盆踊りの由来って何?その起源と歴史は 夏祭りで踊る定番の人気曲とは

お祭り

盆踊りと言えば 地域や商店街などで行われる夏祭りに
欠かせない娯楽の一つというイメージが強いようです

公園や広場に櫓(やぐら)を組んで
その周りをぐるぐると回りながら踊る盆踊り
踊ったことがある方もおられると思います

多くの人にとって 盆踊りは楽しい夏の思い出の一つですね

町内会が中心となって行われる
地域の盆踊りは今でも行われていますが

なぜ盆踊りをするのか
どうして盆踊りができたのか
その理由を御存じな方は少ないのではないでしょうか

  

盆踊りの由来って何?

盆踊りその由来は 
平安時代に空也が創始し 
鎌倉時代に時宗の開祖・一遍上人が広めた
「念仏踊り」が「お盆」の先祖供養と結びついたことにあります

念仏踊りとは念仏を唱えながら踊る日本の伝統芸能ですが
お盆の時期に この世に戻ってきた先祖や故人の霊を踊りで慰めて 
再びあの世へ送り返し 
同時にこの世に生きている人々も災厄を祓うという
意味を持った盆踊りへと発展していきました

お盆には 
極楽に昇った亡者だけでなく 
地獄に落ちた死者も この世に帰ることが許されるのですが
 
実は盆踊りは 
地獄で鬼に責められ苦しみを味わっている故人たちが 
お盆の期間だけは苦痛から解放され 喜んで踊る様子を表現したもの
地獄から逃れて喜び踊る死者を表すものとも言われています

当初は集団で列を組んで 
町中を踊り歩く行列だったのですが 
やがてやぐらの周囲を丸く囲んで踊る輪踊り形式も生まれたのです

時代を重ねるとともに 
先祖や故人の霊を供養し 自分の災厄を祓うだけでなく 
人々は盆踊りに楽しみを求めるように変化していきました
 
衣裳や踊りの振り付け 音楽などを競い 
室町時代のころには現在のように太鼓などを叩いて踊るようになったのです

そうして盆踊りには 
お祭りや娯楽の要素も加わるようになっり
庶民の大きな楽しみとなっていったのです

やぐらの上で太鼓をたたいたり笛を吹いたりする音頭取りさんと
その周りを輪になって踊る踊り子さんたちが 揃いの浴衣を着て
男性は頭に手ぬぐいで鉢巻をしたり
団扇を背中の帯に差し込んだりしながら
お囃子の音頭に合わせて ひと時を興じる

そして 周りで見ている人たちも その楽しさに魅せられて
見ているだけでなく しだいに参加していくことで
地域のコミュニティーに 親睦の輪が広がる

人と人の繋がりを形成していく素晴らしいイベントです

地方によっては
狐などの仮面をつけて踊る場合や
舞台化粧並の厚化粧をして華やかな衣装で踊る場合があります

最近では
2010年から名古屋で開催されている「スリラー盆踊り」が
東京に伝わって催されるなど
新しいスタイルの盆踊りも注目されています

概ね お盆の時期に開催される盆踊りは
本来 御先祖様の霊を供養するための行事だったのです

永い歴史のある盆踊りには
国の重要無形民俗文化財指定の盆踊りとされているものもあります

盆踊りの起源と歴史は?

盆踊りはもともとは仏教行事であるとする説と
歌垣の遺風とする説
原始信仰の儀式だったとする説など 諸説あるのですが

文献に最初に登場するのは室町時代だと言われています

平安時代
空也上人によって始められた踊念仏が
民間習俗と習合して念仏踊りとなり 盂蘭盆会の行事と結びつき
精霊を迎え
死者を供養するための行事として定着していったという説があります

ある説では
お釈迦様がいらっしゃった時のお話で
お弟子の一人に目連尊者という方が いらっしゃいました
目連尊者は修行を重ねられる中で神通力を得られたという方です
その力は人々のために活かされ 多くの人々から尊敬されていました

有る夏の暑い日のこと
木陰で休んでいる目連尊者の前を楽しそうに話ながら母子が通っていきました
その姿に
何年も前に亡くなってしまった母親を思いだした目連尊者は
神通力の一つ天眼を利して会いに行くことにしました

「あのやさしかったお母さん 今はいずこに」

探し探す間に地獄の入り口にたどりついた目連尊者は
まさかと思いながら入ってみ ました

地獄にはいろいろあるそうですが
お湯が煮えたぎって人間が苦しんでる地獄や
針山地獄 血の池地獄 楯刀を持たされて争っている地獄
人間が切り刻まれる地獄
そんな地獄が際限なく続くそうです

