「暦要項」を掲載することにより発表されるのです

秋分の日はハッピーマンデー制度にはなっていませんが
9月21日・9月22日・9月23日・9月24日のいずれかになる可能性がある
不確定な祝日なのです

ということは 
9月15日から21日のいずれかの月曜日になる「敬老の日」と
9月21日・9月22日・9月23日・9月24日のいずれかになる可能性がある秋分の日

この関係によって「第2のゴールデンウィーク」とも云うべき
シルバーウィークが発生するのです

これにはもう一つの要素が必要で
1985年12月27日に改正された祝日法による
「前後が祝日である平日は 国民の休日となり 休日となる」というものです

これは 、5月上旬のゴールデンウィークと呼ばれる飛石連休の解消・改善を望む
当時の世論に応える形で改正されたものです

「国民の休日」と ハッピーマンデーの「敬老の日」
そして「秋分の日」という不確定な祝日が関係して
5連休というシルバーウィークが発生する可能性が出てきたのです

土・日が休みで 月曜日が敬老の日というハッピーマンデー
そして水曜日が秋分の日の場合 間の火曜日は国民の休日で

土・日・月・火・水 の5連休が発生するのです

この秋の大型連休 シルバーウィーク
現に 2009年と2015年に5連休が発生したのです

しかし 残念なことに 2009年・2015年の5連休のような大型連休は

祝日法に何らかの変更がない限り
次は2026年まで出現することはないということです

まとめ

『多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し 長寿を祝う』という敬老の日
本当は そんな日など制定しなくても
年長者を敬い 感謝する気持ちがあって当然
わざわざその日でなくても
一年中 年長者を敬い 感謝する気持ちが存在しなければいけませんよね

そう言いながら 実行できない自分を反省しています

とは言え 連休は嬉しいかも!