目連尊者が焦熱地獄を覗いた時
そこに横たわっているのはお母さんではありませんか
目連尊者に駆け寄る母親は一杯の水を頼みました

しかし
水器で運んだ水は熱さで煮えたぎり
持ち寄った食事は火と化したと経典には記されています

目連尊者は焦熱地獄に苦しむ母を救うために
仏の教えに従って 無縁仏を供養しました

目連尊者と僧侶による無縁仏の供養が行われ
彼の母親は餓鬼道から救われました

目連は
母親が救われたことを喜んで 踊り狂ったと言います
そして
そこから盆踊りが始まったという言い伝えがあります

盆踊りは お盆に戻ってきた精霊を慰め
餓鬼や無縁仏を送るための踊りだと言う説のほか
お盆の供養で成仏できた亡者が 喜ぶ姿を表現したものと言う説もあります

死者を供養するという意味合いを持っていた初期の盆踊りは
新盆を迎える家に人々が赴き
家の前で輪を作って踊り 
家人は踊り手を御馳走でもてなしたということです

盆には死者が家に帰って来るという考え方から
頬被りをして人相を隠し
死者の生き返った姿に扮した人がその物語を演じたといわれています

踊り念仏は
鎌倉時代に 一遍上人が全国に広めましたが
一遍や同行の尼僧らは念仏で救済される喜びに衣服もはだけ激しく踊り狂い
法悦境へと庶民を巻き込んで大ブームを引き起こしたということです

それ以降は
宗教性よりも芸能に重点が置かれる念仏踊りが生み出され
人々はさらに華やかな衣装や 振り付け 道具 音楽などを競うようになったのです

室町時代の初めには
太鼓などをたたいて踊るようになったといわれています

現在も
初盆の供養を目的の盆踊りも地域によっては催され
初盆の家を各戸を回って踊る所もあるのです

盆踊りは 太鼓と「口説き」と呼ばれる唄に合わせて踊り
口説きは 地区独特の伝統でもあるのです

盆踊りは昔 
旧暦の7月15日に行われていました 
ですから 盆踊りはいつも満月だったということです
満月のパワーに引き寄せられ 人々は踊りに興じたのです

鎌倉時代以降
経済力や自治力を得た民衆により新奇な趣向が次々に考案され

江戸時代初頭には絶頂を極めることになり
江戸では7月に始まり連日踊り明かしながら10月にまで続いたということです

次第に盆踊りは 人々の本能の解放エネルギーと結びつき
発展していきましたが
明治時代にはしばしば風紀を乱すとして
明治政府によって全国各地で禁止されました 

その結果 盆踊りは一時期衰退を余儀なくされましたが 
大正時代末期から農村の娯楽として奨励されるようになり 
再び人気を取り戻し今日に至っているのです

盆踊り 夏祭りで踊る定番の人気曲ってどんな曲?

盆踊りで使用される音楽は
東京音頭や炭坑節など各地によって定番のものが何種類かあり
誰でも見よう見まねですぐに覚えられるのが特徴です

しかし
昨今ではアニメの主題歌なども盆踊り音楽として使われることも増え
その振付も和風イメージのものだけでなくダンス色の強い物が増え
その場で簡単に覚えるのは難しいものも出てきています

そのため
地域の盆踊り保存会のようなところが
新しい盆踊りの音楽や振付を各町内や団体などを廻って
指導するというケースもみられています

「盆踊り」で思い出すのは「炭鉱節」です
年齢が若い人たちの間では なじみがない人も多いかも知れませんが
この曲は「盆踊り」で必ず踊られる国民的な曲でした

タイトルは知らなくても
曲を聞くとすぐにわかる人も多いのではないでしょうか

・東京音頭
・ソーラン節
・炭抗節
・花笠音頭
・河内音頭
・江州音頭
・東京五輪音頭 
・ハワイ音頭
・ホームラン音頭
・東村山音頭
・ひこにゃん音頭
・明日があるさ
・きよしのズンドコ節
・マツケンサンバII音頭
・イエローサブマリン音頭
・恋するフォーチュンクッキー
・アラレちゃん音頭
・ルパン音頭
・アンパンマン音頭
・ドラえもん音頭
・ポケモン音頭
・ちびまる子音頭
・パーマン音頭
・オバQ音頭
・キン肉マン音頭
・ど根性ガエル音頭
・あんこう音頭
・ケロロ軍曹の地球(ペコポン)侵略音頭
・にんにん忍たま音頭

たくさん出てきましたが まだまだキリがありません
その中でも ダントツ一位は『東京音頭』
『ソーラン節』『ドラえもん音頭』と続くようです

まとめ

最近 テレビドラマの中で 話題になった 
『恋ダンス』なんかも 盆踊りにアレンジされるんじゃないでしょうか

それよりも 1964年に一斉を風靡した『東京五輪音頭』
そうです!前の東京オリンピックの時の曲です

あの頃 「踊ったんだよね~」っていう人は少ないかも知れませんが

2020年東京オリンピックの

『2020五輪音頭』が早くできて欲しいものですね!